長野県木曽郡南木曽町田立 グウィンデル煙水晶

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グウィンデル水晶については、山口県の水晶の方で解説しております。
https://muuseo.com/Matsu_Crystal/items/337

こちらは平行連晶なのですが、いびつな形状をしております。曲がった平行連晶なのか、はたまた海外で人気のグウィンデル水晶に当たるのか…

田立はアマゾナイトの産地として「伝説的」と表現される場所で、明治42年で既に採取が難しい(長野県地学標本採集旅行記より引用)と記載された記録があるほど。そんな場所で煙水晶が取られたわけですが、特に記載があるわけではなく、形状についても文献がありません。

ただ、平行連晶であり、ねじれた感があるとなれば、やはりグウィンデルだと思いたくなってしまう。
他に同様の物があればなんて思いますが、田立の煙水晶自体見かけることが稀。

もし同様の煙水晶をお持ちの方は、情報をいただけたらと思います。

山口県山口市秋穂二島 グウィンデル水晶
グウィンデル水晶、ねじれ水晶はスイスのアルプス山岳地帯で産出されることで有名です。数万に一つと言われるほどレアな形状の水晶で、かなりの金額を積まないと入手ができないという、コレクター垂涎の水晶です。 パキスタンやウラル、ブラジルでも発見はされていますが、極めてレアなことに変わりはありません。 日本ではねじれ水晶はあるものの、グウィンデルタイプのもの、つまり平行連晶のねじれ水晶はこれまで見たことがありません。長野県の田立でそれらしきものはあるようですが… その中で、こちらの煙水晶はどうでしょうか? 秋穂二島の海岸のガマにて発見された煙水晶で、細かな水晶と一緒くたに3年間も箱詰めしていたものですが… 見た感じ、グウィンデル水晶に見えます。 色の濃さやテリツヤは文句なし。ねじれに関しても、確かにS字にねじれています(こちらはS型ではなく乙型といえば分かりやすい?)。 グウィンデル水晶の説明としては ①水晶の柱面から左右どちらかにx面を見つける ②右水晶か左水晶を判別する ③そのx面がある部分が上になるよう、横倒しにする ④その水晶を上から覗くとねじれが見られる となります。今回は左側にX面が出ているので左水晶です。 実物を生でじっくり見てみないと、説明だけでは分かりにくいですね。画像で判別することは難しいので動画にしたもののリンクを貼り付けます。 https://twitter.com/Matsu_Crystal/status/1693131613419483570?t=EAYuiHJcCSNgnG7BJMPDag&s=19 グウィンデル水晶が成長する要因は詳しく分かってはおりませんが、産出される海外産地はほぼ高山帯。しかし、日本の田立は海抜500mほど、秋穂に至っては海岸なのでほぼ0m。 これはどう考えれば良いのでしょうか…? 山口県をはじめ、瀬戸内海には広大なペグマタイト地帯があります。中生代、白亜紀にかけてプレート沈み込みの影響で発生したマグマによって、この花崗岩帯は形成されています。スイスやヒマラヤも同じくプレートの動きによる形成。南木曽町の田立は、同じ年代の花崗岩によるもの。 関連はありそうですが、収集メインの私にとって、これ以上の研究をするにはまだまだ知識が乏しいです。どなたか調べてみて!(笑)
https://muuseo.com/Matsu_Crystal/items/337

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