- 909 Museum
- 4F 諏訪根自子さん展:媒体掲載
- アサヒカメラ 1950(昭和25)年 1月1日 第三十五巻 第一號 (新年號)
アサヒカメラ 1950(昭和25)年 1月1日 第三十五巻 第一號 (新年號)
撮影:木村伊兵衛さん
撮影日:1949(昭和24)年11月7日
タンバール =1930年代に3,000本程が製造されたという所謂ソフトフォーカス・レンズ。で、捉えられた印象的な一枚。
戦後1950年(昭和25年) のアサヒカメラ誌1月號より。ちなみに表紙も根自子さんです♪
稽古場で撮られたというショットは、表紙含むこの2枚の表情からも決まったポーズ撮影でなく演奏・合間の任意の瞬間を切り取ったものと推測します。'54年発売の『木村伊兵衛傑作写真集』にも一枚(P59)収められている様ですが、同一のものでしょうか?機会あればぜひ見てみたいです。
(別アングルのショットも存在しますので…)
しかし、一見、ボケボケのこのお写真。少し視点を変えたり、離れてみたりする。また少し印象かわるか?・・・と言うか、淡いベールのかかった被写体を自分で妄想結像させたりする。
これがタンバールのやり口、木村伊兵衛さんポートレートの妙味なのか?わからないけど…。自身レンジファインダー愛用期に気になったレンズでありました。しかし沈胴式のマクロエルマー90mmを上手く使いこなせなかった事と、ミラーレス機でも少し離れた所からのポートレート用途にと導入した85mmも同様に手に付かなかったこの焦点距離、結果 50mmがメインで一番好きな画角だったから一念発起!ノクチルックスをチョイスしまして、嵌った時のその蕩ける様に滲む絵の悦楽を享受したものです。使いこなせるかは別としてきっとそんな別の桃源郷がこのレンズにもあった事でしょう。
どちらかと言えば研ぎ澄まされた何とかの如し印象のこの頃、その20代最後のお姿がやわらかく・・・
そんな意図もあられたのか?と邪推してみたりします。
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