東京12チャンネルの挑戦

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全国ネットではありませんが、テレビ東京という局があります。元々米軍がレーダー用に使用していた12チャンネルが日本に返還される事になり、誕生したTV局です(1980年までは『東京12チャンネル』でした)。関東では後発の昭和39年開局で、当初は“科学技術の普及と宣伝のため”というお堅い理念で始まったそうですが、これではまるで民放版「NHK教育テレビ」ではないかと受け取ってしまいます。実際、教養番組中心の編成だったこともあり、NHKの傘下に入れようとする動きもあったそうです。

最初から累積赤字が膨らんで行き、経営立て直しのため娯楽番組中心の編成に切り替えられていった結果、どうにかこうにか軌道には乗ったようです。それでも退職者が相次いだり日本経済新聞が経営に参加したりと混乱はあったそうで。そんな東京12チャンネルに在籍していた著者が綴ったのが「東京12チャンネルの歴史」と言ってもいい本書であります。

などと堅苦しい書き方をしましたが、テレビ東京というイメージは「いかがわしさ」だと思うんです。巻末に歴代視聴率の記録が載ってますが、一位は「サッカーW杯予選・日本×イラク」、続いてボクシングのタイトルマッチ、ここまではいいんですが三位はドラマ「ハレンチ学園」ですよw 他にも個人的には土曜日の深夜に生放送していた「独占!男の時間」だとか「プレイガール」なんかのお色気路線が印象深い局でした。そこに興味があってこの本を購入したんだと思いますw

あとは意外なバラエティー番組。「モンティー・パイソン」や、海外のバラエティー番組を放送してくれた「ザ・テレビジョン」なんか目の付け所が良かった。

本書は文字中心ですが、大スターの共演番組もあり、「石原裕次郎と鶴田浩二」「鶴田浩二と美空ひばり」「若山富三郎と勝新太郎の兄弟」といった、他の民放でも実現が困難な組み合わせで、番組の写真があったので添えました。

それと、「三菱ダイヤモンドサッカー」。サッカーと言えば昔から12チャンネルでした。現在は7チャンネルですけど。

 #TV #テレ東

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