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励磁型ツイーター
1930年代あるいは戦後でも比較的早い時期に製造されたと思われる励磁型のツイーター、ウーファーやフルレンジ型は多く見られるがツィーターは珍しいので、レア度は星5つとした。メーカーは銘板、刻印等は無いがTelefunkenと思われる。 外径は約10.5センチ、内径は約9センチ、後のアルニコタイプとほぼ同じ寸法である。音の傾向も似通っているので、ドイツ音響の基本的性格が戦前にはすでに出来上がっており、戦中、戦後を通じて一貫している。25センチクラスのフルレンジ型と組み合わせて高級電蓄等に使われたのだろう。 定格は不明。ヴォイスコイル直流抵抗12.5Ω、11.7Ω、 フィールドコイル直流抵抗 5.1キロΩ、 4.8キロΩ
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Klangfilm KL32262/3 pri パワーアンプ
KL32622/3パワーアンプは1935年(昭和10年)から1946年(昭和21年)にかけて作られていたようだ。 正式名 Koffer-Verstaker St 32622/23 pri と言う。 フィールドスピーカーKL-L42006をドライブするためのプッシュプルアンプで、同様にシングルアンプもある。出力は8ワットあまり。チョークコイルがKL-L42006のたaめのフィールド電源を兼ねている。 ヨーロッパ各地で使われることを前提としているので220ボルトから110ボルトまでの電圧に対応できるが、現状では110ボルトに設定している。 使用真空管は出力管にはKL71403(RE604)を2本、電圧増幅管はKL70701(RENS1214),KL70504(REN904)を2段にわたって使用し、整流管はKL75301(RGN2004)である。 現状では若干のハムノイズがのるが、ハムバランサーがついていないので出力管をよりシビアに選別することで減らせるだろう。 偶然2台そろったのでステレオでの再生ができると思い立ちメンテナンスに入ったが、前の持ち主によって本来あるはずのない部品が取り付けられ、配線は勝手に変えられ修理と修復には手こずった。ようやっと70年から80年前につくられたアンプが甦った。私どもではオリジナル状態への復元修理をめざている。修復作業の過程で当時の設計思想や音響に対する考え方、技術水準をうかがい知ることができる。Klangfilm社にはRE604を使った据え置き型劇場用アンプがあるが、こちらは可搬型にするために音質、機能を損なうこと無くにたいへんコンパクトにまとめられている。その技術力はまさに人類の英知の結晶と言える。 音質や音色について書いてもしょうがないので割愛するが、まさしくドイツの音であり、唯一無二の柔らかと力強さを感じる。 音出しの様子。スピーカーはKL42006。 <a href="https://www.youtube.com/watch?v=eXApkHZ6geQ&t=3s" target="_blank">https://www.youtube.com/watch?v=eXApkHZ6geQ&t=3s</a>
パワーアンプ KLANGFILM KL32262/3 priめろでぃや МЕЛОДИЯ 〜失われた音を追い求めて〜
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TELEFUNKEN フィールドコイル、励磁型フルレンジスピーカー 20cm
1930年代 ドイツ、TELEFUNKEN社製励磁型フルレンジスピーカー 外径は20センチ フィールドコイル巻き紙に Feldspuls 120V 62mA SH Zub.Bv.7603/45 Ausg.II Tel. Bv. 657 a とある。 口径:内寸 約18.5センチ(実測) 外寸 約20.5センチ スパイダーダンパー 定格 Bv.7603 外寸 205mm 直径 195mm コーン紙の深さ 145mm Moving coil ca.14Ω impedanz Field coil 120v/652mA 1.7K 高級ラジオのためのスピーカーである。ラジオ本体のアンプ部から電源を供給される。センターダンパーを採用。20cmクラスのフルレンジスピーカーでは他にフェノリックスパイダーを採用している型もある。インピーダンスが15Ωほどだったり、4Ωほどだったり用途に応じ様々な型が製造されたのだろう。4Ωの型はフレームにマッチングトランスを積んだ固体もあるので長距離の伝送に対応していたと思われる。 定格より低い電圧を供給したとしても常時使用するには製造から70年あるいは80年以上経ているということを十分理解する必要がある。
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英国 Clarke and Smith MFG.CO.LTD製 EL84 6BQ5 PP ステレオパワーアンプ
英国 Clarke & Smith MFG.CO.LTD. クラーク・アンド・スミス社製、EL84,6BQ5 pp 業務用ステレオパワーアンプ EL84x4, ECC83x2 メンテナンスを施しました。劣化していたセレン整流器はシリコンダイオードに置き換え。電源部電解コンデンサ交換、カップリングコンデンサ交換、その他劣化部品交換、ハンダ修正、各部点検 本来、コンソール中のシステムの一部として使われていたようで、電源スイッチも音量ボリウムも無かったので、家庭で使うことを考え、電源スイッチ、左右別の音量ボリウム、パイロットランプを付けました。 英国のとある録音スタジオで使われていたと聞き及んでいます。主にターンテーブルやラジオ、テープレコーダーなども製造していたようです、ネット上でちょっと調べたくらいでは素性が分かりませんでした。また、Radio Museumというネット上のコレクターサイトにもパワーアンプは紹介されていません。背面パネルにいろいろと文字が印刷されていますので大量生産品と思われますが詳細不明です。 筐体はコンパクトですが、電源電圧は200V~なので昇圧トランスが要ります。アンバランス入力、出力インピーダンスは4Ωと、16Ωの切り替え可。 試聴した感想、英国メーカーのスピーカーを持っていないので、siemensの25センチフルレンジスピーカーで試聴しましたが、いつも聞いているドイツ系の音とはハッキリと違います。私にはどこがどう違うのかは言葉で言い表せないのですが、音響の世界でも英国と欧州を一緒に捉えるのは違うようです。
パワーアンプ Clarke $ Smith MFG.CO.LTD 1960'めろでぃや МЕЛОДИЯ 〜失われた音を追い求めて〜
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Philips フィリプス モノラル真空管アンプ 6
オランダ Philips フィリプス社製、EL36 pp 業務用パワーアンプ 6405 メンテナンスを施しました。1台はセレン整流器が劣化していたためシリコンダイオードに置き換え。電源部電解コンデンサ交換、カップリングコンデンサ交換、その他劣化部品交換、ハンダ修正、各部点検 球構成はECC83x1、 ECC85x1、EL36x2本、 出力は25ワットくらい、出力は25ワットくらいか、インピーダンスは5Ωですが送り出しは受け側のスピーカーによって換えられるようです。スピーカーにはトランスが要りますが。 ラインバランス入力2系統、その他2系統(たぶんハイインピーダンス用)、音量ボリウム、高音、低音のトーンコントロール機能付き。たぶんサミングアンプとしての機能を持つ放送や録音の現場で使われたアンプと思われる 電源電圧 110V,125V, 145V, 200V, 220V, 245V 現状では110Vに設定 スピーカー出力端子の形状が異なります。 試聴して分かったこと。EL36という球の特性を知っていれば当然なのですが、この球は低電圧でつかえるためトランスにかかる負荷が少なくて済む。よって、発熱が少ない。また、コンデンサ、抵抗等々の電子部品も耐圧の低いもので済む。結果として小さくて高性能の機器が大量に作れる。 S/N比も良く、繊細にして力強く、音の広がりと深みを、音楽のうねりのようなものを感じさせてくれます。siemensやklangfilm等、西ドイツの音作りとは異なる、よりHi-Fiな音作りを感じます。フィリプス社が欧州最大の電器メーカーであり、音楽レーベルを抱えていたせいもあるかもしれません。 デザインも真空管アンプらしくなくタイプライターのようで軽快な感じがします。
パワーアンプ PHILIPS 6405めろでぃや МЕЛОДИЯ 〜失われた音を追い求めて〜
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RFT/Koelleda/VEB パワーアンプ Type 8321.7.1
東ドイツRFT社製、EL36 pp パワーアンプ フルメンテナンスを施しました。電源部電解コンデンサ交換、カップリングコンデンサ交換、その他劣化部品交換、ハンダ修正、各部点検 メーカーとしてはKoelledaかVEBでしょう 球構成はECC83x1、 ECC85x1、EL36x2本、ゲルマニウムダイオード整流です。 出力は25ワットくらい、インピーダンスは400Ωです。このことから、映画館と言うよりむしろ構内放送用の機器でしょう。スピーカーをつなげる場合、マッチングトランスを使用します。業務用アンプと言ってもS/Nも良く高音質のアンプです。 残念ながら片方の全面の塗装が剥がれ掛かっています 形はラック用ですが、19インチ規格ではありません。 前面のパネルには音量ボリウム、低音、高音のトーン・コントロールつまみ、ハム・バランサー、ヒューズ、使用電圧切り替えが配置されています。トーン・コントロールツマミの上のボリウムはバイアス調整用のボリウムです。たいへん整備性の優れた機器です。メンテナンスに際してこのボリウムは交換しました。左端はマジックアイです。 試聴して分かったこと。EL36という球の特性を知っていれば当然なのですが、この球は低電圧でつかえるためトランスにかかる負荷が少なくて済む。よって、発熱が少ない。また、コンデンサ、抵抗等々の電子部品も耐圧の低いもので済む。結果としてコストダウンが可能。ですが、このアンプを見る限り、コストダウンを狙って作ったとも思えません。 S/N比も良く、繊細にして力強く、音の広がりと深みを、音楽のうねりのようなものを感じさせてくれます。siemensやklangfilm等、西ドイツの音作りとは異なる、どこか優しさを感じる音の世界に招き入れてくれます。 参考にしてください https://www.radiomuseum.org/r/funkwe_kol_kraftverstaerker_25_watt_2.html
パワーアンプ RFT/Koelleda/VEB Type 8321.7.1めろでぃや МЕЛОДИЯ 〜失われた音を追い求めて〜
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SIEMENS Fullrange Driver 6Ruf-LSP-15g
1950年代から60年代かけてつかわれたSIEMENSの代表的フルレンジドライバー。初期の型はダンパーがベークライト製、フェノリックスパイダーとか蝶ダンパーなどとも呼ばれる。後にダンパーは布製となる。センターキャップのあるもの、無いものなど様々なタイプがあり、型式番号も異なるがが基本は同じと思われる。こちらは15gという型式番号がふられている。同様の型では15d, 15p等がある。状態の良い個体は近年少なくなってきている。 フレームの外径 約24.5センチ 内径 約21センチ コーンの深さ 約15センチ アルミ合金製フレーム VAC社アルニコ磁石 用途としてはSIEMENS社製2000 16mm映写機用PAスピーカーシステムとして使われたり、映写室モニター、録音スタジオコンソールモニター、構内放送用等々様々な場所で業務用として使われていたようだ。
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SIEMENS 2000 CINEMA PROJEKTOR AMPLIFIRE Sf. V 6.7
SIEMENS 2000映写機用アンプ 出力管にEL84を用いた後期の型、EL84のプッシュプル。出力は10ワット。使用真空管EF86, EF86, ECC83, ECC83, EL84, EL84 他の型と同様、音量ボリウム、高音、低音のトーンコントロール機能を備える。また、この型はマイクトランスを備えている個体もある。ダイナミックマイクロホンのためのハイインピーダンス用入力端子、さらに磁気録音用交流バイアス発信器(Magnetton-Aufnahmestufe)*写真4枚目の右側を取り付けて16mm映画フィルムの磁気テープにアフターレコーディングをすることができる。同様の機能は日本の8mm映写機の高級機にも備えている型もあった。静粛なアンプで、精緻かつ音楽性豊かな音色である。幅35センチ、奥行き22センチ、高さ12センチほどの小さな筐体に電源トランス、出力トランス、整流回路、増幅回路等々を配置し、量産品で有りながら機能と音質を両立させた技術力の高さは他の国には見られない。やはり世界一の技術を誇っていたドイツのレベルの高さを示している。2000シリーズの中では最高の機種と思う。25センチフルレンジスピーカーはもとより、出力に余裕があるのでKL-L405等30センチクラスのフルレンジスピーカーやツイーターを追加した2Waysシステムにも対応できる。 #真空管アンプ #siemens #klangfilm
パワーアンプ SIEMENS Sf. V 6.7めろでぃや МЕЛОДИЯ 〜失われた音を追い求めて〜
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KLANGFILM KL42006 Fullrange Fieldcoil Driver
ドイツ1930年代から第二次大戦中、戦後にかけてつかわれた代表的励磁型フルレンジドライバー。 - フレーム外径: 30 cm, - ボイスコイルインピーダンス: 12 Ohms, - フィールドコイルインピーダンス 2,4 kOhms, - 出力インピーダンス: 15 Ohms, - 出力: 10/15 Watts, - 周波数特性: 60 Hz to 15.000 Hz, - レゾナンス: 70 Hz, -センターダンパー - 重量: 15 Kg. 16mm映写機、映写機用アンプと組み合わせて移動映画館として使われたり小規模の映画館のPAとして使われたようだ。トーキーの初期を支えたスピーカーシステムの一つ。本体を収める可搬型の箱はフィールド電源を備えている型とそうで無い型があり、組み合わせるパワーアンプによって異なる。パワーアンプ側でフィールド電源を供給できる場合はスピーカーシステムにはフィールド電源は不要となる。 フィールド電圧は定格では200ボルトを供給するが、作られてから70年から80年の月日を経ているのでエナメル線の劣化も十分考えられる。聴覚上の違いが感じられない範囲でより低い電圧で使用するのが望ましいだろう。 #siemens #klangfilm
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SIEMENS 2000 CINEMA PROJEKTOR AMPLIFIRE Smf V 6.4
数あるSIEMENS 2000 16mm映写機用アンプの中の一つ。EL84シングルエンドの後期型。初段はEF86x2 、出力5ワット。映写機用PA機材のため、音量ボリウム、低音、高音のトーンコントロール機能を備える。プリ部を備えているのはこのシリーズに共通する特徴である。欧州各地域に輸出されたため、電源電圧は110ボルトから250ボルトまで対応できる。筐体はアルミ合金製。16mm映写機、スピーカーシステム、アンプが組になっており、どこへでも持ち運びでき、現場で組み上げて移動映画館を開くことができる。音色はEL84シングルアンプ特有の躍動感に満ちているが、ノイズは残る。ネガティブ・フィードバックをかけることで低減させることはできるが、一方で音のみずみずしさは犠牲になる。痛し痒しと言ったところか。NFの深さは使用者の塩梅で決めれば良い。KL-L307等25センチ級フルレンジスピーカーに最適。 #真空管アンプ #siemens #klangfilm
パワーアンプ SIEMENS Smf V 6.4めろでぃや МЕЛОДИЯ 〜失われた音を追い求めて〜
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SIEMENS Fullrange Driver 6Ruf-LSP-15p15d
1950年代から60年代かけてつかわれたSIEMENSの代表的フルレンジドライバー。初期の型はダンパーがベークライト製、フェノリックスパイダーとか蝶ダンパーなどとも呼ばれる。後にダンパーは布製となる。センターキャップのあるもの、無いものなど様々なタイプがあり、型式番号も異なるがが基本は同じと思われる。状態の良い個体は近年少なくなってきている。 フレームの外径 約24.5センチ 内径 約21センチ コーンの深さ 約15センチ アルミ合金製フレーム VAC社アルニコ磁石 用途としてはSIEMENS社製2000 16mm映写機用PAスピーカーシステムとして使われたり、映写室モニター、録音スタジオコンソールモニター、構内放送用等々様々な場所で業務用として使われていたようだ。
スピーカー SIEMENS 6Ruf-LSP-15p15dめろでぃや МЕЛОДИЯ 〜失われた音を追い求めて〜