Carefree
気儘=「きまま」と読む。
この作品がアステアとの初めての出逢いだった。
1990年(頃)の正月三が日(あたり)に、日本テレビの深夜枠で、水野晴郎氏の映画番組の特番として『アステア=ロジャース特集』が組まれた。
オンタイムでは見ずに、ビデオに録画したのだが、記憶が間違っていなければ放映の順に見たはずなので、どういう意図でこの一本が最初だったのかは不明。
他の主演作と比べられる今ならわかることだが、ダンスシーンが少ない作品である。
その最初のナンバーが「Since They Turned 'Loch Lomond' into Swing」(全然覚えられない)で、ゴルフクラブを手に、見事なスイングを披露しながらタップを踏むというもの。
とにかく驚いた。「なんだ、この楽しさは!」と。
何度も何度も巻き戻して見直して、このダンスにタップが入っているのに気付いたのは、かなりの回数を経た後だ。
つまり、タップの技術を見せるのではない、、、「見て楽しかった、それがタップだった」という体験。
この体験の翌年からタップダンスを習い始めた。
そんな個人的な思い出は置いておいたとしても、この作品でのジンジャー・ロジャースはとにかくキュートだ。
催眠状態で街に出て、いろいろなイタズラをしでかす時の表情のカワイさといったら!
そうそう、ほぼどうでもいいことだが、アステアが珍しく精神科医の役です。