バーンスタイン/チャイコフスキー交響曲第6番悲愴

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音楽とは何か、わかるようになる名演

悲愴に関しては、複数をしばらく比較鑑賞していた。

この演奏は、副題のとおり、まさに悲愴というもの
を強く感じさせる、非常に稀有な演奏である。
バーンスタインの思い入れは、よく伝わってくる。
テンポ設定は確かに遅いのだが、オケは失速寸前でも
ない。ばっちりバーンスタインのタクティングに
応えている。テンポ設定への違和感など、最初は
感じるかもしれないが、そんなものはふっとんでしまう、
ちょっと他では聴いたことがない、強い感動に包まれ
る、最高の名演がここにある。このCDにめぐり合った
ことは、人生を通して、幸運とまで私は言える。
音楽の持つ、人を動かす力や、神への祈りに通じる
という側面を(宗教がかった演奏をしているわけではない
。あくまで、そう感じる、というのが正確だ)
、私は、このCDで始めて知ったのだった。
YOU TUBEで、上がっていると思うので、聴いてみて
、気に入ったら、買って欲しい。というより、この
CDは、非礼ながらねじ込んでもすべての人に聴かせたい、そんな
素晴らしさを、音楽の持つ力を奇跡的に録取した、本当に、
ありえないほどの名演、というより、この演奏の前では言葉はもはや
無意味としかいえない、音楽とは何かまでを教えて
くれるCDである。レビューを書きながら、鳥肌が立って
しまうくらいの、ものすごい演奏だ。
やはり、バーンスタインは、本当に凄い。マーラーのNO9の演奏も
そうだが、情感、完成の本当に豊かな、人柄がしのばれる、天才
であると思う。

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