FORD GT 2018

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2016年のル・マン24時間3位入賞車。ル・マン初制覇から50年の節目となった2016年、偉業の際現に燃えるフォードは当時と同じ「GT」の名を持つマシンを送り込みます。
50年前の半分となる排気量3.5リッターのV6ターボを搭載したスーパースポーツを託されたのは名門チップ・ガナッシ、ワークスマシン4台投入というこれまた50年前をほうふつとさせる物量作戦の展開でした。(2台がIMSAを中心に戦うチームUS名義、残る2台がWEC参戦を担うチームUK名義)

このGT、無関係な自分は「かっこいい!欲しい!(けど無理!)」と感心するだけでしたが、その過激な成り立ちはライバルからの批判も呼びます。流れるような車体形状に低い車高、コンパクトで理想的な位置にあるエンジン、いかにもスムーズに空気が抜けそうな「バットレス」、、、未だに「市販車改造クラス」の色が強いLM-GTEですが、各社それぞれの事情でやりたくてもできないことがある中、フォードのような大企業が少量生産車両を持ち込むのはいかがなものか、と。

50周年での必勝を期し、狙い通りに勝ったフォード。ライバルは心中穏やかではなかったでしょうが、フェラーリ、ポルシェ、コルベット、アストンマーティンと揃いに揃った役者たちがしのぎを削る様は、一ファンにとっては最高に見ごたえがあるものでした。

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