空の鏡/松たか子

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1997年6月28日発売。松たか子の1stアルバム。
先週火曜日から始まった松さん主演の坂元裕二脚本のドラマ劇中の歌声(曲は初期ドラゴンボールのED&OP)が素晴らしかったっすね。伸びやかで艶があって。

松さんと坂元裕二と言えば「カルテット」たけどこのアルバムもガッツリ坂元仕事(インスト除いた11曲中7曲を作詞。一番有名な「明日、春が来たら」もそうです)。
特に表題曲「空の鏡」は歌い出しの
『はしゃぐ子猫の ミルクを温め やっぱりあのセーター 買おうと思う』からして坂元節やなあ。うーん。

作編曲プロデュースは日向大介(日本三大シンクラヴィア)、仕掛け人はフジテレビの永山耕三。松さん含めたここ3人はドラマ「ロングバケーション」繋がりで、永山氏が「東京ラブストーリー」で仕事した坂元さんを引っ張ってきてって感じでしょうか。
永山氏がカドカワのインタビューで松さんの歌手デビューを説得した経緯や構想を色々とカッコ良く話してるんだけど、
坂元さんが寄せたコメントで「初めて打ち合わせした時『女性版スピッツみたいな曲にしたいと言われた』ってプチ暴露(坂元さんに悪意はないでしょうが)されちゃってたり、

「明日、春が〜」について『この曲はAメロしかない』『ポールの「小さなラブソング」もAメロだけで非常にオシャレだったので、それのリズムの速いのをやろうと思った』とかとても大ザッパな発言(もちろんどっちの曲も全然そんな事はなくて、おそらく『似た音列のメロディが続く』ぐらいの認識をザックリ『Aメロしかない』と仰っているのかなと思います)をされていたりと、
良くも悪くもこういうスケール感の人物が時に面白い仕事をするんだろうなと感じます。父親は松竹の永山武臣、曽祖父は男爵永山武四郎。華族の家系ゴッリゴリのお坊ちゃんですね。

永山武臣は戦後の歌舞伎発展に深く関わりのある人物で、高麗屋とももちろん長きに渡る繋がりがあるんでしょう。つまり藤間家の末娘を永山武臣の息子がプロデュースしたのが松たか子の歌手デビューなんだと。味わい深いです。

そんな事よりパッケージが良くて、クリアケースにブックレットも半分ぐらいのページが透かしフィルム?の硬い紙?みたいなの(伝わるでしょうか)になってて特にそれが凄い仕掛けになってる訳でもないんですが、全体的に透明感のある作りが素敵です。
あと音がめちゃくちゃいいです(駆け足がすぎる)。

そんな松さんの今期のドラマ主題歌の共同製作者はSTUTSとフレシノにbutaji。令和というか隔世の感がありますね。松さんの現役感も凄いですが、言いたい事はひとつだけ。松さん綺麗。あと旦那が佐橋佳幸なのもなんか夢があっていい。ギターが死ぬほど上手いと松たか子と結婚できる、とは言わないがきっかけになり得るんだ。ヤバいよ。

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