『新車年鑑1992年版』より
こんにちは。 あとがき「後部車から」でも触れられていますが、刊行開始からの2年間は150ページ程だった『新車年鑑』は、資料編の内容の充実と新車ブームの到来もあって3年目以降はページ数が増加し、直近の5年分(1987年版~1991年版)ではいずれも200ページを優に越えていました。しかし、今号は200ページそこそこに収まっており、一連の新車ブームは落ち着きを見せたというところでしょうか。 ※表紙写真形式雑感 ① #京王帝都8000系 電車 設備改良の進捗に伴う輸送力増強に合わせ、新たな企業イメージのアピールにも相応しい車両として登場。京王の電車では初採用となるVVVFインバータ制御や、新ロゴマークに倣ったカラーライン、前面形状や側面上下に丸みを加えた車体外観によって、新たな京王スタイルを確立した車両である。 ② #近鉄22000系 電車 標準軌線区において、11400系の代替並びに今後の標準となる特急車両として登場した。保守性の向上とスピードアップへの対応という観点からVVVFインバータ制御を特急車両で初めて採用したほか、曲面構成の前面とフラッシュサーフェース化された側面、塗り分けと色調の変更によって車体外観も大きく変化した。 ③JR東日本 #215系 電車 東海道線で顕著な遠距離通勤客増加への対応として座席数の増加を目指して編成の全車両を2階建て構造とした車両。211系電車をベースとした走行システムにはスピードアップに備えた改良が施されている他、トンネル断面の小さい中央線での走行も可能として広範囲での運用を狙ったものとなった。 ④JR北海道 キサロハ182形550番代 札幌・帯広間の特急「とかち」号にトマムエリアへのリゾート旅客輸送の性質を持たせるため、「クリスタルエクスプレス」の2階建て車両をもとに製作された2階建ての中間増結用車両で、2人用個室や小型液晶テレビ設置の普通座席が特徴的。当車両の増結により列車名も「スーパーとかち」号へと改められた。 ⑤ #西武6000系 電車 池袋線と営団地下鉄有楽町線との相互直通運転用として登場。10両固定編成で、VVVFインバータ制御にボルスタレス台車、オールステンレス製車体と新たなイメージカラーの青色のライン、LED式車内案内表示器や自動放送装置の設置等によって、従来の西武の車両とは一線を画する存在となっている。 #図書室 #鉄道ピクトリアル #新車年鑑
sat-2019
2021/02/06この号、昔私も買ったことがあり、今でもトランクルームの片隅にあるかもしれません。
バブルが弾けるか弾けないかの頃でしたが、今に比べてまだまだ当時は新車ラッシュでしたね。
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Shijo Electric Railway(四条電気鉄道)
2021/02/06 - 編集済みコメントありがとうございます。
この号の車両記事に顕著に現れていますが、各事業者で新形式車両がほぼ出揃い、増備の段階に移っているという傾向の強い年度だったと言えると思います。
実際に資料編を見ますと、JR、大手私鉄、大手並みの車両を保有する地下鉄事業者はいずれも新車を(規模の違いこそあれ)相当数竣功させています。
新形式どころか新車の導入さえゼロという事業者が幾つも現れようとは知る由も無かった。そんな時期ですね。
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