AMC HURST SC/RAMBLER (1969)

0

American Car Collection Vol.79

1969年にデビューした「AMC ハースト SC/ランブラー(クランブラー)」。実車のボディサイズは全長×全幅×全高:4600×1800×1400mmと、アメ車のなかではむしろコンパクトなボディに、最高出力315馬力、最大トルク576N・mを発生する、V8 6.4リッターエンジンを搭載。これにボルグワーナー製の4速MTとLSDを組み合わせ、0-400m加速で14秒を実現した、文字どおりのドラッグマシーンだ。アメリカ国旗を連想させるボディカラーもこのクルマの特徴で、アピールポイントだといえる。当初の生産台数は500台の予定だったが、予想以上の人気を博し、1500台まで増産された。
 今回のモデルカーは1969年モデルの「ハースト SC/ランブラー」で、ボディカラーは「Bright White (コード:P88)」「Bright Red(P9)」「Bright Blue(P10)」だ。ボンネットは開閉できないためエンジンの姿を確認することは叶わないが、限られたスペースによくもV8 6.4リッターエンジンを押し込めたものだ。相当にフロントヘビーなクルマだったのだろうと想像できる。
 このクルマのハイライトのひとつであるボンネット上のエアスクープも再現され、ドラッグマシーンらしさの演出に一役買っている。ホワイト、ブルー、レッドの3色という星条旗カラーで色分けされたボディカラーも実に鮮やかだ。前後バンパーのメッキ部分の再現にも抜かりはない。ハースト SC/ランブラーのミニチュアカーを眺めていると、古き良きドラッグスターの在りし日の姿が思い浮かぶのは気のせいだろうか。純内燃機関からBEVへと移行しつつあるこの時代、オイルショックとも無縁であり、またガソリンを思う存分燃焼できた当時のマッスルカーに想いを馳せてみてはいかがだろう。

ラインナップのご紹介 vol.36参照

Default