- Yamasaku Museum
- 1F 博物コレクション54
- 水銀スイッチ
水銀スイッチ
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水銀スイッチは、傾いたときに中の水銀が移動し、電極を物理的に接触させ導通させるスイッチ。機械、特に暖房器具が傾いたり転倒すると動作に支障があるため、その検出に使われる。水銀の代わりに金属球を使ってもよいが、その場合ボールが跳ねることによりチャタリングという短時間の電源on/offが発生し、回路設計が複雑になる。水銀の毒性が問題になり、現在はほとんど使用されていない。
水銀は常温で液体の唯一の金属。貴金属の溶媒となることからメッキに使われてきたほか、密度が大きい液体という性質を利用して圧力計にも使われる。蒸気圧が大きいので、単純な放電管が構成でき高効率の発光が期待できる。
水銀の化合物である辰砂は、鮮やかな色から道教で不老不死につながると珍重された。現在では、酸化水銀やメチル水銀といった有毒な化合物を容易に生成するため、使用が規制されている。一方で、マーキュロクロム、赤チンにも水銀がふくまれる。かつて消毒薬としてよく使われていたが、同じく規制対象となった。