Greco Les Paul Custom Type "EG" '90

2007年頃に住んでいたマンションのゴミ置き場の傍らにひっそりと捨てられていたギター。

ケースにも入れられておらず、街灯の光により薄らと夜の闇に映し出されるGibson系の左右対称のヘッド。
近づいてヘッドのロゴを確認すると"Greco"の文字。
おっ！？と思い、ゆっくりと引っ張り出すと驚愕の状態でした。

トラ目を表現するかのように彫刻刀らしきものでエグられたボディ・トップに、ヌーノ・ベッテンコートのギターを模したであろう、直線的にカットされたネックのジョイント部分。

かなりズタズタで悲惨な状態だったものを、鉄削りを生業とする友人と、電子機器の配線とハンダを趣味とする友人の力を借り、使える状態に修復してもらいました。

彫刻刀らしきものでエグられたボディ・トップを傷の一番深い部分までヤスリを掛けた結果、コントロール部の木が薄くなり過ぎ、指で突いてもペコペコ凹む状態になってしまったため、裏から樹脂で強化。

ボディ裏側のバインディングも無理矢理削り取られていたのでアール・ラインに削り、金属用の塗料と薄くポリを吹いて一番手間のかかるボディ関係は完了。
ヘッドの表裏とフィンガー・ボードのみ当初の塗装が残ってます。

配線系は使える物以外は新品にして、全てハンダ付けをやり直し。
パーツ類は錆が酷くて全く使える状態ではなかったブリッジのみゴトー製の物に交換して、最後にフレットを磨いてクランク・アップ。

ボルト・オンのネック・ジョイントと、仕方なくボディを削ったことで重量も本来のレス・ポールよりも断然軽くなり、中々面白いサウンドになりました。

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