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RITUAL / 1957年のメッセンジャーズ
JAZZ聴き始めた頃、2枚買ったメッセンジャーズの盤がともに1957年の録音だった。”A Night in Tunisia" と "Tough !"である。
19歳の学生には、1300円というビクターの廉価シリーズが買い易かったのだ (詳細はまたNight in Tunisiaのところで)。
その後だいぶ経ってから、57年の録音が全部で10枚ほど在ることを知り、中古レコード店でも捜すようになった。
このパシフィック盤 "Ritual" は10年ほど前に後追いで買ったもの。当然中古盤ということになる。録音は57年の1月と2月で、この年最初の一枚である。
パシフィックと云えば西海岸を代表するレーベルだが、なぜ東海岸NY代表のようなメッセンジャーズだったのか?
これはパシフィックとコロンビアの交換トレードにより、チェット・ベイカーがコロンビアに、そしてメッセンジャーズがパシフィックに吹き込むという商業的戦略によるものだったのだ!
56年末から新メンバーになり、その2作目でもある。
ビル・ハードマン tp , ジャッキー・マクリーン as , サム・ドッケリー p, スパンキー・デブレスト b ,とアート・ブレイキーds, というメンバーで、このあと10枚ほど聴くことになるが、「あ、あの低迷期と評価の低かったメッセンジャーズの音だ!!」と里帰りしたような懐かしさを覚えるのである。
ここではDuke Jordan のスコッッチブルースの初演が聴ける(Vic 盤の方が好きだけど)。B-1ではタイトル曲Ritual(儀式)についてブレイキーがMCというか講釈たれていて、ブルーノート盤でのMCを思い出してしまった。
それと、ジャケ裏の最後のところに、トレードの件とアルバム制作者のクレジットが載っている。ボ〜ッと眺めていたが、カバーデザインがウイリアム・クラクストン(写真家・デザイナー)、録音セッションの写真はリー・フリードランナーという米国写真界の巨匠が撮っていて、シャキッと背筋をのばしてみた……つもりだ。ジャケットのペインティングはジョン・アルトゥーンという50~60年代西海岸アートシーンで有名な作家というパシフィック色が濃厚に出た仕上がりとなっている。なるほどねぇ!!!
ついでに中古レコードについては、自分は高額なオリジナル盤などに拘りはないので国内再発盤、廉価シリーズなんでも大丈夫なのである。ただし、手間ひま掛けて探す以上、できるだけ程度の良いものを安価に入手することにしている。
発売時の定価以下が基本の線かな!!! セコくないかっ!!!、オレ、笑。
#アート・ブレイキー #ジャズメッセンジャーズ
T-GOTO
2021/03/221人がいいね!と言っています。