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ワルシャワ1920
独立を取り戻したポーランドと、革命をヨーロッパへ輸出したいロシアとの戦いは、1919年9月から断続的に続けられ、1920年4月からは本格的な戦闘行動が始まってポーランド軍がキエフを占領しました。しかし、逆にブジョーンヌイの第1騎兵軍の反撃によって撃退され、さらに7月にはトゥハチェフスキ率いる西正面軍が攻勢に出てポーランド軍を撃破して5週間でワルシャワ眼前に迫ります。 ゲームは西正面軍が攻勢を開始した1920年7月から、ポーランド軍の反撃が実質的に完了し、トゥハチェフスキの攻勢が頓挫した8月末までの戦いを扱います。 このゲームはソ・ポ戦争から100年を記念した「BANZAIまがじんエクストラ8月特別号」で、表紙込み24ページのヒストリカルノートとゲーム本体がセットになったものです。両軍ともに3回の移動/戦闘フェイズがあるという特徴的なシーケンスを採用しています(ポーランド軍は初めは少なく順次増えていきます)。これにロシア軍にだけある補給ポイントの制限によって、徐々に勢いを失っていくロシア軍と反撃の機会を窺うポーランド軍を上手く表現しています。 これを購入した2020年はポーランドがマイブームでした。ポニャトフスキ関連の記事に触発されたのか、「乾と巽」を読んでのロシア内戦からの連想だったのか、Instytut Pamieci Narodowej国家記銘院製のゲームを入手したのがきっかけになったのか、理由はもう憶えていません。これも『BZURA 1939』と一緒に買っています。ただ、なにせ2020年なのでプレイする相手もいないままマイブームは過ぎ去ってしまいましたが。 #トゥハチェフスキ #ポーランド ターンスケール: 1ターン=1週間 マップスケール: 1ヘクス=約30㎞ ユニットスケール: 1コマ=旅団・師団規模 https://muuseo.com/Sin_Oga/items/17 https://muuseo.com/Sin_Oga/items/282
作戦級 BANZAIまがじん別冊 ソビエト・ポーランド戦争 中黒靖Sin Oga
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群燕のルフトバッフェ Goering's Jets
第二次世界大戦末期の1946年。この日は連日行なわれていた大規模なドイツ本土への空襲とは異なり、本戦争において決定的な「力」を示すことにより、ドイツ自体の戦意を削ぎ降服に至らしめることを目的として連合軍の爆撃機は基地を飛び立った。歴史上世界初となる都市をも吹き飛ばす威力を持つ爆弾をドイツ本土へ複数投下することによって、この大戦に幕を引こうとしたのである。 迎え撃つのは最新鋭ジェット戦闘機Me262を配備したルフトバッフェ。果たしてこの戦いの結末は……。 これは国際通信社が発売した「コマンドマガジン誌」173号の付録ゲームです。ドイツ軍が史実よりも粘りに粘って1946年にもまだ戦争が続いている中、連合軍が都市破壊爆弾の大量投下に踏み切った1日を扱う、仮想状況の戦略爆撃隊と迎撃戦闘機隊との戦いのゲームです。本誌中には仮想歴史の解説や戦略爆撃、同テーマの別ゲームなどといった関連記事が併せて26ページほどあります。 設定やテーマはともかく、トリープフリューゲルなど末期ドイツ軍の夢の戦闘機が総登場する興味深いゲームではあります。ただ、これは『F-16ファイティング・ファルコン』の追加データカード目当てで本誌を買ったので、ゲーム自体は持っているだけですが。 #Me262 #仮想戦 ターンスケール: 1ターン=30分 マップスケール: 1ヘクス=約32㎞ ユニットスケール: 1コマ=飛行大隊(飛行群)規模
Russ Arendell 作戦級 コマンドマガジン誌付録 WWⅡ欧州の戦略爆撃Sin Oga
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激闘!ロンメル&マッカーサー
これはシミュレーションジャーナル社が発売した「ゲームジャーナル誌」88号の付録ゲームです。北アフリカ戦最後の戦いとなったチュニジア戦役を扱う『激闘!ロンメル軍集団』と、朝鮮戦争における1950年の北側の攻勢期を扱う『激闘!マッカーサー国連軍』との2in1となっています。本誌中には戦史概説など関連記事が併せて24ページほどあります。 どちらもゲームジャーナルではお馴染みの「激闘!軍集団」システムを使用した、いわゆるチットドリブン制のゲームです。各ゲームともハーフサイズマップ1枚ずつで、部隊コマも100個たらずと非常にコンパクトなゲームです。朝鮮戦争ゲームは割合と大型のものが多く、初年度だけとはいえ全体を手軽にプレイできる貴重な一品ではあります。 #ロンメル #朝鮮戦争 ターンスケール: 1ターン=半月 マップスケール: 1ヘクス=20㎞ ユニットスケール: 1コマ=師団
松田大秀 作戦級 ゲームジャーナル誌付録 WWⅡ欧州北アフリカ戦線/朝鮮戦争Sin Oga
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BZURA 1939
ポーランド防衛戦争で最大の戦いであり、ドイツ軍の攻勢計画を妨げる可能性のあった唯一の戦い。ポーランドのポモージェ軍とポズナニ軍が、ワルシャワへと向かっていたドイツ軍の側面を攻撃しました。これは敵軍にとって完全な奇襲でした。この激烈な戦いでは、ポーランド兵はその勇猛果敢さを燃え上がらせました。しかしこの攻撃を継続する決意と一貫性とは十分ではありませんでした。また戦い疲れ果てた部隊と交代できる予備もなかったのです。 本品はポーランドのTAKTYKA I STRATEGIAN社が発売したゲームです。 『BZURA 1939』はW-39という共通のシステムを使用して、第二次世界大戦のポーランド戦役の様々な戦場を再現する「WRZESIEN 1939」シリーズの第5弾です。 マップは96×68㎝と大きめ、部隊規模が小さいためコマ数も400個以上の大物です。シナリオは9月9日からのヒストリカルシナリオ1本です。 この戦場はポーランドのど真ん中、ワルシャワの前面です。マップの南西部分が『PIOTRKOW』に、北西部分が『MLAWA』(たぶん)に繋がるので、重なる部分の色が少し変わっています。ここでポーランド軍は前線から撤退してきた軍を掻き集めてドイツ軍の伸びきった側面の歩兵師団を襲います。史実ではポーランド軍は僅かな成功を収めますが後が続かなかったのでした。 最後にこのシステムの最大の欠陥を。このシステムでは、部隊の1ステップ=1スタック価=1戦闘力となっていて、部隊による違いがありません。ドイツ軍の戦車大隊でも、偵察兵や斥候の自転車大隊でも、ドイツ軍とポーランド軍の間でも、戦闘力の差がまったくないのです。これではシミュレーションとしておかしいし、ドイツ軍は勝てないでしょう。翻訳していてこれに気付いた後は、このシリーズに手を出すのを止めたのでした。 #ポーランド戦役 #ブズラの戦い ターンスケール: 1ターン=1日 マップスケール: 1ヘクス=約3000メートル ユニットスケール: 1コマ=大隊 https://muuseo.com/Sin_Oga/items/280 https://muuseo.com/Sin_Oga/items/281
Arkadiusz Wrobel 作戦級 WRZESIEN 1939 WWⅡ欧州東部戦線Sin Oga
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PIOTRKOW 1939
ピョートルクフ・トリブナルスキ、トマシュフ・マゾビエスキ、バルタ川とビダフカ川の地域における戦いは、1939年の防衛戦争で最も重要な舞台の一つとなった。そこはワルシャワへの進路にあり、ドイツ軍が、中でも第ⅩⅥ装甲軍団を用いて、最大の攻撃を仕掛けたのである。その戦力はポーランド軍を一掃するはずだったが、太古の昔からそうであったように、ポーランド人は並外れた不屈の精神と戦う意志を示した。彼らは圧倒的な敵と戦い、先祖にふさわしい勇気を何度も示したのである。 本品はポーランドのTAKTYKA I STRATEGIAN社が発売したゲームです。TiS社は以前のHEKSAGON社が改名した会社のようで、箱のロゴマークはTiS社になっていますがルールブックはHEKSAGON社のままです。 『PIOTRKOW 1939』はW-39という共通のシステムを使用して、第二次世界大戦のポーランド戦役の様々な戦場を再現する「WRZESIEN 1939」シリーズの一作です。『MLAWA』『POMORZE』『SUWALSZCZYZNA』に続く第4弾です。 ピョートルクフはポーランドの南西部にあたり、ドイツ軍の主攻勢軸の一つとなっていました。セガの「アドバンスド大戦略」の第1面でお馴染みの場所です。マップは96×68㎝と大きめ、部隊規模が小さいためコマ数も400個以上となかなかの大物です。ポーランドは森と川が多く進撃は大変なのですが、実戦ではポーランド軍はほぼ瞬殺されてしまいました。そこでゲームの出番となるわけです。ただこのゲーム、ルール自体は変わったところもないのですが、戦闘ルールだけは凝り過ぎというか直感で分からない感じなのが難点です。 シナリオは9月1日からの国境線での戦い、4日からの主防衛線での戦い、ポーランド軍が早期動員を行った場合の仮想戦、合計3本が収録されています。 #ポーランド戦役 #ピョートルクフ ターンスケール: 1ターン=1日 マップスケール: 1ヘクス=約3000メートル ユニットスケール: 1コマ=大隊 https://muuseo.com/Sin_Oga/items/280 https://muuseo.com/Sin_Oga/items/282
Arkadiusz Wrobel 作戦級 WRZESIEN 1939 WWⅡ欧州東部戦線Sin Oga
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SUWALSZCZYZNA 1939
W-39システムの新たなゲーム。今回はスバウキ地方での戦闘を再現します。前線の中で表面上は活動的でない戦域ではあるが、ドイツ軍がナレフ川戦線に気を取られていれば、ポーランド軍の逆襲の場となる可能性もあります。そうした状況はドイツ軍の攻撃計画を著しく複雑にすることでしょう。 本品はポーランドのHEKSAGON社が発売したゲームです。HEKSAGON社は以前のDRAGON出版社が改名した会社のようです。 『SUWALSZCZYZNA 1939』はW-39という共通のシステムを使用して、第二次世界大戦のポーランド戦役の様々な戦場を再現する「WRZESIEN 1939」シリーズの一作です。このシリーズは単品でもプレイできますが、複数を組み合わせて広い戦線でプレイすることも、全シリーズを合体させてポーランド戦役のフルキャンペーンをプレイすることもできるという、壮大なシリーズです。かつてのGDW社の「Europaシリーズ」みたいなシリーズです。これもやはりポーランドのメーカーというところでしょう。 スバウキ地方はポーランドの北東部、東プロイセンとリトアニアに接する地方です。マップは48×68㎝とシリーズの他のゲームの半分サイズ、コマ数もかなり少なめです(コマは型抜きされていない薄手のボード紙です)。グロドノという重要な兵站都市があるものの主戦場でないのは間違いなく、グロドノが戦場になるのはソ連軍がやって来る9月後半のことになります。 主戦場でないため、ヒストリカルシナリオは9月初週を扱う1本で、仮想戦が3本収録されています(1本は38年にポーランド軍とリトアニア軍が戦うものです)。 #ポーランド戦役 #スバウキ地方 ターンスケール: 1ターン=1日 マップスケール: 1ヘクス=約3000メートル ユニットスケール: 1コマ=大隊 https://muuseo.com/Sin_Oga/items/281 https://muuseo.com/Sin_Oga/items/282
Arkadiusz Wrobel 作戦級 WRZESIEN 1939 WWⅡ欧州東部戦線Sin Oga
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BAGRATION 1944
“バグラチオン”は第1ウクライナ正面軍戦区におけるドイツ軍戦線の壊滅を図った作戦のコードネームである。圧倒的優勢なソ連軍は速やかに戦線を突破して、退却するドイツ軍部隊の追撃に移り、7月中にブク川を渡ってすぐにビスワ川へ向かった。第2戦車軍が最も西まで前進し、その第3戦車軍団は19日にプラウィに到達した。500㎞以上をして消耗し切った第2戦車軍はビスワ川の線で1週間休息した後、26日にワルシャワへと向かった。時を同じくして、ソビエト第8親衛軍がビスワ川に到着し、マグヌシェフの近くで橋頭堡を拡大した。 第2戦車軍はワルシャワの外縁に接近したが、そこでドイツ軍の非常に強力な反撃―第3SS装甲軍団、第19装甲師団および降下装甲師団「ヘルマン・ゲーリング」の攻撃―を受けて止められた。壊滅寸前に追い込まれた第2戦車軍を救ったのは8月1日に勃発したワルシャワ蜂起であった。しかしワルシャワ蜂起をソ連軍が救うことはなかったのである。 本品はポーランドのDRAGON出版社が発売したゲームです。DRAGON出版社は同名のプラモデルメーカーとは関係ありません。 『BAGRATION 1944』というタイトルですが、GDW社の『RED ARMY』の終了時点からそのマップ西端部分以西で始まるというバグラチオン作戦の最終盤だけを扱うやや「看板に偽りあり」なゲームです。焦点はワルシャワ蜂起にあり、なるほどポーランド製という感じではあります。 ルール的には両軍が交互に移動と戦闘を繰り返すごく普通のウォーゲームです。マップは96×68㎝と大きいのですが、その割にコマ数が少なめで部隊運用がなかなか難しいです。しかもこの段階でも空軍力がドイツ軍にしかないので、ソ連軍は特に攻め手に欠ける展開になりがちです。 #バグラチオン作戦 #ワルシャワ蜂起 ターンスケール: 1ターン=1日 マップスケール: 1ヘクス=2500メートル ユニットスケール: ドイツ軍は連隊(戦闘団)、ソ連軍は旅団~師団 https://muuseo.com/Sin_Oga/items/63
Zbigniew Kasprzak 作戦級 Wielkie Bitwy 1939/1945 WWⅡ欧州東部戦線Sin Oga
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SUMMER LIGHTNING
『Summer Lightning』は第二次世界大戦のヨーロッパにおける最初の戦役、1939年9月のポーランド侵攻を扱う軍事シミュレーションゲームです。 本作はアメリカのLock 'n Load Publishing社が発売したポーランド戦役のゲームです。ポーランド戦役は歴史としてはマイナーではないものの、ゲームではそれまであまり取り上げられないテーマでした。21世紀になるとネタが尽きてきたのか、マイナーなテーマの出版も増えたようです。 いわゆるチットドリブンシステムで、活性化した司令部の指揮範囲内のユニットが行動します。その行動を開始する前に、戦線を突破して戦果を拡大するための「EXPLOIT」ユニットを指定しておくのが、特徴的なルールです。また戦術チットを使用する戦闘も若干珍しい感じです。 基本的には9月1日から始まってポーランドの降服まで行うヒストリカルシナリオが1本あるだけですが、様々な可能性の状況を試せるオプションが10種類以上あります(組み合わせての使用も可能です)。ソ連軍の侵攻がなかったり、フランス軍が活発に活動したりという歴史のイフが手軽に試せます。 #9月戦役 #ポーランド ターンスケール: 1ターン=2日間 マップスケール: 1ヘクス=30㎞ ユニットスケール: 1コマ=師団規模(連隊~軍団もあり)
Mark von Martial 作戦級 WWⅡ欧州東部戦線 Brian TrainSin Oga
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BREZHNEV'S WAR
『BREZHNEV'S WAR』は異世界史ウォーゲームであり、ソビエト連邦の指導部がヨーロッパ戦後体制の転覆を図ってサイゴン陥落から1980年の終わりまでのどこかで(アフガニスタン侵攻の代わりに)始める軍事作戦の最初の30日間における戦略的パラメータの研究を意図したものです。 2010年代後半からウォーゲーム業界では(特にアメリカで)「NATO対WP」テーマがブームになっていて、本作もそうした中の一品です。しかしこのCompass Games社は他にも『Doomsday Project』シリーズを発売している上に、VGの『NATO』とGDWの『The Third World War』も再販しており、一社で出し過ぎでは?という気もします。 基本ルールは簡単と言えるレベルで、空軍力や電子戦もポイント制のシンプルなものです。純粋に陸上戦力での決着を目指すゲームです。化学兵器や核兵器、避難民のルールもありません。 ユニット規模も師団規模と大きめなので、コマ数も少なくてプレイしやすいはずですが、何せフルマップ3枚という巨大な面積がプレイの障害になっています。 #第三次世界大戦 #西ドイツ戦線 ターンスケール: 1ターン=3日 マップスケール: 1ヘクス=6.66マイル(10.8㎞) ユニットスケール: 1コマ=師団 https://muuseo.com/Sin_Oga/items/111 https://muuseo.com/Sin_Oga/items/118
作戦級 東西熱戦 Ty Bomba 2人Sin Oga
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ゴジラ
ゴジラか、科学兵器か、驚異と戦慄の一大攻防戦! 放射能を吐く大怪獣の暴威は日本全土を恐怖のドン底に叩き込んだ! アークライトの「Kaiju on the Earth」シリーズの番外編「レジェンズ」の第一弾『ゴジラ』です。映画「ゴジラ」(1954年)をベースにしたボードゲームです。本品はver1.1なのでたぶん第二版です。 もちろんゴジラが東京を襲うという王道の展開で、ゲーム内容は『ボルカルス』とよく似ています。怪獣プレイヤーが1人、人類側プレイヤーが1~4人での対戦プレイです。人類側の人数が3人以下の場合は足りない分を誰かが兼任する形なので人数が少なくてもプレイ感覚は変わりません。それでも兼任は避けて人類側が4人揃った方がいいでしょう。しかし人類側プレイヤーの役割は首都圏の都県知事で、基本的に住民の避難誘導しかやることがなく、手持ち無沙汰になりがちです。主役はあくまでゴジラなんですね。 ルール的にもプレイ的にも『ボルカルス』を簡単にした感じです。バランスは絶妙にとれているのではないかと思います。 個人的にはゴジラの放射能火炎が「ヒクイチ」みたいに波動砲ぽいのは好みじゃないですが。 #怪獣災害戦略ボードゲーム #ゴジラ(54)
開田裕治 作戦級 Kaiju on the Earth 怪獣 ゴジラシリーズSin Oga
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ボルカルス VULCANUS
富士の火口から突如として現れた、正体不明の怪獣「ボルカルス」。全身から溶岩を噴出し、進化と成長を続けながら進路を焦土と化す無慈悲な巨体が、ついに首都東京に達しようとしている。 対する日本政府は「怪獣災害緊急対策本部」を設置。市民の避難、火災の消火、自衛隊の配備、そして調査によって怪獣の撃退方法を突き止め、起死回生の攻撃作戦を決行せよ! アークライトの「Kaiju on the Earth」シリーズ第一弾『ボルカルス』です。映画「シン・ゴジラ」に触発されたかのように発売された30数年ぶりの本格的怪獣(対策)ボードゲームでした。すぐに品薄となりプレミアも付きましたが、購入したのは同社の『ゴジラ』発売に合わせて再販となった第二版(ver1.1)です。価格も落ち着きました。 怪獣が大都市を襲うという王道の展開です。怪獣プレイヤーが1人、人類側プレイヤーが1~3人での対戦プレイです。人類側プレイヤーが何人でも合計の手数は変わらないのでプレイバランスも大きくブレることはなく、システムがよく練れていると思います。とはいえ人類側はやるべき任務が多く、役割の得意分野を活かしたプレイの方が効率いいので、3人対怪獣がベストでしょう。 ルール的にもプレイ的にも難易度はやや高めです。その分面白さも大きいですが。 #怪獣災害戦略ボードゲーム #オリジナル怪獣
開田裕治 作戦級 Kaiju on the Earth 怪獣 オリジナルSin Oga
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1815:ワーテルロー戦役
『1815:ワーテルロー戦役』は、エルバ島を脱出したナポレオンがプロイセン軍、イギリス軍を撃破しようと試みたワーテルロー戦役を作戦レベルで再現する2人用ゲームです。1人がフランス軍を、もう1人が連合軍を担当し、リニー、カトル・ブラ、そしてワーテルローの戦いが行われた3日間を戦います。 これは国際通信社が発売した「コマンドマガジン誌」122号の付録ゲームです。本誌中にヒストリカルノートが8ページ、リプレイが8ページ、その他関連記事が14ページほどあります。 本作はアメリカのGDW社が1982年に発売した箱入りゲームの日本語化再出版になります。GDW社のゲームらしく戦闘序列シートが付属しています(雑誌付録ゲームでは珍しいです)。 フランス軍が勝利するためにはイギリス軍を撃破してブリュッセルへと突破しなければなりません。プロイセン軍は勝利条件にあまり関係ない障害物ですが、イギリス軍と合流してしまうとフランス軍に勝ち目はないので無視もできません。序盤は史実通りに動くしかないでしょう。 3日間をフルにプレイするなら1日がかりでも間に合わないので、2日目からとか3日目だけとかのショートシナリオが欲しいところです。 #ナポレオン #ワーテルロー ターンスケール: 1ターン=1時間(夜間は数時間) マップスケール: 1ヘクス=約600メートル ユニットスケール: 1コマ=旅団~師団(リーダー有)
作戦級 コマンドマガジン誌付録 ナポレオン戦争 John M. Astell & Frank Alan ChadwickSin Oga
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国内戦役1814
『国内戦役1814』はナポレオン戦争における1814年のフランス国内戦役を再現した二人用のゲームです。大軍を率いてパリを目指す連合軍に対して、ナポレオンを擁するフランス軍は寡兵ながら手持ちの戦力を巧みに機動して祖国の危機を救わねばなりません。連合軍も数的な有利があるとはいえ、統制や士気、指揮官の質に問題があり、ゲーム途中で敗北を喫する可能性があります。本作は16枚のカードをリソースにして部隊を動かす「カードドリブンシステム」を採用しており、イベントによる予想外の事態も発生します。 これは国際通信社が発売した「コマンドマガジン誌」119号の付録ゲームです。『皇帝ナポレオン』との2in1でした。『皇帝ナポレオン』とは違い本作はオリジナルの新作です。本誌中にヒストリカルノートから関連ゲーム紹介まで両ゲームに関係する記事が36ページほどあります。 「フランス国内戦役といえばナポレオンが右往左往し、連合軍もナポレオンから逃げるためあるいは追いかけるために右往左往する印象で、このゲームでもおおむねその通りです。パリは遠いかもです。」 というのは『赤い夕陽のナポレオン』で書いた通り。今思うとどちらのゲームの印象だったのかはっきりしません。こちらの方は、ナポレオンにとって「パリは遠い」だったような気もしますが。 #ナポレオン #フランス国内戦役 ターンスケール: 1ターン=不定(全8ターン) マップスケール: ポイント・トゥ・ポイント制 ユニットスケール: 1コマ=軍団指揮官(戦力制)
Sdkfz 作戦級 コマンドマガジン誌付録 ナポレオン戦争Sin Oga
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赤い夕陽のナポレオン
『赤い夕陽のナポレオン』は1814年1月末から3月末まで行われた「フランス国内戦役」を再現したシミュレーションゲームである。本ゲームは2人のプレイヤーによって争われ、1人がフランス軍を、もう1人はロシア・プロイセン・オーストリア連合軍を担当挽回する。連合軍はナポレオンをフランス皇帝の座から退かせるため、帝国の首都パリを目指し、フランス軍はそれを妨げることを目的に戦う。連合軍は兵力や部隊の能力でフランス軍に優越するが、寄り合い所帯であり連携に問題を抱えている。フランス軍はナポレオンを擁するものの、部下たちの戦意は低く、思うように戦ってくれることは少ないだろう。 これは国際通信社が発売した「コマンドマガジン誌」52号の付録ゲームです。『ダイナモ作戦』との2in1でした。本誌中にヒストリカルノートが3ページとリプレイ記事が3ページあります。 フランス国内戦役といえばナポレオンが右往左往し、連合軍もナポレオンから逃げるためあるいは追いかけるために右往左往する印象で、このゲームでもおおむねその通りです。パリは遠いかもです。 ターン数は6ターンと短いですが、1ターンの手番が多いのでそこそこ時間はかかります。 #ナポレオン #フランス国内戦役 ターンスケール: 1ターン=11日 マップスケール: 1ヘクス=明記なし ユニットスケール: 1コマ=軍団(戦力制)(リーダー有)
作戦級 コマンドマガジン誌付録 ナポレオン戦争 平野茂Sin Oga
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ダイナモ作戦 Dunkirk 1940
『ダイナモ作戦』はフランス戦役中盤の天王山を再現した作戦級ゲームである。5月最後の2週間は、ドイツ軍装甲部隊が最後の作戦を開始する時期で、同時に連合軍が戦局を挽回する最後のチャンスであった。連合軍がフランダースの海岸地帯に頑強な橋頭堡を構築し、ドイツ軍装甲部隊を撃退することに成功すれば、第二次世界大戦の展開は歴史から大きく外れる筈だった。 一方で、ドイツ軍がBEFを壊滅できていれば、「アシカ作戦」に抵抗する戦力も、北アフリカへ派遣する兵力も、イギリスからなくなっていた。 これは国際通信社が発売した「コマンドマガジン誌」52号の付録ゲームです。『赤い夕陽のナポレオン』との2in1でした。本誌中にヒストリカルノートが4ページとリプレイ記事が4ページあります。 元々はアメリカのWorld Wide Wargames社の「Wargamer誌」53号(1986年)の付録ゲームでした。フランス戦役でもダンケルク周辺の戦いに特化した珍しいゲームで、特別なルールがやや多いですが基本ルールはシンプルです。連合軍にも増援を用いて逆襲のチャンスはあるし、特に海岸近くは地形のせいで攻め手が厳しいので、ドイツ軍が史実以上に勝つのは難しいかもしれません。 1ターンから12ターンまでを戦うキャンペーンシナリオと、5ターンから12ターンまでの仮想設定シナリオがあります。 #ダイナモ作戦 #ダンケルク ターンスケール: 1ターン=1日 マップスケール: 1ヘクス=6.5㎞ ユニットスケール: 1コマ=師団
作戦級 コマンドマガジン誌付録 WWⅡ欧州西部戦線 Ty BombaSin Oga