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中国象棋 CHINESE CHESS
中国象棋は、日本将棋に比べると、駒の数や性格において多少の差がありますが、そのおもしろさは日本将棋に優るとも劣らないものがあります。現在、中国や東南アジア各国を中心にして盛んに楽しまれていますが、日本でもその輪を広げ、各国との友好を深めたいと思います。 (大山康晴)
という大山康晴名人の推薦文が掲げられた、エポック社の新書判サイズのブックゲームシリーズBG-22です。同シリーズ第3期九作の一作で(おそらく)初版品です。
中国象棋「シャンチー」は二千年以上の歴史を持つゲームです。ただ、現在の形になったのがいつ頃からなのかはよく分かっていません。日本の将棋の原形でもあり、当然よく似ていますが将棋ともまた西洋チェスとも違う独特な趣があります(強いて言えばチェスの方が近いです)。
将棋盤は9×9、チェスは8×8の正方形ですが、象棋盤は9×10の長方形で碁と同じく交点に駒を置きます。盤の中央は黄河を模した「河界」があって両陣を隔てており、また両陣に王城を意味する「九宮」という地形があるのも特徴的です。駒に裏(成り)はなく、取った駒の再使用もありません。動きはチェスに近いですが、独特なルールもいくつかあります。地形や駒の性格に具象性が残っているのが面白いです。
日本国産の普及版中国象棋は当時はこれしかありませんでした(高級品や輸入品は別です)。現在でも中国製の輸入品は比較的入手しやすいですが、国内メーカー製の普及品はとんと見かけません。遊びとしてもっと広まってほしいものです。
#象棋 #ブックゲーム