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若者たち/サニーデイ・サービス
2015年4月15日発売。オリジナルはCDのみ、1995年4月リリース。
サニーデイ・サービスのメジャー・デビュー後初のアルバム。
改めて聴くと曽我部さんの歌がめちゃくちゃ苛々してるというか、不満とか苛立ちで内圧の高そうな感じがちょっとパンクぽいなって思います。「素敵じゃないか」「いい気分さ」なんて歌いながら全くそんな風に聴こえない。これぞ『若者たち』って感じですね。
デビュー当初ははっぴいえんどとよく比較されていたけど、はっぴいえんどは特に細野さん松本さんが醸し出すクールさやスマートさがあって本質的に全然違うなあと思います。
サニーデイにも90年代的なまた違う冷めた感じはあるけれど、なんと言うかもっとガタガタしてるというか。はっぴいえんどにパンクは感じないですもんね。音楽性の話ではないんですが。
結局生まれ育ちの話にしちゃうのは詮ないとは思うんですけど、やっぱり関係あるよなあと。90年代後半はまだバンドに、というかそれぞれの心性の部分にローカリティ、雑に言うと『都会へ出てきた田舎モンのメンタリティ』みたいなものが色濃くあって、それが音楽性に反映されていたと思います。
それって今はもうあんまりないんでしょうか。地方の10代とかのミュージシャンのSNSなんか見てても、サブスクの時代に都市部の先進性みたいなものは「表面的には」殆ど感じないです。活動の仕方もとてもクールでマイペースですよね。北海道のLAUSBUBとか。
音楽的には元ネタ使いのモロな感じなんかにまだ渋谷系直系の名残りもあったり過渡期的な感じですが、「ガワ」の部分のインパクトはやはり大きかっただろうし、インディー期の作品と比較すると和モノ感は凄く強いですね。
でもまだレパートリーが混在しているデビュー前94年頃のライブ映像を某管で観てると、その変化がいかに地続き的なものであったかがよく分かります。