忍石 (dendrite) 伊吹山 #0517

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複数に枝分かれした樹枝状の結晶をデンドライト(dendrite)といいます。石灰岩や頁岩などの岩石の隙間に二酸化マンガンなどがしみ込んでシダ状の模様を呈するものを「忍石(しのぶいし)」と呼びます。本標本は伊吹山の石灰岩状にデンドライトが生じたものです。(デンドライト」も「忍石」も鉱物種名ではありません。1~2枚目は背景をソフトウエア処理しています。)

伊吹山(標高1,377 m)は、滋賀県と岐阜県の県境を南北に走る伊吹山地の主峰(最高峰)で、古来霊峰として崇められてきました。地質学の観点からは、伊吹山の上半分は主に石灰岩(ペルム紀)で構成されており、下半分の砂岩、泥岩(ジュラ紀)、チャート(三畳紀-ジュラ紀)からなる地層の上に断層で重なっているとされています。

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