- Shijo-Electric-Railway Museum
- 13F 京成の車両
- 京成3500形電車
京成3500形電車
京成の一般車両では初の冷房車として1972(昭和47)年に登場した。車体は冷房装置搭載による重量増の抑制や無塗装化による保守の低減、並びに製造時の工作の容易化が目指され、外板のみステンレス製とした所謂セミステンレスカーとなっており、視覚的な無機質さを和らげる為と京成車のアピールを兼ねるアクセントとして、前面の窓下部並びに側面の窓下部・幕板部には赤色(ファイアオレンジ)の帯を配している。
前面造形は従来の京成の電車とは異なる切妻形状となり、前照灯の位置も左右の窓下部へと移されているほか、3300形電車の増備途中に採用された列車種別・行先表示装置も勿論(側面と共に)設置されているが、表示部分の寸法と表示方法の制約により差替え式の列車種別表示枠を貫通扉に併設(更に捲り式の行先表示装置を運転台側の窓下部に設置していた時期もあり)したため、独特の表情を見せることとなった。
運転性能面は3300形に準じているが、台車はひと足先に登場した初代“スカイライナー”AE形電車に倣って空気バネ・S形ミンデン式となり、乗り心地の向上と装備品の合理化を図ったものとなった。また、4両編成として作られているが、これを2本連結した8両運転の他、4両編成の中央で分割した2両を他の4両編成に連結した6両運転も行える。
1993(平成5)年からの車体塗色変更により、前面と側面の窓下部の帯は色調の異なる赤色(ヒューマンレッド)、幕板部の帯は青色(フューチャーブルー、同色の帯を前面と側面の赤色帯の下側に追加)に変更。更に1996(平成8)年からは、更新工事によって車体各部や機器類、室内設備の補修や部品交換がなされたほか、前面形状にも大きく手が加えられ、イメージアップを果たしている。
#京成3500形