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Lot No.2 1950年(昭和25年) 大阪タイガース サイン帳
ある日、とある詩人の物として入手した古いサイン帳。
記載されているサインを見ると中にはタイガースの文字が…。しかも見覚えがよくあるサインも何点か記載されている。
まず、手掛かりとなるのはサイン横に記載されている大阪タイガースの文字。
現在の阪神タイガースが、大阪タイガースを名乗っていたのは、球団創設の1935年からフランチャイズ制が導入される前年の1960年まで。
(内、1940年9月下旬~44年まで阪神軍。44年、45年産業軍との連合では猛虎)
そして何より強力な手掛かりは、写真2枚目左に展示しているタイガースNo.9 松木謙治郎のサインである。
球団創設の翌年1936年に入団し、初代主将としてタイガースを牽引した松木だが、選手としては、1936年~1941年と1950年、51年しかプレーしていない。その内、監督兼任としてプレーしていた40年、41年と51年は当時の監督番号である背番号30を身に付けている。
つまり、松木が背番号9を着けていたのは、36年~39年と50年の僅か5年間に限られる。
そこで、戦後の1950年に当たりをつけ、虎の巻である写真3枚目、1950年(昭和25年)の野球少年十一月号附録、二大リーグ全選手サインブックで各サインを確認してみると…。
写真2枚目左から順に
松木謙治郎 1B 監督兼任 背番号9
藤村富美男 3B 背番号10
徳網茂 C 背番号13
千場一夫 P 背番号8
谷田比呂美 C 背番号12
白坂長栄 SS 背番号17
櫟信平1B 背番号16
駒田桂二 P 背番号4
阪田正芳 SS 背番号33
野崎泰一 P 背番号3
渡辺博之 RF 背番号24
中でも最後の写真左側に展示している渡辺博之のサインは、初見では判読不可能と思われるような筆跡だが、こちらは鏡文字で書かれており、右側の様に反転すると渡辺博之と読める様になっている。
上記11名の他に2名。おそらく奥村高明と塩見栄一ではないかとおぼしきサインが本帳には記載されているが確認が取れないため、今回は展示を見送った。
両氏のサインについてお持ちの方がいらっしゃれば是非、ご教示いただけたら幸いです。