日蝕及ビ月蝕ヲ示ス@明治の天文掛図

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二十世紀の初めごろに描かれた、日食や月食がなぜ起きるのかを科学的に説明した図。
ひとつの図の中にコンパクトにまとめるため模式的にせざるを得ず、実際には五度ほどの月軌道の上下のぶれや太陽、地球、月それぞれの大きさと距離との対比などは極端になってしまっているが、今日の一般向け天文書でもこうした解説図は平板に描かれることが多く、天体の影が円錐状をなすため地表におちる影も楕円形になる、ということがわかりにくいものが多いのだが、本影がちゃんと立体的に表現されていて、当時の図解としては秀逸な部類なのではないかと思う。「日蝕」図や「月蝕」図も雰囲気がよく出ている。
なお出典資料については、当研Q所「架蔵資料目録」ブログにて紹介している。
http://lab-4-retroimage-jp.seesaa.net/article/456711483.html

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