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- 「維新回天史」(野村春畝著)
「維新回天史」(野村春畝著)
四境の役、すなわち幕末の長州征伐から120周年の昭和61年(1986年)に「長州藩の維新殉難者慰霊のため」に刊行された書籍。
ちょっと国粋的な臭いがするものの…、本書後半の「殉難者名簿」は、幕末から戊辰戦争にかけて亡くなった長州藩関係者等の名簿であり、なかなか興味深い記録である。
そのほか、長州人が関わった幕末の各事件、事変、騒乱など、それぞれの解説。当然ながら長州寄りの解釈ですべて語られていますので、逆に長州目線での解釈はこうなのかと、そういう目で見れば意味のある歴史資料だと思います。
祖父が長州人だったので、当時、その関係でとある方面より入手したものだと聞いてます。少年時代に祖父宅でこの本を見つけて、誰も読んでる気配が無かったのですが(笑)私にはけっこう面白くて読みました。そして、そのまま引き継いで私の蔵書になりました。
fanta
2025/01/09 - 編集済み国粋的な臭い…
久坂玄瑞先生…
確かに、、
ですが興味深そうな一冊なのを感じます。
昔は、第一次長州征伐だのと書いてあったものの…
現地へ行くと“幕長戦争”なんて言いかたしますもんね😁
長州側からの目線を強く感じますね。
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T. S
2025/01/09そうなんです。
第二次長州征伐を、征伐と呼ばずに四境の役と呼んで、しかも「近代日本に変わるきっかけとなった重要な戦い」とか、そんな解釈ですからね。ま、それも一つの見方だとは思いますがw
でも、歴史の解釈、評価は、もう少し第三者目線で公平であるべきだと思いますね。
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グリーン参る
2025/01/09T.Sさん
これは現代の書物でありながら、長州藩が「自分たちから見た長州藩の歴史」を書いた本なのだろうと思います。幕末は長州からしたら「幕府征伐」でしょうが、誰もそんな呼び方をしません(笑)。
事実はひとつとしても、「羅生門」のように「ある出来事」はそれぞれの見方によって全く違うそれぞれの真実があるのでしょうね。
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T. S
2025/01/10おっしゃる通り、まさに長州藩史、いわば社史みたいな本ですねw
いろいろかっこいいことは書いてあって、たしかにそのように憂国だとか勤王だとか考えて、しかも身を投げ出した方々も多いとは思いますが、たぶん、なんだかワケ分からずに周りに合わせて走り回っていた人たちも多いと思うんですよね。歴史ってそんなもんだと思います。
でも、そんな人たちもその渦中で亡くなるとこの本に書いてあるように殉難者だとか勤王の志だとか、かっこよくなっちゃいます。
それも「歴史」なので、私は常に一歩引いて評価するようには心がけています。(歴史って、結局は勝者側が都合よく書くのが常ですから…)
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fanta
2025/01/10一歩引いて評価…
大事な観点だと思います😊
見たい側面を見、聞きたい部分だけ聞き…
ヒトの脳はそんな面を持ってるので、あまり頼りにならず…。
だから多様な視点が要るのだと思ってます。
亡くなった者が、いいように利用されるのも歴史の共通点ですな💦
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T. S
2025/01/10あと、人の「記憶」も実はアテになりませんよね。
「自伝」みたいな本だと、すべてが事実か、正しい記憶か、ここも割り引いて見たほうが良いと思います。
作家・吉村昭さんもエッセイの中でそのようなことをおっしゃってました。古老とか体験者、当事者にインタビューしても、同じ事件でも人によってぜんぜん記憶が違っていたり…、「あてにならない」とエッセイの中でおっしゃってます。
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