-
English Hits of '65 / Billy Strange
ハリウッドから、ブリティッシュ・インヴェイジョンに対する解答がぁ…!!なわけないのであって、商魂たくましく、イギリス旋風に便乗しているわけですね。でも、良い曲が揃っているので、今聴いていても十分に楽しく、ギターインストですが、シンプルなアレンジながら、キーボードの使い方なども美しく、さりげなく12絃アコギを絡ませたりと、イージー・リスニングとしてグレードの高い仕上がりとなっています。でも、おそらく1日くらいでパパッと作ったんだろうなあ。 参考までに、それぞれのオリジナル(というかヒットさせた)元アーティストを紹介しておくと(わからないのもあるんですが、誰か補足してください)、1曲目、3曲目、11曲目の3曲が当時人気絶大だった、ハーマンズ・ハーミッツ。2曲目がペチュラ・クラーク(この人はアメリカ人ですが、作者がトニー・ハッチ)。4曲目が、汗の固まりトム・ジョーンズ。私この曲大好きです。問題はその次で、「Come Stay With Me」がわからない。ジャッキ・デシャノンの曲なので彼女なのか?しかし、アメリカ人だぞ。マリアンヌ・フェイスフルに曲を提供していたと言うことなので、その可能性が高いですが、実はこの曲知らなかったので、正直にわからないといった方が良いですね(-_-メ) 6曲目と9曲目は言わなくてもわかると思うので、7曲目はフレディとドリーマーズ。続いて8曲目はウエイン・フォンタナとマインドベンダーズ。10曲目がキンクス。ラストがこれもご承知ストーンズとなっています。この曲のギターの音、いいですね。 Side A 01 Mrs. Brown You've Got A Lovely Daughter 02 I Know A Place 3 Can't You Hear My Heartbeat? 04 It's Not Unusual 05 Come Stay With Me 06 Ticket To Ride Side B 01 I'm Telling You Now 02 The Game Of Love 03 Eight Days A Week 04 Tired Of Waiting 05 Silhouettes 06 The Last Time 1965 / GNP Crescendo (GNP 2009)
Billy Strange Instrumental GNP Crescendo 1965年addmoremusic
-
All-Time Guitar Hits / The Exotic Guitars
今回は王道に戻って、ギター・インスト定番曲にチャレンジであります。A面トップのメンフィスにストリングスがかぶさるところは、さすがと思わせますが、あとは「らしさ」のない、きわめて端正な演奏が続きます。アパッチのギターはきれいだし、4曲目「Wildwood Flower」をなんで、わざわざD♭などという弾きにくい調子でやっているのかなあと思ったら、途中で半音あげて、D、さらにGへ移調するという、さりげない凝り方をしていたりして、なかなか楽しめるのではありますが、もうちょっとムード・ミュージック寄りの方がEG’sの売りじゃないのかなどと、贅沢なことを考えています。 しかし、B面へ移って、特に2曲目「Classical Gas」から「Sleep Walk」あたりのギターの音の美しさ、特に「Exotic Guitar Boogie」でのリフの見事さには脱帽。ラストのジェームズ・ボンドのテーマは、オリジナルのビリー親分の演奏では、ラストでハルと絡むおもしろい部分最後の楽しみなのですが、ここではもちろんそんなものはありません。しかし、さすが、エース級ギタリスト、アル・ケイシーと思わせる丁寧で美しい演奏だと思います。EG’sの全作品の中でこのアルバムがギターの演奏として(アレンジとか、バッキングとかを抜いてと言う意味です)は、一番良い出来ではないだろうか、と思います。 なんにしても、有名曲ばかりなので、あのバンドの演奏、この人のプレイなどと、手持ちのインストアルバムと比べてみると、楽しさ倍増すること請け合い。 Side A 01 Memphis 02 Maria Elena 03 Apache 04 Wildwood Flower 05 Rebel Rouser 06 The Enchanted Sea Side B 01 Raunchy 02 Classical Gas 03 Exotic Guitar Boogie 04 Sleep Walk 05 Walk-Don't Run 06 The James Bond Theme 1971 / Ranwood Records (R 8090)
Al Casey Easy Listening Ranwood Records 1971年addmoremusic
-
I Can't Stop Loving You / The Exotic Guitars
EG’sのアルバムで最初に手に入れた盤です。はじめて目にしたグループ名でしたが、裏面を観ると、ギターがアル・ケイシー、アレンジャーがビル・ジャスティスだったので迷いなく購入しました。聴いてみると、セミアコと思われるギターに深めのエコーをかけたサウンドが印象的で、”My Sweet Load”をさほど多くない楽器でオリジナルに遜色なくカバーをしていたり、何よりもドラムが明らかにハル・ブレイン、ベースがキャロル・ケイだと聞き取れて、「大成功!」と歓声を上げた記憶があります。 取り上げている曲は世に親しまれたヒット曲ばかりで、「話題作」と呼ぶにはほど遠いアルバムですが、中身のある良いサウンドに仕上がっています。こういうものが埋もれてしまっていることに「もったいなさ」を感じる私です。 Side A 01 I Can’t Stop Loving you 02 El Condor Pasa 03 Candida 04 September Song 05 My Sweet Load Side B 01 Who’s Sorry Now 02 Till Love Touches Your Life 03 Theme From “Love Story” 04 Honey 05 Hava Nagila 1970 / Ranwood Records (R 8085)
Al Casey Easy Listening Ranwood Records 1970年addmoremusic
-
The James Bond Theme / Billy Strange
発売された順番から言うと、最初紹介した「Goldfinger」の方が後なのですが、自分が手に入れた順に番号を振ったりしているので、前後しています。といっても、モノラルしか持っていなくて、いくら探してもステレオ盤が見つからなくて(バカ高いものならあったのですが)、あきらめていたのですが、2005年の6月頃に安価でステレオ盤を入手しました。盤もジャケットも届いてビックリの状態の良さ。ちなみに、11ドルでした。(ついでに言うと、「Mr. Guitar」のステレオ盤もこの時入手。値段は1ドル高い12ドルでした)。 タイトル曲は、ビリー親分の名義でのヒット曲なので有名ですね。さらに、その他の収録曲も、すでにいろいろなコンピに入っています。ハル・ブレインのスイングするドラムに乗って、ある時は華麗に、ある時はアグレッシブに演奏されるギターは、まさに「大人のインスト」。今風のタームを使うなら「ラウンジ感」を持った演奏といえるでしょう。でも、決してイージー・リスニングやムード音楽になっていないのが格好良いところ。A面ラストの「C'mon And Swim」が好例です。さらに、「Walk, Don't Run, '64」(やたらコンマがありますが、LPのクレジットに従いました)です。申し分ないスピード感。タイトなリズム。素晴らしい演奏です。でも、ちょっとホーンがうるさい。ま、それはおいといて、「イパネマの娘」へのチェンジ・オブ・ペースも良いですなあ。 こういうのを聴いていると、エレキ・インストの世界から抜け出せません。 Side A 01 The James Bond Theme 02 Nobody I Know 03 In The Mood 04 Memphis 05 Wishin' & Hopin' 06 C'mon And Swim Side B 01 Walk, Don't Run, '64 2 The Girl From Ipanema 03 Hard Day's Night 04 Bernie's Tune 05 007 Theme 06 House Of The Rising Sun 1964 / GNP Crescendo (GNP 2004)
Billy Strange Instrumental GNP Crescendo 1964年addmoremusic
-
Mr. Guitar . Billy Strange
64年発売のこのアルバムは、現在私が所有しているビリー親分のアルバムの中でも、多様なギター・スタイルを知るのに、もっとも手頃な1枚だと思います。ビリー親分は、自分名義以外の演奏では、かなりアグレッシブというか、攻撃的な演奏を展開します。グレン・キャンベルとスタイル的にはかなり似ていて、キャロル・ケイさんでさえ「時々、どちらが弾いているのかわからなくなる」と、おっしゃています。しかし、ソロアルバムになると、急に大人のスタイルになって、おとなしめの、渋い演奏が多くなり、私はちょっと物足りなく感じるときもあります。しかし、このアルバムは演奏のバランスがほどよく配合されいます。 1曲目「マリア・エレナ」ではガット・ギターとエレキの組み合わせでイージー・リスニング的(最近のタームでは「ラウンジ」ですか?)演奏で幕を開け、お次は、シャドウズをテンポ良くした感じの「Deep Purple」で渋く、大人のエレキを聴かせてくれます。「なんだ、ロックじゃないじゃないじゃない…」いや、大阪弁で行こう。「ロックちゃうやんけ!」と思っていると、3曲目、自らのペンになる「Where Baby's Gone」では、派手なエレキ・インストを聴かせてくれるB面では、得意のアコースティック12絃の演奏が出たり。また、どことなくトワンギーな演奏があったりと、ビリーさんの繊細さと、豪快さを同時に味わうことが出来ます。 ジャケ裏ではビリー親分自ら、12曲の解説を行っておられます。それによると、このアルバムには、ハル・ブレイン、ビル・ピットマン、トミー・テデスコ(なんと「ワシントン広場」ではベースを弾いているそうな!)、バド・コールマン、ジミー・ボンド、レオン・ラッセルなどが参加しているとのことです。 どうでもよいことですが、私、このアルバムは10曲しかない廉価盤、モノラル、ステレオの3種類で持っています。べつに収集したわけではなく、この順で目指すステレオにたどり着いたというだけです。 Side A 01 Saturday Night 02 Maria Elena 03 The Great Escape 04 Dominique 05 Deep Purple 06 Where Baby's Gone Side B 01 Charade 02 Five Hundred Miles 03 Washington Square 04 There I've Said It Again 05 Kansas City 06 The Third Man Theme 1964 / GNP Crescendo (GNP 97)
Instrumental GNP Crescendo 1964年addmoremusic
-
Exotic Country Music / The Exotic Guitars
1970年に出された6枚目のアルバムはいつもの3本のギター・ジャケットではなく、ブレーメンの音楽隊みたいなイラストをあしらっております。EG'sがカントリーをやるとどうなるかという1枚。実は手に入れる前、一番期待していたのがこれ。何となくミスマッチそうでいて、納得できそうで、おもしろいコンセプトだと思いません?果たしてその出来上がりは… と、気を持たせるほどのことはないのですが、確かにEG’sがカントリーをやっております。A面はノスタルジックなコーラスつきで(私、こういうコーラスを聴くと、故レイ・チャールズを思い出してしまいます)、結構オーソドックスにやっています。テネシー・ワルツはいつ聴いても泣けるなあ。ま、そんなことはどうでも良いのですが、これがB面にはいると、けっこうおもしろい仕掛けというか、アレンジがほどこされています。 しかし、奇をてらっているのではなく、EG'sのコンセプトを踏襲して、かなり心安らぐ1枚となっていることは確か。ギターの音もそうですが、キャロルさんのベースが良いです。中でも気に入ったのが、B面トップの「San Antonio Rose」の4ビート風なベースラインや、同じくB面3曲目「Down Yonder」のモータウンでやっていたようなベース。彼女のプレイが好きな人間にはたまりませんわ(^。^)しかし、この「Down Yonder」でのエレキ・シタールはアル・ケイシーなのでしょうか。サイド・ギターか何かで呼ばれていたマイク・デイシーが弾いているような気もします。アルバム中のベストと私が勝手に決めたのは、ラスト「Red River Valley」。「この谷間を去りゆくー」と、おなじみのイントロではじめておいて、ボサノバですわ。誰が弾いているのかエレピの音もおしゃれ。そして、キャロル・ベース!この至福であります。 Side A 01 Funny(How Time Slips Away) 02 Orange Blossom Special 03 Tennessee Waltz 04 Wheels 05 He'll Have To Go Side B 01 San Antonio Rose 02 Ramblin' Rose 03 Down Yonder 04 Peace In The Valley 05 Red River Valley 1970 / Ranwood Records (R 8080)
Easy Listening Ranwood Records 1970年代addmoremusic
-
In The Mexican Bag / Billy Strange with The Mexican Brass
ジャケットで、モズライト持って髭を生やした怪しいメキシコ人がビリー・ストレンジ親分であります。1966年発表のこのアルバムは、エレキインストと言うよりも、ビリー・ストレンジがティファナ・ブラスのリーダーだったらどうなるか?どんな感じか?という狙いの1枚。1曲目はナンシー・シナトラの「憎い貴方」ですが、この頃、親分はナンシー・シナトラのアレンジャー&コンダクターとして彼女を支えていたのです。と言う関係から、裏ジャケには、ナンシーが写真付きで登場。「I OWE HIM A LOT! AND I LOVE HIM A LOT!」と大文字のメッセージと共に、演者紹介をしています。 私のお薦めはA面の2、4と言う所。特にミッシェルのトレモロ・エフェクトのかかったギターの音はしみじみと、エレキはいいなあと感じさせてくれます。2曲目ではビリー親分の哀愁ギターとそれに絡むキャロルさんのフェンダー・ベースが印象的。ビリー親分のギターの音色は、「Gold Finger」などで聴ける、クリアなトーンです。さりげない和音弾きもポイント高し。 しかし、A面ラストの「Tijuana Taxi」なんか、ティファナ・ブラスとどこが違うのか???いや、実際、ここから先はクエスチョン・マークが一杯並びそうな曲が続きます。いずれもビリー親分のギターが登場してやっと違いが少しわかるという曲が並んでいるのです。ここで思ってしまうのは、ベンチャーズとティファナ・ブラスは同じ構造だったのじゃないかと言うことです。などと、思いながら聴くと、B面トップの「いそしぎ」のイントロは強烈なパロディになっている気がします。(考え過ぎかな?) いずれにせよ、演奏は「本物」です。このアルバムはかつてCD化もされているので、探せばまだ見つかるかもです。 Side A 01 These Boots Are Made For Walking 02 Crying Time 03 Flowers On The Hill 04 Michelle 05 Caliente 06 Tijuana Taxi Side B 01 The Shadow Of Your Smile 02 Guillermo's Guitar 03 Adios 04 Spanish Eyes 05 A Touch Of Tabasco 06 Hava Tequila 1966 / GNP Crescendo (GNP 2022)
Instrumental GNP Crescendoaddmoremusic
-
Gold Finger / Billy Strange
まずは、ビリー親分のヒット曲「Goldfinger」です。1965年のアルバム。タイトル曲の他にも、TVや映画のテーマが多く収録されています。そのうちのいくつかは様々なコンピレーションの中でCD化されていますが、このアルバム自体はまだCD化されていません。 今聴いてみるとなんだか「懐メロ」感覚がいっぱい漂う雰囲気ですが、まあ、大人のエレキ・インストなのだからだ、と言うことにしておきましょう。ビリー親分のギターはおとなしく、美しい音色を聴かせてくれていますが、「I Feel Fine」で「ジャジャジャ」と切れ込み鋭い部分などは、いかにも親分らしく、聴いていてニヤリとしてしまいます。ニヤリと言えば、ハル・ブレインのドラムも、いかにもと言うところがあります。1曲目の最後の部分での二人の掛け合い(コール&レスポンス)や、B面トップの「Peter Gunn」のイントロのドラミングなどは派手ではないもののハル印がきっちりと刻印されています。 複数のギターが演奏されている曲もありますが、どのギターも親分の演奏に聞こえます。サイド・ギターを頼まずに、オーバー・ダブをしたのでしょうか?だとすればこの時代ちょっと珍しいことのような気もします。 Side A 01 Goldfinger 02 More 03 Paladin(Have Gun Will Travel) 04 Goin' Out Of My Head 05 I Feel Fine 06 Theme For Pussy Galore Side B 01 Peter Gunn 02 Dear Heart 03 Theme From Munsters 04 The Jerk 05 Come See About Me 06 Man With The Golden Arm 1965 / GNP Crescendo (GNP 2006)
Instrumental GNP Crescendoaddmoremusic
-
Holy Holy / The Exotic Guitars
前作があまりに古くさい「ムード音楽」っぽくて、取り上げている曲は粋な物の、やや不満だったのですが。このアルバムでは再びギーター・インストによるイージー・リスニングに戻っております。だからといって音楽性がどうのとか言うことはないのです。ただ、聴いていると心地よく、眠気を誘ってくれる音楽です。車の運転には向きません。そういうある意味、王道の音楽です。 Side A 01 Holly Holy 02 Unchained Melody 03 Song From Moulin Rouge 04 High Noon (Do Not Forsake Me) 05 Harbor Lights Side B 01 Somewhere My Love 02 Blue Tango 03 Smoke Gets In Your Eyes 04 Grazing In The Grass 05 To Each His Own 1970 / Ranwood Records (R 8073)
Easy Listening Ranwood Recordsaddmoremusic
-
Desire / The 50 Guitars
1961年に始まった50ギターズもついに最終となりました。バンド名を微妙に変え、レコード会社も変わりつつも、20年以上もの間に合計31枚のアルバムを発表しました。この事実を考えると人気(需要)があったんだと言うことがわかるかと思います。 また、その内容も、くさしたりしたことも度々ありましたが(w)、「ひどい」と思うような盤は1枚もありません。姿形は違っていようともイージー・リスニングとして一定以上の内容を常に保っていました。最終のこのアルバムも、ギターインストとして、あるいはギターがメインのムード音楽として大変心地よいアルバムとなっています。 たいした資料もなく、手探りで収集していたので、ひょっとしたら漏れがあるかもしれません。「あんた、このアルバム忘れているよ」というのがありましたらぜひお教えください。 それでは、とりあえず、1Fフロアはこれにて完成といたします。 Side A 01 After The Love Has Gone 02 I Just Fall In Love Again 03 You Don't Bring Me Flowers 04 Desire 05 Love The World Away Side B 01 Snowbird 02 Don't Cry Out Loud 03 What A Fool Believes 04 Don't Throw It All Away (Our Love) 05 Do That To Me One More Time 1982 / CBS Records (Q 16246)
Easy Listening CBS Recordsaddmoremusic
-
Everybody's Talkin' / The Exotic Guitars
1970年発売のシリーズ4枚目。動乱の世の中、革命だ!造反有理だ!と若者が騒いでいた時代。音楽ではニュー・ロックだ、アート・ロックだ、と新しいもの、革新的なものが求められていた時代に、こんなものがまさに「粛々」と出されていただなんて、なんだか不思議な気がしてきます。 サウンド的にはいままでの中で一番「ムード音楽」っぽい気がします。しかし、逆に取り上げている曲は、「リアルタイム」に限りなく近い曲です。「ロミオとジュリエット」も、いまでは懐メロ扱いですが、日本公開は確か私が高2の時(69年)のはず。うちのバンドのリードギターがオリビア嬢にはまっていた記憶があります。彼女が布施明と結婚したときは驚きましたなぁ。閑話休題。映画と言えばもちろんタイトルにもなっている「真夜中のカウボーイ」から2曲。そっれぞれA面とB面のトップにおさまっています。オリバーがヒットさせた「ジーン」。彼はデビュー曲の「Good Morning Star Shine」とこの曲で、全米トップ5にヒットを続けたのですが、その後全く噂を聞きません。その後、レコハンを続けているとアルバムを数枚見つけました。また、いつかここに飾るかもしれません。 3曲目「笑ってローズ・マリーちゃん」、11曲目「シュガー・シュガー」はいまでも人気のあるバブルガム系ですね。しかし、前者をレッキング・クルーが取り上げていたというのはちょっと新鮮。9曲目は原題をみてもぴんと来ないかもしれませんが「口笛天国」のタイトルで日本でもかなり売れました。口笛がリード楽器を担当していたという不思議な曲でした。演奏(?)していたのは口笛ジャックだったっけ。何だったんだそいつ。最後の「リリース・ミー」もいまでは懐メロ感いっぱいですが、フンパーティングの歌でこの頃かなりヒットしたはず。 というわけで、かなりリアルタイムをとらえた選曲なのですが、最初にも書いたようにアレンジがオーソドックスすぎるというか、なんだか古くさい感じがしてしまいます。キャロルさんのプレイも、「らしい」ところが少ないです。かろうじて「引き潮」にEGsらしさが聴ける程度と言ったら言い過ぎでしょうか。「どうした、エキゾティック・ギターズ!」「頑張れエキゾティック・ギターズ」と、意味のない声援を送ったところで今回はおしまい。 Side A 01 Everybody's Talkin' 02 Romeo And Juliet 03 Smile A Little Smile For Me 04 Ebb Tide 05 Jean 06 To Rome With Love Side B 07 Midnight Cowboy 08 Peg O' My Heart 09 I Was Kaiser Bill's Batman 10 Now Is The Hour 11 Sugar, Sugar 12 Release Me 1970 / Ranwood Records (R 8061)
Easy Listening Ranwood Recordsaddmoremusic
-
San Antonio To Nashville / The 50 Guitars
サン・アントニオというのは、テキサス州にある町です。「アラモの砦」というのを聴いたことがありませんか?あの砦のある町。メキシコ国境に近く、メキシコに続く交通の要衝となっています。土地柄、スペイン語を話す人が多く、町の標識にはスペイン語が併記されています。つまり、まさにかつての50ギターズのテーマを象徴する都市です。そこから、ナッシュビルへ移りましたと言うアルバムタイトルです。 ということで、前作で指摘したように50ギターズはナッシュビルで録音されるギター・コンボとなりました。かつての50ギターズを知らなければ、これはこれで、楽しめる「軽音楽」となっていると思います。しかし、「50ギターズ」を知らなくてこのアルバ無を手に取る人などいないでしょう。そしてそういう人は「こんなもも50ギターズじゃない!」と反応するでしょう。このアルバムには罪はないのですが、名前だけを売り買いするとこういうことになりますわな。 Side A 01 Is Anybody Goin' To San Antone 02 Wabash Cannonball 03 Blue Bayou 04 Nine To Five 05 Crying Side B 01 Gentle On My Mind 02 Stand By Me 03 Lady 04 Amanda 05 Lonesome Steel Guitar Blues 1981 / 51 West Records (Q 16119)
Easy Listening 51 West Recordsaddmoremusic
-
Indian Love Call / The Exotic Guitars
今ひとつ、キャロル・ケイという人のベースがよくわからないという方に申し上げます。1曲目のプレイが典型的キャロル・ケイです。音の一つ一つ、リズムのキレ具合の一つ一つに、彼女の刻印が記されています。これを聞いてから、スプリームズ&テンプスの「君に愛されたい(I'm Gonna Make You Love Me)」なんかを聴いていただくと、「あー、同じだぁ!」と納得していただけると思います。アニマルズの"Sky Pilot"とかジョー・コッカーの"Feelin' All Right"とか(以下略w。 で、私、エキゾティック・ギターズのアルバムの中で、これが一番好きかもしれません。まず、元の曲が好き。私がガキの頃に心をときめかせた曲がいっぱい並んでします。「ラ・パロマ」、「真珠貝の歌」、「ブルーレディに紅いバラ」、「小さな花」、「ムーン・リバー」…。マジで、懐メロ一直線。真珠と言えば、あと、タンゴなんかも聴いたなぁ。家がカバン屋の親友の倉庫にプレーヤー持ち込んで‥。 エキゾティック・ギターズの演奏が私の心を刺激するのは、ロック小僧だった私の、それとは別な何というか、今音楽を聴き続けているベーシックな部分をチクチクとつついてくるからなのかもしれません。 さらに、このアルバムには、「リパブリック賛歌」みたいな、オイオイ(^^ゞとなるような曲も取り上げられたり、「剣の舞」で聴かせるさりげなさそうでいて、実はかなりすごいプレイなどが聴けます。相変わらずギターの音がいいですねぇ。忘れているかもしれないのでもう1回書いておきます、ギターはLAのトップ・セッション・ギタリストの一人アル・ケイシーです。 Side A 01 Indian Love Call 02 La Paloma 03 Battle Hymn Of The Republic 04 Pearly Shells 05 Red Roses For A Blue Lady 06 Sabre Dance (From Balet Gayne) Side B 07 Viya Con Dios 08 Galveston 09 The Green Door 10 Petite Fleur 11 Trying 12 Moon River 1969 / Ranwood Records (R 8051)
Easy Listening Ranwood Recordsaddmoremusic
-
The Rose / The 50 Guitars
50ギターズの長い旅にも終わりが見えてきました。CBSの下部レーベル51 Westというレーベルに移籍しております。移籍と言っても名前だけですが。レーベル名はこの会社のニューヨークのじゅうしょから由来するようです。50ギターズは東海岸に移動したのか?と思われるかもしれませんが、録音はそのサウンドから明らかにナッシュビルで行われているとおもいます。その根拠は?と問われても、「だってそういう音だもの」としか答えようのない私の主観です。でも、この主観が正しいことは次のアルバムで示されるのでお待ちください。 ゴージャスな生ギターの饗宴はどこへやら。ただのエレキ・ギター・コンボになってしまった50ギターズ。悲しいけれど、私は追いかけるのです。今風の言い方をすれば、これが「推しを尊ぶオタクの道」なんでしょう。「死なば諸共」とも言いますw。 Side A 01 Dreaming 02 Woman In Love 03 Yes I'm Ready 04 Working My Way Back To You 05 Doctor My Eyes Side B 06 Lost In Love 07 The Rose 08 All Out Of Love 09 Could I Have This Dance 10 I Don't Want To Walk Without You 1981 / 51 West Records (Q 16112)
Easy Listening 51 West Recordsaddmoremusic
-
Those Were The Days / The Exotic Guitars
The EG'sの2枚目は、「Those Were The Days(悲しき天使)」。この盤の聴き所はベースにキャロルさんと推定されるプレイが多いことです。1曲目、少し聞こえにくいかもしれませんが、このフェンダーベースのサウンドは…。で、期待が生まれます。「南太平洋」みたいなアレンジがほどこされた「The Sound Of Music」で、少し肩すかしをされますが、3曲目で期待は確信に変わります。肩すかしと言いましたが、これはキャロルさん探しという意味だけで、演奏はなごみの極地。このギターは12絃でしょうか?よくわかりません。しかし、見事なラウンジ音楽になっています。で、2曲目がなごみなら、3曲目は「クール」です。ドラムスはハル・ブレイン、ベース、キャロル・ケイで確定だと思います。 私としてはA-3曲目やA-6曲目のクールでしかも哀愁味のあるサウンドが好みですが、A-2、B-1のほどよい甘さも捨てがたく、日本人にも耳なじみのある曲が多いので、リアルタイムで日本でも出していれば結構売れたのではないかと思うのですが、どうでしょう。何にせよ演奏のレベルはとても高いことは保証できます。 Side A 01 Those Were The Days 02 The Sound Of Music 03 A Taste Of Honey 04 I Walk Alone 05 Love Is Blue 06 Autumn Leaves Side B 07 Twilight Time 08 A Man And A Woman 09 Only You 10 Music To Watch Girls By 11 Blue Velvet 12 The Bells That Ring For No One 1968 / Ranwood Records (R 8040)
Easy Listening Ranwood Recordsaddmoremusic