朝日ソノラマ ファンタスティックTVコレクションNo.2 空想特撮映像のすばらしき世界 ウルトラマン ウルトラセブン ウルトラQ

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昭和53年3月30日発行
発行所 株式会社朝日ソノラマ

1978年(昭和53年)、三度目となる怪獣ブーム、いわゆる第三次怪獣ブームが起こります。1966年(昭和41年)の第一次怪獣ブーム時には『ウルトラQ』『ウルトラマン』、1971年(昭和46年)の第二次怪獣ブーム時には『スペクトルマン』『帰ってきたウルトラマン』といった具合に、過去二回のブームは、その時の新番組によって牽引されていた部分が大きかったのですが、第三次怪獣ブームが過去2回のブームと異なっていたのは過去のブームを体験して育った世代による、“リバイバル”ブームの色彩が強かったことです。それを象徴するのがこの朝日ソノラマのムック本、「ファンタスティックTVコレクションNo.2 空想特撮映像のすばらしき世界 ウルトラマン ウルトラセブン ウルトラQ」です。
この本の製作の中心となったのは酒井敏夫(竹内博)・中島紳介・池田憲章・原口智生・開田裕治といった、当時まだ10代~20代だった「怪獣倶楽部」の諸氏。これら特撮・怪獣マニアの偉大な先達がファンジン的なノリを商業誌に持ち込み、更に多くの特撮・怪獣マニアを生み出すこととなったのです。今の特撮ムックでは当たり前の、放映リストや関わったスタッフ名の掲載などはこの本から始まりました。
僅か64ページの中で『ウルトラQ』『ウルトラマン』『ウルトラセブン』の三作品を扱っている為、現在の眼で見ると物足りない部分は当然ありますが、この本や、同時期のケイブンシャ『ウルトラマン大百科』が自分の趣味・嗜好というものを確立させてくれたという点では忘れられない一冊です。

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