マンガン鉱脈標本 南丹市のマンガン鉱山 2020-09-25

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南丹市には、たくさんのマンガン鉱山が有りました。2015年頃までは、まだ、坑口やズリに、この様な鉱石が残ってました。最近は、この様な鉱石は、何処の鉱山でも、ほとんど採れなくなりました。その原因の一つは、このコレクションに原因があるのかもしれませんが。
 本来なら溶鉱炉に掘り込まれるか、または、出荷されずに残っていたとしても、叩き割られて、綺麗な部分のみが持ち去られる運命の石でした。しかし、この様な状態で保存すれば、まだまだ、色々な事が引き出される標本にする事が出来ます。しかも、切断標本にすることで、黒化する事も防げます。例え、黒化したとしても、ほんの少しだけ再研磨することで、再び、元の姿に戻せます。

 各鉱床により、それぞれに特徴が有りますが、基本的な構造は、ほぼ同じです。この標本も基本的な構造です。下から、パイロクスマンガン鉱の珪酸マンガン帯、その上に、テフロ石と菱マンガン鉱の炭酸マンガン鉱帯が載ります。この炭酸マンガン帯には、黒褐色のハウスマンガン鉱やアレガニー鉱を多く含む部分が有り、その中心部に緑マンガン鉱が含まれています。

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