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従軍記章は、戦前の日本(大日本帝国)が、自国の参戦した戦役や事変に従軍ないし関係した人物を顕彰するために制定・授与した記章です。
明治8年、勲等賞牌令の制定によって、賞牌および従軍牌が制定されました。賞牌は、国家に対する功労者に与えられました。一方、従軍牌は、明治7年の台湾出兵に従事した者に授与されました。なお、明治9年には、栄典制度を所管する、現在の内閣府賞勲局の元となった賞勲事務局が設置されています。
また、明治9年、賞牌は勲章に、従軍牌は従軍記章に改称されました。改称の目的は、諸国の博覧会で優秀な物品に対して与えられる記念牌との混乱を防ぐことでした。
従軍記章は、当該の個人が従軍したことを国家が証明・表彰するものであり、戦闘における軍功の有無や軍隊内の階級に関係なく、また軍人及び軍属に限らず一定の要件のもと、文民や民間人にも授与されました。
なお、従軍記章は、明治七年従軍記章から大東亜戦争従軍記章まで8種類を数えますが、最後の大東亜戦争従軍記章については終戦により、制定のみで実際には授与されなかったようです。
ボンボニエールとは、ボンボンのような砂糖菓子を入れる容器のことをいい、フランス語が語源となっています。日本の皇室や宮家では、明治二十年代以降、結婚式等の様々な御慶事や外国賓客の接遇に際して催される饗宴で、引き出物として出席者に配られることが慣わしとなっており、それは令和の時代にも引き継がれています。
ボンボニエールは、銀製のものが殆どですが、他にその作成された時代背景を色濃く反映した木製、竹製、陶製のものなども存在します。また、形状においても、ご慶事の内容、発給者等に関連した歴史にまつわる文物、動物、植物など、様々なものがその形状、文様のモチーフになっており、その工芸技術の高さとも相まって見る人の目を楽しませてくれます。
特に、大正期から昭和にかけ、ボンボニエールを引き出物とする習慣は大きな広がりを見せ、皇室や宮家以外の華族、官公庁、企業等にも広がり、意匠的にも手の込んだものが多く作られました。