ウォーム.ブリーズ/カウント.ベイシー

0

さてこのアルバムはベイシー後期の81年の録音だ。パブロ時代のベイシーの代表作は「BASIE BIG BAND」だろう。では何故このアルバムを選んだかというと、何とも肩の力が抜けて気持ちよく聴けるからだ。ホントにスピーカーからウォーム・ブリーズが吹き抜けて行く感じだ。またサム・ネスティコのツボを心得たアレンジもにくい。この時期ブラス陣を取り仕切っていたのはエリック・ディクソンだ。アルバムは少ないがハード・ボイルドなテナー奏者。また1曲だけだがハリー・エディソンが参加しているのが嬉しい。彼が1音吹いただけでバンドがハリー一色になるからやはり偉大なペット奏者だ。僕はヴァーヴ時代のアルバムを愛聴してます。なお作曲は7のエリントン・ナンバーを抜かしてすべてサム・ネスティコ。

全曲を通 してベイシーのピアノにドラム・ベース、それとフレディ・グリーンのギターが絡んでそこにブラスアンサンブルがフィルインしてくると思わずオオーとなってしまう。自然と膝が縦に揺れてくる。またベイシーバンドのサックスのソリが実に色気があるんです。でもどれだけバンドのヴォリュームが上がってもグリーンのギターがきこえるからすごい。

6は僕の大好きなハリー・スイーツ・エディソンのフューチャーナンバー。スイーツの渾名通 りスイーツな音だ。モダンジャズメンが逆立ちしても出せない音色。

最後のエリントン・ナンバー、ベイシーのプリティなイントロから次第にテンションが上がっていく。でも非常にスマートな演奏。やっぱカッコイイです。イカします。

たまにはビッグ・バンドをビッグ・サウンドで聴いてリフレッシュしましょう。

Default