- GreenMile Museum
- 16F 万華鏡 ~ 江戸・明治期の若狭塗
- 明治初期製作 手提重「菊のつめ」
明治初期製作 手提重「菊のつめ」
明治前半の製作と思われる六寸の手提重です。変り塗は松葉の菊模様と檜葉、微塵貝を配した「菊のつめ」と言われるものです。変り塗はもちろん美しいのですが、この手提重の素晴らしさはなんと言っても各面は柔らかなアールを描いた器胎です。木地は薄くどのように成形したのか、大変な技術だと思います。お重の内側は油の少ないマットな朱漆で、これも古い若狭塗に特徴的な漆塗りです。共箱はありませんが、大切に使われていたようで非常に傷みの少ない状態でした。手提枠もとても丁寧に作られています。