月報 日本ビクター 1964〜1966年

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1964年5月号には、クラシックとエレキ、それぞれのギター音楽が紹介されています。クラシックの方はイダ・プレスティとアレクサンドル・ラゴヤの夫婦による二重奏です。演奏技術もそうですが、音色が深みのある素晴らしいものでした。このアルバムの収録曲ではありませんが、PHILIPS 録音の音源が聴けます。

エレキの方はアストロノウツの「太陽の彼方に」です。その後主役はベンチャーズに移りますが、日本のエレキ・ブームはこの曲から始まったと言っていいでしょう。リヴァーブを目一杯かけた独特のサウンドと、シンプルなAメロをキーを変えて繰り返すだけ、という判り易さが決め手だったと思います。このエレキ・ブームのおかげでビクターはエレキ・ギターを販売し、橋幸夫さんまでエレキを抱えて宣伝に一役買っていました(これは65年12月号の裏表紙です)。

1964年10月号には、「ヤング・クイーン・トリオ」と称してペギー・マーチ,リタ・パヴォーネ,シルヴィ・バルタンのアルバムがまとめて掲載されています。

ビクターはレコーデッド・テープに積極的でしたが、1965年4月号には4トラック・ステレオ・テープが登場しています。この 19cm - 4トラックというフォーマットがオープン・リール時代のスタンダードになります。

1965年5月新譜(4月20日発売)としてミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」の映画の方のサン・トラ盤が発売されました。このアルバムは、その後ロング・セラーとして長く売れ続けました。

1966年1月号よりダンヒル・シリーズが登場し、第1弾としてバリー・マクガイアの「明日なき世界」が発売されます。このシリーズからはその後、「夢のカリフォルニア」(ママス・アンド・パパス),「孤独の世界」(P.F.スローン)などの優れたレコードが登場します。

https://www.youtube.com/watch?v=Hj9_kX-pb7U

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    look.summerhill

    2022/02/27 - 編集済み

    「明日なき世界」の思い出です。1966年2月のワールドグループに載っているJETー1619(グローブ)のA面が「明日なき世界」B面が「ヘルプ」というシングルが発売されていて、当時はビートルズがB面で聴けるのかと思ってはいたのでしたが、購入しませんでした。ジャケットがイラストで気に入らなかったのですが、ずっと気にかけていました。それが最近のネット時代でどなたかがこのシングルを紹介していて、別人であると判明したわけです。英国のバジェット会社Top sixレーベルからワールドグループが権利を得て発売していたのですね。なにせ、情報が少ない当時の事。当時の66年2月のミュージックマンスリーでも、演奏者がB.マックガイヤーと、ビートルズとなっていました。買っとけば良かったかな?(笑)

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      chirolin_band

      2022/02/27 - 編集済み

      このレコードのことですよね。確かにこのジャケットは怪しさに満ちていますし、手に取ったとしても
      レジに持っていく勇気は湧きませんね。(笑)
      ビクターが発売した主旨は「これ、良く似てると思いません!?」という、
      そっくりさんによる遊び心だったようですが、実際、バリー・マクガイアのダミ声(!?)など
      よく特徴を捉えているように思います。
      現物にも、「オリジナル・アーティスト」としてバリー・マクガイア、ザ・ビートルズとの名が
      挙げられているだけで本当の演奏者名は記載がありません。
      実はこの1年前に、同じビクターから「夢のトップ・ヒット12」というLPが発売されており、
      私をそれをM.Monthlyの1965年2月号に花マル印を書いて以来、ずっと探していました。
      手に入ったのは50年以上経ってからだったのですが、このアルバムは、
      何れ何らかの形でご紹介出来れば、と考えております。
      同じような方はいらっしゃるものだ、と思った次第です。

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    Nobuaki Sugiura

    2022/05/16 - 編集済み

    シルビー・ヴァルタン、ペギー・マーチ、リタ・パボーネ懐かしいですね。ペギー・マーチの日本吹込みの「可愛いマリア」「想い出の東京」好きでした。リタ・パボーネは「トマト・ジュース乾杯!」がヒットしましたね。シルビーはその後連続ヒット曲を飛ばし大スターになりました。この頃のビクター発売曲、イタリアのジャンニ・モランディ「貴方にひざまずいて」、今も大好きです。彼の若さ溢れる一途な歌い方に感動します。ロック、シャンソン、カンツォーネと世界の音楽が何でも聴けた、私たちの育った時代がいかに恵まれていたことか…。想い出はいっぱいです。

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      chirolin_band

      2022/05/16

      ペギー・マーチの「可愛いマリア」は、とても上手な日本語でしたね。「貴方にひざまずいて」もよく覚えています。当時の私は、何と言ってもビートルズが大本命だったのですが、ラジオを聞いていれば、当然様々な音楽が耳に入っていましたし、レコードはなかなか買えませんでしたが、楽しんで聞いていました。仰るとおり、ロックあり、エレキ・インストあり、カンツォーネあり、映画音楽あり………全部新鮮だったですよね。

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      Nobuaki Sugiura

      2022/05/16

      私もビートルズメインで、ポップス、軽音楽、映画音楽等何でもAMラジオから聞きました。そしてお金がないのに学校の帰りにレコード店を回りまくり、レコードマンスリーを集めました。

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