- THOMAS POSTAGE STAMPS Museum
- 9F 世界の切手 人物
- Cochrane, Thomas Alexander (トマス・アレクサンダー・コクラン)
Cochrane, Thomas Alexander (トマス・アレクサンダー・コクラン)
チリ 1928年
(1775-1860)
イギリスの軍人・政治家。
スコットランドの貴族の家に生まれる。叔父に従って海軍に入隊、優秀な士官ではあったが、上官と決闘騒ぎを起こすなどかなりのトラブルメーカーでもあった。
1800年、25歳でスループ「スピーディ」艦長に就任。その年、商船を装ったスペイン軍艦に捕まりそうになったが、彼はデンマークの旗を掲げるとともに、伝染病に汚染されていると信じ込ませることによって窮地から逃れた。また、敵のフリゲートに追跡されたときは、それが「スピーディ」のかすかな光を頼りにしていることを察し、樽に蝋燭を置いたものを流して敵艦に追わせ、無事に逃げ切った。
1801年には、「スピーディ」(乗員54人、大砲14門)でスペインのフリゲート艦「エル・ガモ」(乗員319人、大砲32門)をはじめ、17隻もの敵艦を拿捕するという実績を上げる。
1818年、チリの指導者ベルナルド・オイギンスの要請を受けて非公式にチリに渡り、チリ海軍を指揮、当時南米最強と言われたスペイン軍艦「エスメラルダ」を拿捕、さらにアルゼンチンのサン=マルティン将軍と協力し、ペルーをスペインから解放した。
その後ブラジル海軍とギリシャ海軍を指揮した後イギリスに帰国。東インド方面軍最高司令官、西インド方面軍最高司令官などを歴任した。
C・S・フォレスターの小説「ホーンブロワーシリーズ」は彼がモデルとされている。