- Cookie-Records Museum
- 1F メイン・ストリーム・ロック~ポップスのプロモ盤
- Eagles / Desperado (US, Asylum Records, SD 5068) <April 17, 1973>
Eagles / Desperado (US, Asylum Records, SD 5068) <April 17, 1973>
Eagles / Desperado (US, Asylum Records, SD 5068) <April 17, 1973>
(SIDE ONE) EAGLES-Side One Stereo ST-AS-732813-D
(SIDE TWO) EAGLES SIDE TWO STEREO ST-AS-732814-B
1973年4月発表のイーグルスの2作目です(何故かロンドンで録音)。西部開拓時代のギャングを主人公にしたコンセプト・アルバムです。このアルバムに登場する主人公は、孤独で、刹那的に生きる、社会に背を向けた人々です。歳を重ね時代が変わり、否応なく社会とのかかわりのあり方を再考する時期に直面していきます。
かつて1960年代後半に社会の規範を否定し「ラヴ&ピース」を合言葉とした自由な大勢の若者たちがいました。その生き方は同時に「社会に否定される」生き方であり、そのため彼等は「社会」に属する人間たちとのつながりを持ちませんでした。当然ながら10年もしないうちに、社会を否定したつもりであった若者たちも「社会」と自分たちの関係を改めて問い直さざるを得ない時期に直面していくことになりました。
イーグルスがこのアルバムで「ならず者」を「社会の規範を否定した人間」として捉え、自分たち(とその世代)に重ね合わせているのは明らかですので、そうした時代背景を考慮して捉える必要があるように思います。
アルバムを象徴するのは「ならず者」です。「手遅れになる前に、愛される存在になれ」・・・要するに、社会規範の外にあった人間に「手遅れになる前に人間とのつながりを大切にするんだ、社会の中に戻ってくるんだ」と訴えているように聞こえます。そして、これは社会との関係を築き損ねた同世代人たちに対するメッセージであると、またこのアルバムのテーマは「社会復帰」がテーマだと僕には思えるのです。
なお、写真のレコは「ホワイト・アサイラム」と呼ばれるプロモ盤です。白プロモ盤ではありませんが、これでもメチャクチャに珍しいです。モノラルの白プロモ盤も存在しますが、これは滅多に見かけませんし、あっても5万クラス(間違えて値段を付けているのを見かけたら、3万円までなら迷わずゲットをお勧めします)。
https://www.youtube.com/watch?v=ws-YqUcD0LY
https://www.youtube.com/watch?v=Aa87vHYxyMc
https://www.youtube.com/watch?v=m9KwjMwqEDg
https://www.youtube.com/watch?v=Vpep-_p_qhY
"Tequila Sunrise"
It's another tequila sunrise
Starin' slowly 'cross the sky,
said goodbye
He was just a hired hand
Working on the dreams he planned to try
The days go by
Every night when the sun goes down
Just another lonely boy in town
And she's out runnin' 'round
She wasn't just another woman
And I couldn't keep from comin' on
It's been so long
Oh, and it's a hollow feelin'
When it comes down to dealin' friends
It never ends
Take another shot of courage
Wonder why the right words never come
You just get numb
It's another tequila sunrise,
This old world still looks the same,
Another frame
この曲は名曲"Desperado"と同じ週(一説には同じ日に)、しかもごく短時間に書かれたとのことです。平凡な男と平凡な女の歌が、テーマのようですが、おそらくキー・ポイントは"sunrise","hollow feeling", "dealin' friends"・・・「日の出」「むなしい気持ち」「友人を"扱う"」から想像されるのは、「友人を裏切っての関係にある2人」ということでしょうね。しかもそれは"It never ends"なのです。