金鉱石 (gold ore) 大谷鉱山 #0569

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石英中にルーペサイズの小さな自然金が見られます。大谷(おおや)鉱山は北上地方を代表する大規模な金鉱床で、古くから肉眼金の産出で知られています。1~3枚目は背景をソフトウエア処理しています。4枚目と5枚目に自然金の微細な粒が写っているのですがおわかりになりますでしょうか。

大谷鉱山の周辺地域における金の産出は11世紀の前九年の役以前までさかのぼり、奥州藤原氏の黄金文化を支えたと伝えられています。
大谷鉱山の開発は1905年(明治38年)に始まり、1928年(昭和3年)に最初の削岩機が導入され、また1934年(昭和9年)には月間鉱石処理能力3,000トンの浮遊選鉱場を完成して、最盛期の1938年(昭和13年)には従業員1,303人、坑道総延長55キロメートル、年間産金量1トン余を記録しました。第二次世界大戦中の金山整備令によって1943年(昭和18年)に休山になりましたが、戦後1950年(昭和25年)に操業を再開し、1951年(昭和26年)以降は年間産金量400〜450キログラムで推移しましたが、鉱量枯渇により1976年(昭和51年)に閉山しました。

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