メキシコ(1988.8.16)・日本(1988.11.30)/「日墨修好条約署名100年」【World Topics Stamp Collection】

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『お互いの国を表敬する100周年切手』

 日墨修好条約は、1888年11月30日、ワシントンにおいて、日本の陸奥宗光とメキシコのマティアス・ロメロ両国特命全権公使の間で署名された。この日の日墨修好条約は、日本にとって初めて。外国から日本の絶対主権を承認された平等条約であり、外国人に対する裁判権、租税賦課権、両国民の自由な居住権などを相互に認めたものであった。また、メキシコにとっては初めてアジアの国と結んだ条約だ。

 この条約署名を記念して。一足先にメキシコは1988年8月16日に記念切手を発行したが、これを追う形で、日本側も、切手発行計画外の臨時発行を決め。署名当日の11月30日に、記念切手を発行した。したがって、いずれの切手も両国独自のデザインで。ジョイント発行とはならなかった。

 メキシコから発行された切手は、日本・メキシコ両国の国旗に、当時の通商に使われていた船、そして日本に敬意を表して「菊の紋章」をあしらった簡単なものだが、メキシコ伝統の精巧なグラビア印刷で製造されている。一方日本の切手は、メキシコに敬意を表する意味で、メキシコ国旗の中央部に描かれている紋章をとりあげた。紋章はアステカ隆盛の前兆となったこの国の建国の故事をデザインしたもので、サボテンの上で蛇をくわえているワシが描かれている。このワシは、アステカ族の神ウイツィロポチトリの象徴で、ウイツィロポチトリは、アステカ族を率いて、のちにこの地方に強大な帝国を建設しおた歴史上の人物でもある。彼はアステカの一戦士であったが、戦いのワザに優れていたために尊崇をあつめ、偉大化されて神にまで祀り上げられたという。

※1988年当初の説明です。

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