KURE R33 #556 JGTC’96 (1/24 Tamiya)

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1993年に始まった全日本GT選手権は、年々参加台数を増やしてその人気を高め、1996年シーズンは新たにマクラーレンF1GTR2台が参戦するなど、いっそうの激戦となりました。国産マシンはもちろん、ポルシェをはじめとする海外のスーパースポーツも含めた参加マシンの中で、最も高い人気を集めているのがスカイラインGTーRです。6台が参加したスカイラインGTーR勢の中で、1996年シーズンから新たに参戦したのがKUREニスモGTーRです。ニッサンワークスともいえるニスモ直属チームのマシンだけに、新型である96年モデルを採用。フロントに搭載されたエンジンは2.6リッターの直列6気筒ツインターボ、市販車の4輪駆動から後輪2輪駆動となり、レース用マシンの定番ともいえるXトラック社製の6速シーケンシャル・トランスミッションを採用、アーム長をできる限り長くとった上下Aアームの4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションなどの構成は同様ながらエンジンはオイルパンが不要となるドライサンプ化されたことにより搭載位置が下げられ低重心化を実現。さらに、第4戦の富士からは空力を中心にいっそうのモディファイが加えられました。ボディ後部が絞り込まれてスマートな印象となっているのをはじめ、フロントバンパーの両サイドが角張った形状となり、フロントスポイラーのサイドにフィンを追加。サイドスカートは中央部分を絞り込んだスムーズな形を見せ、ブレーキ冷却用のNACAダクトがリヤフェンダーに設けられています。また、小型化されたリヤウイングはメインウイングの後部にフラップを装備し、さらにシャシー後部下面はスプリットプレートを2枚立てたディフューザー形状とすることで大きなダウンフォースを生み出しています。ドライバーは1995年の全日本F3000チャンピオンの鈴木利男と近藤真彦のコンビ。第5戦の菅生では激しいトップ争いの末に3位入賞を果たすなどシーズンを通して活躍を見せたのです。

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