FOOTWORK ARROWS HART FA16 #9 GIANNI MORBIDELLI CANADA GP 1995

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フットワーク・FA16は、フットワークが1995年のF1世界選手権参戦用に開発し投入したフォーミュラF1カーで、デザイナーはアラン・ジェンキンス氏です。

チームは1994年中からフォード・ゼテックRエンジン獲得を希望し奔走していましたが、フォードはこのエンジンの独占供給先にザウバーを選んだため、アロウズは代替策としてプライベートビルダーであるハートのV8エンジンを搭載することになりました。そのため、アラン・ジェンキンス氏は急遽設計図面の作り直しを迫られました。
しかし、ハートエンジンはコンパクトで軽量で、少ない予算の中で最高の性能を発揮することになりました。

フロントサスペンションには前年も使用されたモノコイルスプリング+ツインダンパーが設置されました。FA16の良さはセットアップが決まった時の軽快性で、ハートエンジンも中速コースにマッチングしていたことで、コース特性が似たタイプであるカナダ/ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットとオーストラリア/アデレード市街地コースでジャンニ・モルビデリ選手が好成績を挙げました。

ドライバーは、チーム2年目を迎えるジャンニ・モルビデリ選手と、スポンサーを持ち込んだ井上隆智穂選手がドライブしました。チームの資金不足のため、モルビデリはシーズン中盤第8戦からの7レースではスポンサーを持ち込んだ新人マックス・パピス選手と交代させられまし。

1995年シーズンは、モルビデリの活躍で第6戦のカナダGPで6位に入り1ポイントを、最終戦オーストラリアGPではアロウズにとって1989年アメリカGP以来6年ぶりとなる3位表彰台を獲得し、FA16のポテンシャルを完全に引き出しました。しかし井上隆智穂とパピスはFA16を使いこなせずに終わっています。

井上は、レースでの戦いそのものではない場面で取り上げられるばかりでありました。
①モナコGPでは、プラクティス後にロープでマシンを牽引されてピットに戻る最中、オフィシャルカーに衝突されて横転するアクシデントに見舞われました。幸運にも彼はまだヘルメットを装着したままだったため怪我すること無く、決勝に参加することができました。
②ハンガリーGPでは井上自身がレスキューカーに跳ねられました。彼のFA16はエンジントラブルで停止し、消火器を持って火を消そうとした井上にコースカーがぶつかりましたが、このときも彼は大きな怪我をすることはありませんでした。

チームはモルビデリの奮闘により5ポイントを獲得。これはティレルと同ポイントであったが、モルビデリが表彰台に上ったことで最高位でまさり、ティレルより上位となるコンストラクターズランキング8位でシーズンを終えました。ドライバーズランキングは、モルビデリ14位、他の2人はランク外でした。(参照ウィキペディア)

このモデルは、カナダGP仕様ですが、この派手な蛍光色のカラーリングが気に入っています。また、前年の鈴鹿でシムテックからF1デビューした井上隆智穂選手ですが、最初は「こいつ誰?」って感じで、テレビでも認知度は低かったと思いますが、この年からアロウズでフル参戦して彼を知り、海外で努力してきた奴なんだと感心したのを記憶しています。それと前述のように、オフィシャルカーに2回も轢かれるなど、笑っちゃいけないのですが、当時大受けでした! 今でもYouTube 上でネタにされていますね(笑)

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