The Story of Vernon and Irene Castle

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一連の「アステア=ロジャース シリーズ」の最終作(後に一本だけ共演するが)。
最終作で実在のダンスペアを演じるというのは、妥当というか、誠に相応しい。

衣裳を始め、事実に忠実に描かれたというハナシなので、各ダンスの振り付けも当然そうなのだろうが、どれもアステアにしか見えないというのは流石、というべきか、ご愛嬌とするべきか。
(オリジナルナンバー「By the Light of the Silvery Moon」の軽妙さは素晴らしい)

そしてそして。
前作辺りから顕著になってきた、ジンジャー・ロジャースの際立つ美しさ。
初共演の『空中レヴュー時代』から6年。スター女優に“変身”したジンジャーに比べ、アステアは相も変わらず燕尾服を着せられ・・・というようなことが、いろいろな文献に書かれている。

ちなみにこの作品で、アステアは出演ミュージカル映画史上 唯一「死ぬ」。
今回は実在の人物の事実に基づいているので例外なのだが、フレッド・アステアという男、実は「死なない」のだ。

この件に関しては別のところで文章にまとめたので、ご興味がある方は「死なないアステア はしりがき 白川」とGoogleででも検索してみていただきたい。

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