スターファイター《創元推理文庫SF》

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創元推理文庫より1986年に発行された『スターファイター』です。ロバート・A・ハインライン/著、矢野徹・吉川秀実/訳、文庫版411頁、ISBN4-488-61807-3、定価530円。(カバーイラストは佐藤弘之氏による)
“宇宙飛行士になることを夢見るぼくは、宇宙旅行が賞品となった懸賞に応募、一等賞はのがしたもののみごと入選し、中古ではあるが本物の宇宙服を手に入れた。さっそく修理して着用におよぶ--そのとき、宇宙服の通信装置に聞きなれない声が入ってきた。着陸許可を求めているらしい。いったい誰が、何の目的で?”
1958年に出版されたハインラインのSF作品『HAVE SPACE SUIT --WILL TRAVEL』です。故福島正実氏による抄訳(全文ではなく、抜粋した翻訳)が『大宇宙の少年』という題名で出版されたことがあるそうです。
宇宙に憧れて中古の宇宙服を手に入れた少年・キップが、予期せぬ出来事からBEM(昆虫顔の宇宙人)の宇宙船にアブダクトされ、11歳の少女“おちびさん”パトリシアと異星人“ママさん”と十六万七千光年もの旅に出るという話です。この作品は読後感の良い良質のジュブナイルSFになっています。
問題があるとすれば、文庫タイトルの『スターファイター』ですが、別に主人公が宇宙で戦闘機に乗るわけではなく、1985年の映画『スター・ファイター』の原作と間違えることを期待したのか、と推測してしまうような不思議なタイトルではあります。
#宇宙SF #ジュブナイルSF #ロバート・A・ハインライン #矢野徹 #吉川秀実 #創元推理文庫
ハッピーエンド後、主人公が入学するMIT(マサチューセッツ工科大学)、オタキングの話が面白かったのでリンクしてました。
https://youtu.be/RP9RlFyjAb0

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    ace

    2021/03/01

    そうそう😁コレ原題と邦題が違うんですよね
    絶対狙ってますよ✨

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    • Animals 16

      Jason1208

      2021/03/01 - 編集済み

      コメント有難うございます。
      昔、『パーンの竜騎士』シリーズの2作目『竜の探索』Dragonquestを、原題カタカナで「ドラゴンクエスト」にしたら、結構多くの人が間違って買うかもなー。
      と冗談言ってた人がいました。^^;

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