女街/伊藤令ニ

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年代不詳。自主制作盤。
名古屋のご当地レコードである事だけは様々な断片的情報から分かる。ジャケに凄く魅かれて購入。300円ぐらいだったし。

多分ジャケのこのいかにもな感じの人が伊藤令ニさんなんだろう。まずこのナリでまさかの中性的な柔らかい歌声に驚く。でもそれぐらいはママあること。
「いきてきぅおんぬぁがぁあ」みたいな独特の訛り?生まれて初めてドラムに触りましたみたいなチャカポコしたリズム。腰砕けそうな間でストップ&GOするブレイク、発展しそうでしない朴訥なメロディ。

一聴して分かるような強烈な変さじゃなくちょっとずつ色んな所の様子が変な、何とも言えない音楽。もうちょっと突き抜けてくれていればシャッグス的な凄みも出そうなものなのに。

管弦楽器以外はやっぱりどうしても下手すぎるので、最初は伊藤氏自身の演奏、多重録音もあり得るぞなんて思ったのだが、編曲に近藤隆という人物が一応クレジットされているし、この近藤氏どうやらポプコンに出場したり入賞しているちゃんとした音楽家のよう(お名前でググるとデータが出てきました。逆に言うと伊藤氏含めてレーベル、諸々調べてもそれ以外の情報は一切なかった。ネットの限界)。
ならちがうかーとなるも、だったらそれはそれでアレなのー??マジかー。

ムード歌謡にもガレージ的(ガレージパンクっぽさがあるという意味ではない。もちろんカッコいいという意味でもない)なものは存在するんだという事を知った。ストーンズやビートルズに憧れてDIYスカポコ60'sパンクを鳴らしたバンド達のような存在が、古今東西あらゆる音楽に存在するんだろう。夢のある話だ。
なんとなく60年代終わりか70年代だろうって感じなのでその辺に入れておこう。

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  • これは興味深いアイテムですね
    自主制作歌謡は蒐集しているんですがコレは初めて見ました!
    志おりチェーン制作とありますが
    栄の歓楽街の中心地でもある錦3丁目に現在でも志おりジュニアという店が現存しているようです
    飲み屋文化全盛期に常連客で歌の上手い伊藤さんが
    「伊藤ちゃん歌も上手いし作曲できるならレコード出してみなよ〜」
    みたいなノリで制作したんでしょうか???

    うーんぜひ聴いてみたい ちょっと全力で探してみます!!!

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      恥多木人生

      2021/04/16 - 編集済み

      ご覧頂きありがとうございます!すごい!志おりジュニア、何かしら関係ありそうですね。スリーブに記載あるピンプルレコードもナゴヤディスクも錦三丁目ですもんね。ナゴヤディスクはご健在のようでHPがありました。会社のカラーと少し違うような感じもするので、社長さんが伊藤さんの飲み仲間だったんでしょうか?笑
      自主制作歌謡、とても興味深いですが奥が深そうです…!!

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