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Tachycardie “Probables”
これは、謎物件ですね。どうも仏のTachycardieと言うJean-Baptiste Geoffroyによるソロプロジェクトのことで、彼のファースト・アルバム“Probables”と言うことです。まあ、ソロと言っても、A面には、多数のゲスト参加者がいますが、B面の3曲は完全にGeoffroyのソロのようです。彼は仏Tours出身のドラマー兼作曲家で、Presque Toutと言うレーベルも運営しています。しかしながら、彼のことを調べようとしても、同姓同名の音楽家が複数いる為、中々、調べ上げることが出来ませんでした。また、Geoffroy自身も、様々なグループ(その多くは単発のプロジェクトみたいです)名義で活動しているようで、今回は、もう彼のバイオグラフィーを調べるのは断念しました(本当にすまん!)。ただ、その中でも、Tachycardieは、2012年リリースのCDR作品”Be Nice To Music”も含めると計5枚もアルバムを出しているので、この名義が2020年代の現在ではメインのプロジェクトと考えられます。この位しか分かりませんでした。それで、今回、ご紹介するのは、正式に、Un Je-Ne-Sais-QuoiからリリースされたTachycardioのファースト・アルバム”Probables”を紹介します。本作品のA面では、Jean-Baptiste Geoffroy (Tom, Chronometer, Synth)以外に、Melanie Loisel (Contrabass), Oliver Claveau (Trombone), Antonie Serreau (Trumpet), Julian Nicolar-Bizet (Synth-B), Nicholas Cuelli (Clarinet, Bongo), Rachel Langlais (Piano), Carla Pallon (Vln), Vincent Robert (Contrabass), Pierre Lambla (Sax), Lea Roger (Harp), Jeremie Morin (Bongo), Frederic Mancini (Tom), Guillaume Bernard (Sax), Antoine Bellanger (Euphonium), Armand Delaval (Vln)が参加していますが、B面は、Jean-Baptiste Geoffroy (Perc, Objets Frappés, Cymbales motorisées, caisses claires motorisées, céramique, coquilles d'huitres motorisées, Field Recording, Bagpipes, G, Synth, PC)と完全なるソロで多重録音しているようです。それで、録音・ミックス・マスタリングは、2018年12月〜2019年3月にBrice Kartmann によって行われていますが、A面1曲/B面3曲が収録されています。それでは楽曲をご紹介していきますね。 ◼️A面 ★A1 “1000 Fois Bonjour Depuis Le Vignemale”は、弦楽器のリズミックな演奏とPerc(Drs類)のドコドコしたリズムから始まり、段々と他の楽器の音が加わっていくミニマルな曲で、ほぼアコースティックな音が「機械」のように精密に演奏されています。音が加わり、少しずつリフに変化が起こると、段々とメロディらしき音像が浮かびますが、途中で、ブレイクがあります。そして、そこからも同様のパタンで演奏が再開します。パタンは余り逸脱せず、禁欲的に演奏されます。ミニマル好きには堪らんですね。 ◼️B面はJean-Baptiste Geoffroy1人での演奏と構築から成っています。 ★B1 “Aunir, Forcer”は、不明瞭なタムや打楽器と非常に分かりにくい何か分からない楽器の音(或いはその音のテープ操作)や持続音等から成る曲で、各パートは明瞭ですが、A面とは異なりますね。 ★B2 “Vesprir”も、不明瞭な打楽器音とバックの微音の物音から成る曲で、ビートもなく、パート分けもありません。ただ、次第に金属質な音が迫ってきます。 ★B3 “Tarir”では、何か金属性の擬似楽器(例えば、Harry Bertoiaの音響彫刻の演奏を想起)の単音弾きから始まり、途中から連打によって持続音的に響き渡ります。その後は非金属製打楽器の乱れ打ちと成り、管楽器や弦楽器らしき持続音も挿入され、この曲全体として何か一話完結の物語のようです。 元メタル・ジャンク使いの私としては、B3が圧倒的に面白いのですが、それにも増して、A面全部を使ったアコースティックなミニマル・ミュージックが、やはり本作品のハイライトではないでしようか?ジャケのデザインからはもっと素人っぽい印象(宅録っぽい作品?)も受けたのですが、聴いてみると意外にコアな現代音楽ファン向けの内容で、良い意味で裏切られました。アコースティックな音に飢えている場合には丁度、良い音楽となるので、そんなリスナーさんにはピッタリです❗️ A1 “1000 Fois Bonjour Depuis Le Vignemale” https://youtu.be/xcW8otka9Ns?si=F4N-7oulZOFVrY2x B1 “Aunir, Forcer” https://youtu.be/5U6Ht9ONb5g?si=Bx0jAb1srILPV4an B2 “Vesprir” https://youtu.be/ZWmdiFXpeUA?si=MnIZfy9RfdBGTJ5F B3 “Tarir” https://youtu.be/RdqhEN_1F5Q?si=JwWrNpaWZ6LYC6P3 #Tachycardie #Probables #UnJe-Ne-Sais-Quoi #FirstAlbum #Experimental #ModernClassic #MinimalMusic #FrenchComposer #SoloProject #Jean-BaptisteGeoffroy #MelanieLoisel #OliverClaveau #AntonieSerreau #JulianNicolarBizet #NicholasCuelli #RachelLanglais #CarlaPallon #VincentRobert #PierreLambla #LeaRoger #JeremieMorin #FredericMancini #GuillaumeBernard #AntoineBellanger #ArmandDelaval
Modern Classic / Experimental / Minimal Music Un Je-Ne-Sais-Quoi 不明Dr K2
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The 39 Clocks “13 More Protest Songs” LP5 in “Next Dimension Transfer“ box set
The 39 Clocksの5枚組みボックス最後の5枚目も、アウトテイクを集めたセルフ・コンピ・アルバム“13 More Protest Songs”となります。彼等の4枚目のアルバムで、1987年に、What's So Funny AboutとPsychotic Promotionからリリースされています。この翌年にThe 39 Clocksは解散しています。こんなバンドが、NDWと同じ時期に、独で活動していたのは、ちょっとビックリしましたね。私は全然知らなかったので。しかしながら、サイケとは言え、SuicideやContortions、はたまたModern LoversのようなUSからの影響を受けつつも、独自に進んできた彼等はやはり凄いとしか言いようがないですね。それでは、LP5を紹介しましょう。ここでの参加メンバーは、Jürgen Gleue (Vo, G, Harmonica), Christian Henjes (Vo, G, Organ, Harmonica)の他に、Mathias Schneeberger (B [J4]), Stefan Gross (B [I2, I5, J3]), Alice "Call Me Gene Crupa" Dee (Drs [J4])”), Mathias Schneeberger (Drs [I5, J3]), Rüdiger Schmidt (Drs [I2, I4, I5-J2, J6]), Matthias Arfmann (Piano [J1]), Claudius Wassermann (Zither [I5])も参加しており、Bはもう2人は弾いておらず、また、長年の相棒のPlus Automatic Drumsも使ってはいません。I面5曲/J面6曲が収録されています。では、各曲を紹介していきます。 LP5: 13 More Protest Songs ★I1 “Eternal Yesterdays”は、アコギの弾き語りで、途中、スライドGも出てきますが、まるでLou Reedのような雰囲気です。これはちょっと驚きました。 ★I2 “What Never Happened”は、生Drsと躍動するBで、かなり今までと雰囲気の異なる曲ですね。勿論、ハーモニカも入っていますし、Gも掻き鳴らされています。これはこれでカッコ良いです! ★I3 “Eve Of Destruction”も、またアコギとハーモニカの弾き語りで、殆ど聞こえるか聞こえないようなVoはやはり、Lou Reed又はVelvets風です。 ★I4 “You Can't Count The Bombs (It's Zero)”は、一転、強烈なジャムセッションのような曲で、生DrsとブルージーなBとファズGにハーモニカとVoと言うフルの編成でのロッケンローな演奏です。 ★I5 “But You Know”は、フォーク・ロックな展開の曲で、柔らかい雰囲気が全体を覆っています。録音状態も良好で、アルペジオの爪先まで聴こえるようです。 ★J1 “Mr. Diamond”は、モロVelvetsな曲ですね。歌い方とか声までそっくりです!ピアノがうっすら聴こえてきますが、雰囲気はVelvetsです。 ★J2 “My Tears Will Drown The World”は、警報と軍靴の足音をバックに、激しくアコギが弾かれ、歌われています。歌詞は良く分かりませんが、反戦歌なのかな? ★J3 “Il Ne Porte Pas Ses Nylons Négligés”も、2台のGの絡みが緻密な、ややスローなロック・バラードなんですが、どうしてもVelvetsの陰を感じてしまいますね。 ★J4 “Shake Gaddafi's Blues”は、6/8拍子で、やや弾んだ感じの曲で、今までに無いパタンなのですが、VoがどうしてもLou Reedっぽいんですよね。 ★J5 “I'm Not Alone With You (Ce N'Est Pas Pervers)”は、いきなり疾走感のある曲か!と思わせながらも、アコギを入れてきたりで、ちょっとアレンジに凝った曲です。 ★J6 “(They Don't Dance Much) The Violent Ones”は、ファズGとアコギの2刀流で進む曲で、時々入るオルガンが良いスパイスになっています。Drsは余り聴こえないので、ビート感はやや弱いですが、最後の曲らしいトラックです。最後に隠れトラックが入っています。 このアルバムは、彼等の原点回帰なのかな?と穿った聴き方をしてしまう程、今までの独自路線とは異なり、モロVelevets/Lou Reedな曲ばかりで、ビックリしました。また、ゲスト・ミュージシャン(スタジオ・ミュージシャン?)がしっかり演奏している為か、2人の演奏の下手さも感じず、安心して聴くことが出来ます。まあ、元々が1960年代っぽい音楽を演っていた訳ですから、当然と言えば当然なのですが、、、それにしてもVoはLou Reedそっくりです(笑)。まあ、聴いてみて下さい❗️ I1 “Eternal Yesterdays” (2:40) I2 “What Never Happened” (4:10) I3 “Eve Of Destruction” (2:50) I4 “You Can't Count The Bombs (It's Zero)” (3:41) I5 “But You Know” (7:08) J1 “Mr. Diamond” (3:06) J2 “My Tears Will Drown The World” (2:42) J3 “Il Ne Porte Pas Ses Nylons Négligés” (4:28) J4 “Shake Ghaddafi's Blues” (4:30) J5 “I'm Not Alone Without You (Ce N'est Pas Pervers)” (1:50) J6 “(They Don't Dance Much) The Violent Ones” [full album] https://youtu.be/LBoYVRlleQM?si=pwqZJUb0JaX-yD7d #The39Clocks #13MoreProtestSongs #NextDimensionTransfer #TapeteRecords #LP5InBoxSet #SelfCompilationAlbum #GarageRock #PostPunk #Psychedelic #JürgenGleue #ChristianHenjes #Guests #MathiasSchneeberger #StefanGross #AliceCallMeGeneCrupaDee #MathiasSchneeberger #RüdigerSchmidt #MatthiasArfmann #ClaudiusWassermann
Psychedelic / Garage / Art Rock Tapete Records 14990円Dr K2
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The 39 Clocks “Reality Is A State Of Mind” LP4 in “Next Dimension Transfer” box set
いよいよ、The 39 Clocks5枚組みボックス”Next Dimension Transfer”の4枚目にきました。4枚目”The 39 Clocks “Reality Is A State Of Mind”と題されて、シングル・ヴァージョンやアウトテイクを集めたセルフ・コンピ・アルバムとなっています。メンバーは、いつものJürgen Gleue (Vo, G, B)とChristian Henjes (Vo, G, B, Organ)、それにPlus Automatic Drums (Drs)で、ゲストに、Arnold Hennings (Drs [H7]), Claudius Hempelmann (Drs [G1, H2, H4]), Rüdiger Klose (Drs [G2, G3, H3])が参加しています。LP1〜LP3は、ジャケはモノクロだったのですが、 本作LP4と次のLP5はカラーのジャケになっています。ここら辺も以前と違うところがありそうです。LP4収録曲の約半分は、1985年にサードアルバム”Cold Steel To The Heart”としてリリースされていますが、ここではセルフ・コンピ・アルバム扱いとしておきます。それでは、各曲を紹介したいきましょう。 LP4: Reality Is A State Of Mind ★G1 “Realities Are A State Of Mind”は、生DrsにBとG、それに気怠げなVoなんですが、やはり曲調自体はサイケですね。それも、USサイケ! 間奏の2人のボソボソしたVoの重ね録りも良いスパイス。 ★G2 “39 Progress Of A Psychotic”も、生Drs入りなんですが、初っ端の電子音からのスタート、更にかなりクリアな録音には思わずのけ反りました。迫力満点! ★G3 “New Crime Appeal”も、録音状態は良好で、また生Drs入りで、より自由度の高い曲が演奏可能になったように思えます。途中にグチャグチャな部分もちょっとだけありますが。 ★G4 “The Great Chomeini”は、不明瞭なリズムマシンに合わせてのG演奏と呪文のようなVoで、古い録音かデモテープみたいなショボい音です。 ★G5 “DNS (45 version)”は、初期の曲のシングル・ヴァージョンで、おおっファズGが炸裂していますね。リズムマシンの録音状態もBの音も良いです ★G6 “Twisted & Shouts (45 version)”も、G5シングルB面のカバー・ヴァージョンで、リズムマシンとオルガンとBをバックに空虚に歌っていますが、間奏のGも良いスパイスになっています。ただミニマルな展開は、(誤解を招くのも承知で言うと)シンセウェーブのように聴こえます。途中のノイズ的なSEも良いです。 ★H1 “Fast Cars”は、いきなり早回しで始まりますが、速度も落ち着いて、リズムマシンにBとGとオルガン、そしてVoと言う編成で、在り来たりなコード進行ですが、出来た曲は異形のサイケ! ★H2 “Your Prick Makes Me Sick”では、再び生Drs入りで、BとGと共に何処かで聴いたことのあるコード進行?メロディ?を想起します。 ★H3 “Art Minus Idiots”は、いきなりリバーブの効いた部屋でのVoのイントロで、また生DrsとBとGが始まりますが、次第にオルガンも混じってきて、1990年代のLo-Fiブームを先取りしたような不可思議な曲です。 ★H4 “I Love A Girl”も、生DrsとGとVoから成るスローでLo-Fiな曲ですが、生Drsが入ると曲の自由度は上がりますね。間奏のGソロは相変わらずです! ★H5 “Signs & Toys”は、細々としたリズムマシンにBとGがバックを取り、やる気無さげなVoが入る曲で、恐らくデモトラック?更に途中、オルガンの不協和音も入ります。 ★H6 “Psycho Beat”は、イントロでちょっと驚かされますが、いつもの反復するリズムマシンのビートにファズGとオルガンをバックに投げやりに歌っています。曲自体は良い! ★H7 “Beat Your Brain Out”では、また掻き毟られるGが中心になった曲で、生Drsも使われているようですが、ハッキリと認識できません。これもデモトラックかな? このLP4は一括りには評することは出来ませんが、少なくとも、彼等にとって、生Drsが入っていた方が曲作りの幅は拡がりそうです。また、ちゃんとしたスタジオでの録音はやはり彼等の魅力を大いに引き出せるのではないかとも思えます。逆に言うと、リズムマシンを使っているのがThe 39 Clocksの魅力だとすると、生Drsの使用は彼等にとって「邪道」なのかも知れませんね❗️ G2 “39 Progress Of A Psychotic” https://youtu.be/aDRRRg7p2NM?si=FAtaaFVEVtWSsXuD G3 “New Crime Appeal” https://youtu.be/dG4o36h1Ii4?si=juhtOCDXWgnzGX6j G4 “The Great Chomeini” https://youtu.be/r9jXbBF9HGQ?si=vlAYIPUm443t20zi G5 “DNS (45 version)” https://youtu.be/hz1BXGg3HDg?si=EUQSFikwdBdj088I G6 “Twisted & Shouts (45 version)” https://youtu.be/kiVJ4vPQ6gQ?si=7ZhZPEXaxumUHOir H2 “Your Prick Makes Me Sick” https://youtu.be/jFCax8Eo_ZI?si=2j22x9GxG1uWfKh6 H3 “Art Minus Idiots” https://youtu.be/JCKV6L1Jlsw?si=OtPsZHo_vEx7NeUL H4 “I Love A Girl” https://youtu.be/OtiXimrUflQ?si=HKO9Wog_GlJeugK0 H6 “Psycho Beat” https://youtu.be/Us08s2qC8Z0?si=MQSV5jufBUa0QeOS #The39Clocks #RealityIsAStateOfMind #NextDimensionTransfer #TapeteRecords #LP4InBoxSet #SelfCompilationAlbum #OutTakes #SingleVersion #GarageRock #PostPunk #Psychedelic #JürgenGleue #ChristianHenjes #PlusAutomaticDrums #Guest #ArnoldHennings #ClaudiusHempelmann #RüdigerKlose
Post Punk / Psychedelic / Garage Tapete Records 14990円Dr K2
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The 39 Clocks “A 39 Clocks Performance” LP3 in “Next Dimension Transfer” box set
The 39 Clocksのボックスセット”Next Dimension Transfer”の3枚目のLPは未発表ライブ音源から成る”A 39 Clocks Performance”です。1981年の独の何処かと言うことしかクレジットされておらず、詳細は不明です。メンバーは、基本のJürgen Gleue (Vo, G, B)とChristian Henjes (Vo, G, Organ)及びPlus Automatic Drums (Drs)と言う2人と1台です。E面は2曲で、F面も3曲です。それでは、各曲を紹介していきましょう。 LP3: A 39 Clocks Performance ★E1 “DNS (live)”はシングルカッコされた曲ですが、このライブ音源はそこぶるカッコ良いです。リズムマシンに、簡素なGとBでのバックに、気怠げなVo。いやー痺れますね。また、下手なGソロも良いスパイスです。 ★E2 “Past Tense Hopes & Instant Fears On 42nd Street (live)”の前半は、リズムマシンとオルガンとGにVoと言う編成なのですが、荒削りなリズムマシンの音に、オルガンのコード進行とかも泣いてしまいそうです。途中でリズムがズレたりしますが、それもご愛嬌。後半は、途中、ぐちゃぐちゃに成りますが、崩れ方がNo waveっぽいです。そして復活して続いていきますが、後半もカッコ良くて痺れますし、ちょっとだけSuicideのライブっぽいです。 ★F1 “Shake The Hippie (live)”は、ファーストアルバムA1の曲で、スタジオ録音でもカッコ良かったのですが、ライブ音源の方が荒削りでよりカッコ良いですね。因みにこの曲ではオルガンとGです。途中、終わるかなぁと思っていたら、”Once more!”の掛け声で復活、続いていくと言う、正にそんな所ももイカしていますね。 ★F2 “Three Floors Down (live)”では、リズムマシンに、再びBとGをバックにVoと言うスタイルですが、この曲はポストパンク調で、Bが跳ねており、Voも叫び声になったりで、やや異色なトラックです。 ★F3 “A Look Into You (live)”は、リズムマシンに、オルガンとGとVoなんですが、曲のコード進行が「泣き」なので、余計に痺れます!やはり、彼等のオルガン・サイケな曲は大好きです。 このバンドに関しては、ライブ音源の方が圧倒的にカッコ良いですね❗️例えば、リズムマシンの録音って、個人的には、インプットに直で入れるよりも、一回アンプで鳴らして、それをマイクで録る方が荒削りで迫力ある音になることを経験しているので、このライブ音源でも同様の効果があったのかな?と思いました。また、彼等はたった2人で演奏していますが、シーケンサーは使ってないですね。恐らく打ち込みとかを敢えて避けているのか?それだけの機材が無かったのか?拘りだと思いますよ。そして、当時(1981年)では、彼等は、NDWの潮流とは全く別の流れにいたので、曲が終わっても、拍手や声援が殆どないのは、そう言う理由かも?と、そんなことを想像して聴いていました。 [live in Hamburg, 1982 (このLPの内容とは異なります)] https://youtu.be/R0oQgZtzIuU?si=OB3xS_TMvo0AkphY E2 “Past Tense Hopes & Instant Fears On 42nd Street (studio version)” https://youtu.be/-rfIwEXaOGg?si=LlSTin_HfC57SxOw #The39Clocks #A39ClocksPerformance #NextDimensionTransfer #TapeteRecords #LP3InBoxSet #LiveTracks #1981年 #PreviouslyUnreleased #GarageRock #PostPunk #Psychedelic #JürgenGleue #ChristianHenjes #PlusAutomaticDrums
Post Punk / Psychedelic / Garage Tapete Records 14990円Dr K2
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The 39 Clocks “Subnarcotic” LP2 in “Next Dimension Transfer” box set
The 39 Clocksの5枚組みボックス”Next Dimension Transfer”の2枚目は、彼等のセカンド・アルバム”Subnarcotic”です。オリジナルは、1982年に、独Psychotic Promotionからリリースされていますが、その後も、1988年に独What's So Funny AboutからLPで、2011年に独Bureau BからCDで、2012年にも独Bureau BからリマスターされてCDで、2015年には米Luxury ProductsよりLPで、何度も再発されている彼等の名作です。本作品での参加メンバーは、いつものJürgen Gleue (Vo, G, B). Christian Henjes (Vo, G, Organ, Strings), Plus Automatic Drums (Drs)の他にゲストとして、André Mergen (Cello [D3]), Ingo Erlhoff (Clarinet [D3]), Christian Kuschel (Drs & Strings [D1], Drs D2]), Rüdiger Klose (Drs [C3, D4]), Süsskind (Melodica [C1, D2])も参加しています。内容は、C面4曲/D面5曲となっています。それでは各曲について紹介していきます。 LP2: Subnarcotic ★C1 “Heat Of Violence”は、格段に音が良くなっており、ビックリしますが、ダルなVoは相変わらずですね。それにしても、ファズGが痺れますね。なお、リズムマシンはDR-55でしようか? ★C2 “Dom (Electricity Elects The Rain)”でも、オルガン・サイケな曲で、執拗に反復するリフがSuicideっぽいですが、全体的には、よりVelvetsらしいです。間奏ではNo Wave的不協和音が隠し味です。 ★C3 “Psychotic Louie Louie”は、カバーで、生Drsを使って、Gも弾きまくりのノリの良い曲ですが、反復するBとオルガンのリフがSuicideっぽくもあります。 ★C4 “Past Tense Hopes & Insant Fears On 42nd Street”は、リズムマシンに合わせた、やや落ち着いたオルガン・サイケな曲で、優しげなVoやGのカッティングもカッコ良いです。 ★D1 “Virtuous Girl”は、生Drsに合わせたアップテンポな曲で、ストリング・シンセが効果的に用いられています。なんか生き生きしてますね。 ★D2 “Three Floors Down”でも、生Drsが使用されてますが、GとVoがややヘナヘナな感じで、また、それが彼等らしくもあります。間奏のメロディカもグー!そうして最後はぐちゃぐちゃに! ★D3 “Rainy Night Insanities”は、カバーで、ややダウンテンポなリズムマシンに合わせて、オルガンやチェロやクラリネットが絡み、彼等としては新展開な曲です。生楽器が結構カオスな演奏で、ジャムっています。 ★D4 “A Touch Of Rot”では、生DrsとBとGが全うな演奏を繰り出し、漸く「通常レベル」のサイケな演奏になっており、ビックリです! ★D5 “Aspettando Godot”は、ややリゾート風の曲調とGやオルガンの演奏が、リズムマシンの反復とよく合っており、良い気分にさせられます。 本作品は、セカンドアルバムなんですが、音楽的にも録音技術的にも格段の進歩が見られ、安心して聴ける作品になっています。付録のブックレットを見ると、いつもはトレーラーの部屋を録音場所にしていたようで、そこら辺の違いもあるのかな?と思います。基本的にはサイケな曲なんですが、オルガンやストリングス等のアレンジも良く、凄く聴き易い作品になっています。サイケ・ファンにはお勧めです❗️ C3 “Psychotic Louie Louie” https://youtu.be/IjpCACCkIXY?si=I7OMbjtI8egsj22D [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL22Aa1wSmDcWAanU-X4EZqv1ulhlZO88x&si=E59cSfXb4ZPgoyCD #The39Clocks #Subnarcotic #NextDimensionTransfer #TapeteRecords #LP2InBoxSet #SecondAlbum #GarageRock #PostPunk #Psychedelic #JürgenGleue #ChristianHenjes #PlusAutomaticDrums #Guests #AndréMergen #IngoErlhoff #ChristianKuschel #RüdigerKlose #Süsskind #ChristianKuschel
Post Punk / Psychedelic / Garage Tapete Records 14990円Dr K2
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The 39 Clocks “Pain It Dark” LP1 in “Next Dimension Transfer” box set
私は、このバンドのこと、全然知らなかったのですが、いつもお世話になっているSuezan Studioの小柳カヲルさんからレーベル直送のモノをすぐさま購入しました。5枚組みのボックスセットで、ボックス・タイトルは”Next Dimension Transfer”となっており、中には、ジャケ付きのLPが5枚とカラー印刷のブックレットが入っています。取り敢えず、LPについては、1枚ずつ紹介していきますが、その前に、先ず、The 39 Clocksのバイオグラフィーについて紹介しておきます。元々は、1976年に、独Hannoverで、Jürgen ‘J.G.39’ Gleue (G, B, Vo)とChristian ‘C.H.39’ Henjes (G, Organ, Vo)のデュオKilling Rats (このバンドの前進はThe Automats)が母体となり、レーベルメイトであったDer Moderne ManのドラマーClaudius HempelmannとDen Kastrierten PhilosophenのメンバーのRüdiger Kloseも時々、ヘルプで参加しています。また、スタジオワークの際には、KosmonautentraumのSüsskindことErhard Schüttpelzがメロディカで、また、レーベルメイトのMythen in Tütenが歌で、MintやThe Perc Meets the Hidden Gentlemanもシンセでゲスト参加しています。それで、1980年に、No Fun Recordsから、シングル”DNS” b/w “Twisted And Shouts”で、レコードデビューしており、翌年1981年には、ファーストアルバム”Pain It Dark”をNo Fun Recordsから出しています。一方で、彼等は、自身のレーベルPsychotic Promotionも運営し、自分達のアルバム3枚とDen Kastrierten Philosophenなどの作品を出しています。しかしながら、1983年6月には、The 39 Clocksは、HamburgでのPsychotic Splash Festivalの出演を最後に解散しています。 Christian ‘C.H.39’ Henjesは、1984年にアルバム”The Beauty Contest – Feel Fault”をWhat’s So Funny Aboutから出しており、一方、Jürgen ‘J.G.39’ Gleueも、1985年に、アルバム”Exit Out – Peruse Prankster”をWhat’s So Funny Aboutから、更に1987年にはセカンドソロアルバム”The Cocoon-While The Recording Engineer Sleeps”をGunter Hampelの協力の元Wilhelm Reich Schallspeicherから出しています。その後、1987年に、一時的に2人はThe 39 Clocksを再結成して、アルバム”13 More Protest Songs”をレーベルWhat’s So Funny Aboutから出しています。また、Gleueの方は、1991年からシリーズ・アルバム”The Phantom Payn”をRüdiger Kloseの協力の元、コンスタントにリリースしており、2011年には、米国のBanana HeadとのスプリットEPも出しています。 とまあ、ここら辺がThe 39 Clocksのあらましになる訳ですが、ここでは、彼等のファースト・アルバムでもあるLP1 ”Pain It Dark”を紹介します。このアルバムは、2009年に独Bureau Bによつて、2013年にもLuxury Productsにやって再発されており、今回が3度目の再発となります。メンバーは、Jürgen Gleue (Vo, G, B)とChristian Henjes (Vo, G, B, Organ)、それにPlus Automatic Drums (Drs)で、ゲストとして、Christian Kuschel (Drs [A1, A6]), Emilio Winschetti (Synth [A2, A4, B1]), Tonio Scorpo (Tenor Sax [A2, A4])も参加しており、オリジナルのリリースは1981年です。それでは、各曲について紹介していきましょう。 LP1: “Pain It Dark” (再発) ★A1 “Shake The Hippie”は、生Drsに合わせて、GとB、それにダルなVoで歌われる曲は、同時期のNDWバンドのそれとは一線を画します。間奏のGソロもヘナヘナです。 ★A2 “DNS”は、シングルカットされた曲で、リズムマシンに合わせて、シンセベースとSaxやGが演奏される様は意外にカッコ良く、掠れるようなVoもグー! ★A3 “78 Soldier Dead”も、リズムマシンとBのリフに始まり、気怠いVoが乗る曲で、とても1981年の音ではなく、途中で出てくるGも含めて、正にサイケですね。 ★A4 “Out Of Sight”では、チャカポカしたリズムマシンにGとかBのリフが乗る曲は分離も悪いですが、シンセとSaxの間奏で助かってますね。 ★A5 “Stupid Art”も、単調なリズムマシンに合わせて、BやGのリフが乗り、余りハキハキ歌わないVoは、正にサイケ路線です。 ★A6 “Test The Beat”では、再び生Drsの参加で、弾けたビートが特徴の曲です。Voが聴き取り難いですが、間奏のGはカッコ良いです。 ★B1 “Psycho Beat”は、リバーブ強めのVoと途中のシンセが特徴的でカッコ良い曲ですが、相変わらずリズムマシンが淡々と続きます。 ★B2 “Twisted & Shouts”は、カバー曲かつハノーバーでのライブ録音です。淡々としたリズムマシンとBの不安定な反復がSuicideを想起させます。 ★B3 “Radical Student Mob In Satin Boots”も、単純なリズムマシンにオルガンとGでリズムを刻み、やはり気怠いVoが乗ってくる様はサイケですね。 ★B4 “39 Explosion Heats”も、同様にリズムマシンの単調なビートに合わせて、決して上手くはないBやGやVoが演奏されている曲で、当時の学園祭バンドのようです。 ★B5 “A Look Into You”は、ややテンポダウンした曲ですが、Gとオルガンがバックを固めており、若干聴き易く、キャッチーです。 と言う訳で、これは同時代のNDWとも革新的に断絶したサイケな音楽なんですが、単調なリズムマシン(ドラムマシンとは言えない程、チープな音)を使っている所なんかは、やはり何らかの影響もあるのかな?と推測します。ただ、テクは度外視で、どうしようもない位、グダグダですので、そう言う音楽が好きなリスナーさんには堪らないでしょう‼️個人的には昔、やっていた学園祭バンドを思い出しましたw B1 “Psycho Beat” https://youtu.be/bODgHMim1Uc?si=hMvd5hJKqA1aB18n [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL22Aa1wSmDcWk86KrN7T1whnYJ2ArbVTm&si=LlbJLC6zKjkoafkH #The39Clocks #PainItDark #NextDimensionTransfer #TapeteRecords #LP1InBoxSet #FirstAlbum #GarageRock #PostPunk #Psychedelic #JürgenGleue #ChristianHenjes #PlusAutomaticDrums #Guests #ChristianKuschel #EmilioWinschetti #TonioScorpo
Post Punk / Psychedelic / Garage Tapete Records 14990円Dr K2
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Flash Zero “Tour De La Tierra - Live”
これも、謎物件です。多分、良く分からないで、購入したアルバムだと思うのですが、「何故、これ?」って言うのも分からないです。Flash Zeroも全然知らないです。なので、少し調べてみました。先ず、Flash Zero (Flash Ceroとも表記される)は、噂では「スペインのDAF」とも言われているらしい、エレクトロ・ダンス・ミュージックを演奏するバンドです。もう少し調べてました。Flash Zeroは、1986年にMadridで、Santiago Cruz (Synth)とGuaridoことManuel A. Gonzalez Guarido (Vo, Synth)によって結成されました。その頃、彼等の持っていた機材は、Roland Juno 60を1台, Casio 5000を1台, Simmons Drum Machineを1台と数個のエフェクターに基本機材だけでした。なので、結成した2〜3週間後には、Fran Null (Kbd)とJavier Cruz (Perc)が加入しています。それで、1987年に、Flash Zeroは6トラック入りのデモテープを録音し、ショーで掛けてもらったり、レコード会社廻りをしたりして、数ヶ月後に、気に入ってくれたスペインのレーベルLa Generalとコンタクトを取り、ファースト・アルバム”1988”をそのレーベルからリリースすることができました。その時のメンバーは、Guarido (Vo: 別名 Fan Dl Kaox), Santiago Cruz (Drum Machine, Perc: 別名 Logytself), Javier Cruz (Synth), Fran Díaz (Synth, Back-Vo: 別名 Fraz Null)で、サウンド・エンジニアとしてLuis Postigoも参加しています。そこに収められていた曲“Doble Personalidad”は、DAFの名曲”Der Mussolini”に匹敵するマシーン・グルーヴとまで言われた名曲だったそうです。そして、翌年1989年には、セカンド・アルバム”Conspiracy”も同レーベルよりリリースしていますが、その辺りで作品のリリースは途絶えていますので、活動休止か解散したものと思われます。しかしながら、約27年後になって、ファースト・アルバムの影響とテクノ・ポップとしての再評価から、再び、脚光を浴び、オリジナルのマスターテープから全てのトラックをリマスターして、アートワークもバンドのプライベート写真などを使って一新し、同国レーベルMechanicaから、2015年に再発しています。それで、Flash Zeroが、アフリカ、アメリカ、ヨーロッパの3大陸で2016年〜2018年に行ったツアーでの音源を纏めて、Big ToxicことJosé Tomás Martínez Blazquezがミックスして出来たのが、本作品でもあるライブ・アルバム“Tour De La Tierra - Live”で、このアルバムは2019年にスペインのレーベルFantaxtik Recordsからリリースされた訳です。今、現在、活動しているかどうかは不明ですが、流れとしてはこんな感じです。 それでは、各曲を紹介していきましょう。とその前に、先ず、このツアーのメンバーですが、Myxluydy (Kbd, Vocoder), Kamerox (Electro-Drs), Fan Dl Kaox (Vo), Big Toxic (Production & Machines)となっています(本名以外のステージ・ネームも複数持っていたりするので、ちょっとややこしいです)。 A1 “Intro”は、重厚なシンセと男性のナレーション・テープから成る序章的曲です。A2 “Conspiracy”は、強力な電子ドラムのビートに、深いディレイを掛けられた押し殺したようなヴォーカルとサビのシンセの衝突がカッコ良いダンサブルな曲です。A3 “Central Life”も、重たいキックの電子ドラムに心地良いシーケンスと呪文のようなヴォーカルが乗る曲で、サビでのシンセが何とも優しい。ちょっとデジタル臭いかな?A4 “Doble Personalidad”は完全にディスコティックでダンサブルなノリの良い曲で、欧州でヒットしたのも納得のカッコ良さです。バックに流れるシンセの音色にも痺れますね。A5 “Ciudad Estelar”は一転して、ドリーミーなシンセ・ポップ路線で、甘〜いシンセのメロディに夢想してしまいます。 B1 “Sensaciones”は、またまたマッチョなダンス・ミュージックで、重いキックの電子ドラムと重厚なシンセに、やや優しめのヴォーカルが乗っています。B2 “Madrid”はかつてのYMOのようなシーケンスで始まり、プレイク・ビーツに乗って、抑圧したヴォーカルが歌う曲ですが、バックのシンセは重厚で、メロディアスです。B3 “Alien” は、どちらかと言うと、シンセ・ウェーブっぽいアレンジがされている曲で、相変わらず、電子ドラムのビートは強烈ですが、後半はメドレーになっており、複数のシーケンスが絡み合う展開になっていきます。B4 “Raya España 21”は、如何にもEBM (Electronic Body Music)的なダンサブルな曲で、ギターの様に聴こえるのは、歪ませたデジタル・シンセかな? ヴォーカルはやや焦燥感を出しています。 とまあ、先ず、Flash Zeroは基本的にダンス・バンド、それもEBM系の激しいヤツであると分かりました。なので、このバンドの評価は、リスナーが陰キャか陽キャで受け取り方が違うかも。「スペインのDAF」とのことですが、セクシーさは、やはりGabiの方が上かな?と言うか、それ程、似てるとは思わないですねぇ。まあ、偶には、こんな音楽もポジティブで良いんじゃないかな‼️クラブ系の音楽です! A4 “Doble Personalidad” https://youtu.be/20rrNtqrPPk?si=RJDuzWXDHxAmBpFZ [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_k-8Oka44HXpB5MgSi1ja3jivcvGMevT5Q&si=51sgfIAp084oKaBi #FlashZero #FlashCero #TourDeLaTierra-Live #FantaxtikRecords #Spain #EBM #Industrial #Experimental #SynthWave #Synthesizers #ElectronicDrums #Vocal #Keyboards #LiveAlbum #FanDlKaox(Guarido) #Myxluydy #PakoKamerox #BigToxic(JoséTomásMartínezBlazquez #SantiagoCruz(Logytself) #JavierCruz #FranDíaz(FrazNull)
EBM / Experimental Fantaxtik Records 1100円Dr K2
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Olivia Neutron-John “s/t”
DUのサイトで何かないかなぁって見てて、何だ、このアーティスト名は❓と思って思わず、ポチってしていました。例の有名な歌手の名前をちょいと文字ったアーティスト・ネームOlivia Neutron-John!これは聴いてみたくなりますでしょ‼️それで、彼女のことをちょっと調べてみました。Olivia Neutron John (以下、ONJと表記)は、個人アーティスト名ではなく、Chain & The Gangでベースを弾いていたAnna Nastyによるソロ・プロジェクト名のことらしいです。彼女の作品は、Discogsによると、2013年位に最初の作品が出ていますので、そのちょっと前からONJを始めていたようです。但し、Chain & The Gangは、2009年には活動の記録がありますので、音楽歴としては2009年前辺りから始めているのでしよう。それで、彼女は、Washington DC〜NYCで活動しており、NYCのポスト・パンク〜ノー・ウェーブ〜アヴァン・ポップの流れを汲んでおり、そこに彼女独特のユーモアとミニマル・ミュージックと独特のヴォーカリゼーションで、このONJの音楽を確立しているとのことで、ONJのファースト・アルバム”Injury Train And I’m Never Getting Off It b/w Vulnerability”は3度もリプレスされている程の人気振りです。まあこの位しか、手元の資料では分かりませんでした(すまん!)が、本作品については、ちょっと面白いコンセプトで作製されています。と言うのも、1982年作カルト映画”Liquid Sky”のサントラに影響を受けて作製されており、噂では「月面で演奏するIan Curtis」とも言われており、漆黒のミニマル・スペーシー・ウェーブをやっていると言われています。因みに、本作品は、PriestsやSnail MailらのレーベルSister Polygonからリリースされています。それから、本作品はアルバムではなく、12㌅EPですので、またアルバムとは違うかもしれません(アルバムの方は私は未聴)。 それでは各曲を順に紹介していきます。 A1 “16 Beat”は、初め、単調なパルス音のようなシーケンスとマシンリズムに、拍子の違うシーケンスが入ってきたと思っていたら、爆発するようにブレイク・ビーツが突然挿入されます。そして、彼女の呟くような、張り上げるような変調ヴォーカルも入ってきますが、最後は、通常の16ビートになってフェイド・アウトしていきます。 A2 “March”も最初はカシオトーンのような単純なリズムと安っぽいキーボードから始まりますが、存在感のあるベースと彼女の官能的な変調ヴォーカルが入ってきて、一気に雰囲気が変わります。 B1 “16 Beat cont.”は、チープなシンセ音はそのままなんですが、メロディは良いし、またマシンリズムの方はソリッドでカッコ良いインスト曲となっており、A1のフェイド・アウトした部分と繋がっているようです。 B2 “Beguine”はエスニックなリズムパターンとベースに彼女の、時に不安気で、最後には張り上げるような変調ヴォーカルが絡んできて、1980年前後のNYCのNo Wave期(ZE Records)に出てきたLizzy Mercier Desclouxを想起させますね。 B3 “Joy Or...”も、何か足りないような安っぽいマシンリズムとチープなシンセのリフに、呟くような彼女の虚な変調ヴォーカルが乗ってきて、何か憂鬱な雰囲気を醸し出しています。 ん〜、これは中々面白いアーティストが出てきたと思いますよ。ブレイク・ビーツとチープなキーボードと憂いのあるヴォーカル(Ian Curtis的かどうかはちょっと微妙だけれども)と時にエスノ・ファンクと言う、ハイブリッドな音楽で、NYCでしか生まれないであろうサウンド・スケープになっているのが凄いです❗️打ち込みなのに、「憂鬱」ってのは今まで無かったのでは?これはアルバムも買わなきゃ‼️ A1 “16 Beat” https://youtu.be/b7a5KujeG34?si=cjd9G-NsZxGI1eSj A2 “March” https://youtu.be/rs39lCLxCNw?si=XS6qAN7Ip2VdhTDt B1 “16 Beat cont.” https://youtu.be/GYtU-OC0Rgo?si=NgW-PqTpPG3Wq4mQ B2 “Beguine” https://youtu.be/ecT3mNzIZMQ?si=KQPJZ9jWICl8vY-9 B3 “Joy Or….” https://youtu.be/uMTO0-gTJGo?si=NBJuB7deOjTgu9wU ONJ live at LA https://youtu.be/2-vG10P3jBE #OliviaNeutronJohn #SelfTitled #SisterPolygonRecords #SoloUnit #NYC #Experimental #Electronic #Avant-Pop #Synthesizers #FemaleVocal #RhythmMachine #Chain&TheGang #AnnaNasty
Experimental / Electro-Pop Sister Polygon Records 1500円Dr K2
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Soloist Anti Pop Totalization “S.A.P.T.”
とうとう、買ってしまいました!Soloist Anti Pop Totalization (以下SAPTと表記)のセカンド・アルバム”S.A.P.T.”です。この長い名前のユニットは、東京のRikinari Hataのソロユニットなのですが、副題にTokyo Industrial Synth Punkと書いてあるように、日本では珍しいミニマル・ウェーブ、即ち、シンセ・パンクな音楽をやっています。私は多分、先に出ていたCDRを購入して、興味を持ったのだと思います。また、動画などで、彼の機材を見ていると、Roland SH101, Roland TR606, Roland MC202, BOSS DR-55と言う古いアナログな機材を使っており、その機材に対するこだわりとかそこからの発展性や発想とかをビシビシ感じます。また、ライブでは、上記の機材に加えて、彼のヴォーカルも聴くことが出来ます。歌詞は割と「批判的」なものをストレートに歌っているようです。元々は、The Warm(私はこのバンドについては全く知りませんでした)と言うバンドを10年間やっており、心機一転、2016年に、ソロで宅録シンセ・ウェーブ・ユニットSoloist Apartmentとして活動を開始し、その後、プロジェクト名をSAPTに変えて、Soloist Apartment, WAR/ZITなど、様々なタイプとアーティストとのコラボやリミックスを手掛けています。一聴すると、無機質かつ金属質に聴こえますが、彼は「幅、音像、熱量」などに重きを置いているとのことで、海外のラジオやDJ/アーティスト達からセレクトされています。2017年には、伊Dub-itoから12㌅LP”Untitled”をリリース、2019年には、本作品をCD付きLPとして日本のDebauchMoodからリリース。2020年夏には、英国Polytechnic Youthよりサンプル集的コンピ・アルバムLP”Some Neon Reason”にも収録され、同年冬には、独Minamikombinatより、過去の作品をセルフ・コンパイルしたアルバムをリリース。同時期には、独で活動しているNao Katafuchi氏主催の国際的コンピ・シリーズ”Forbidden Figures”にも参加、また英国Polytechnic Youthより、ファン限定のクリスマス・チューン”Ode To Street Hassle”も公開しています。2021年9月にSAPT三部作の第一弾として、”4 Songs On Extend Play”を先行デジタル・リリース。同年末、仏シンセウェーブ・デュオPeine PerdueのStéphane Argillet Stereovoidが設立したアート・レーベルObjet Trouvéより、神戸の電子音楽ユニットJin Cromanyonとのスプリット・アルバム”Synth In Japan”をリリースしています。 それで、本作品の内容ですが、ソロ・ユニットなので、Hata氏が1人で全てを操作・作曲をしています。それから彼のメイン・シンセがSH101なので、私もTechno Mensesで使い倒しましたが、本来、この手の音楽(シンセ・ウェーブなど)向けの機材だと思います。内容を聴いて行きますと、ノイジーなA1 “Synthetic Introduction”で幕を開け、A2 “Insubstantial”はシンプルながらも、無表情なヴォーカルが淡々と続く曲です。A3 “Unknown I”はちょい実験的なインスト曲で、A4 “In The Body”は特殊なディレイを掛けたヴォーカルと、途中で入ってくるシンセによるノイズがイカしてます。A5 “Unknown II”もやはり、SE的電子音ノイズから成ります。B1 “Depression (Part 2)は、シーケンスの妙とエフェクトを掛けたヴォーカルの無機質さの組み合わせが興味深いです。B2 “Unknown III”はシーケンスを用いた実験的音響で、インスト小曲。B3 “Other”は裏打ちのリズムとシーケンスがカッコ良いノリの良い曲で、深めのディレイを掛けたヴォーカルも効果的。B4 “Decade”はいきなり、テープ音とシーケンスから始まるリズムパタンとドローンようのシーケンスが効果的な曲で、テープ音なのか?ヴォーカルなのか?が判定できません。B5 “Unknown IV”もシーケンスするシンセとSE的電子音とテープ音から成るインスト小曲で、本作品を締めています。この手のシンセ・ウェーブ/ミニマル・ウェーブをやっているグループやアーティストは日本には殆どのいないので、SAPTは、その意味で貴重な存在だと思います。また、YouTubeで拝見したインタビューでは好きなアルバムに、TGやCabsやThomas Leer, Robert Rentalなどが収録されている”Industrial Music”のコンピ・アルバムを挙げていたことから、本作品の”Unknown”の4曲は、そう言ったルーツの確認なのかも知れませんね。個人的には、歌詞(勿論、日本語)がちょっとストレート過ぎるようにも思いますが、そこら辺をもう少しソフイストケートさせたら、もっと良質なポップになると思います。でも、SAPTは、この現代において、敢えてヴィンテージなアナログ機材で、素晴らしい音楽を作っているので、これからの活動に期待大です❗️因みに、アートワークは名古屋のNOISECONCRETE x 3CHI5のJunji Ono氏がやっており、音との相性は抜群です! Live at Contact,May 22, 2022 https://youtu.be/3mFHBFdkMgY [partial album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nTqbuVWO4uG7v-_t8GPI0AB0-xRM9OVaM BandcampのURLも貼っておきます。 https://debauchmood.bandcamp.com/album/s-a-p-t-lp #SoloistAntiPopTotalization #DebauchMood #Japanese #SynthWave #MinimalWave #Industrial #RikinariHata #SoloAlbum #SoloUnit #LP&CD #Synthesizers #RhythmMachine #VintageSynth #JunjiOno #Artwork
Synth Wave Debauch Mood 1700円Dr K2
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Relief “The Gloaming” of
これは、本当に「謎物件」です。Discogsでも中々探せませんでした。どうも、独逸のC. Berkesのソロ・プロジェクトがReliefらしく、”The Gloaming”がアルバムタイトルみたいです。しかも、このReliefはまだアルバムはこれだけで、他に12㌅EP “Coagula”が1枚だけと言う寡作振り(或いは新人?)で、情報が殆ど無いです。 それで、彼の音楽ですが、全体的に茫漠とした音像で、派手さは無いのですが、それらの構成要素は、恐らくはフィールド・レコーディングした具体音で、それらをミュージック・コンクレートした音楽です。ここまで、抽象化した具体音は余り聴いたことがありませんが、癖になる中毒性を秘めてますね。A面B面各2曲づつなのですが、4曲とも同様の曲調で、徹底しています。あと、裏ジャケに、不思議な形の銀色のシール(?)が貼ってありますが、これが何かを紐解くヒントなのかどうが?不明です。そんな謎だらけのReliefですが、今後の展開が気になりますがね。今からチェックしておいても良いのではないでしょうか? YouTubeには無かったので、Bandcampから。 https://reliefmusic.bandcamp.com/album/the-gloaming #Relief #TheGloaming #Relict #German #C.Berkes #FirstAlbum #SoloUnit #MusiqueConcrete #Abstract #Experimental
Experimental / Musique Concrete relict 3047円Dr K2
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Mars “Mars Archives volume three: N.N. End”
いよいよMars祭りも終盤になってきました。アーカイブの最終章第3弾は”N.N. End”です。この作品は少し遅れてリリースされましたが、Marsのメンバーで、このシリーズのキュレーションをやっているMark Cunningham の言葉を借りると、1978年6月にBrian Enoがプロデュースした”No New York”がリリースされていますが、その時には既に方向性を変えていて、同年12月リリースのMars EPに向けて、よりディープで、より実験的で、より抽象的な方にシフトしていたそうです。本作品のA面は、Max’s Kansas Cityでの7月12日でのライブ録音です。No New Yorkの曲も演っていますが、よりダークな方にアレンジし直していますし、また新曲も演奏されていまます。同年8月中旬でのIrving Plaza (既に紹介済み)でのライブではまだ新曲は披露されてはいませんでした。そして、同年12月のEPリリースの直前に行ったMax’s Kansas Cityでのラスト・ライブでは披露していましたが、録音されたテープは歪みまくって酷いものであったので、それをこのアーカイブには加えることが出来ず、その7月12日のライブ録音を使ったと言うことみたいです。その際.に”Fractions”や”Outside Africa”と言った新曲もまたその頃になると、NYCの地下音楽シーンにはダンス・ミュージックやクラブ・ミュージックが浸透してきたのも要因だったとのこと。A面もB面もラジカセで録音されてますし、それ程、違和感はないので、両方ともこのアーカイブに入れたとのことです。それでも、特にB面は聴きどころですね。 A1 “Puerto Rican Ghost”はやや粘着質な各楽器の絡みでショート・ヴァージョンになっています。A2 “RTMT”は呪術のようなVoが、縦方向に律動する楽曲の中を通り抜けるようなアレンジになっています。A3 “Cairo”は割とタイトな演奏ですが、やはり短目のアレンジ。A4 “Fractions”は新曲で、録音の為かもしれませんが、機関車の様なミニマルな曲です。やはり短目。A5 “Tunnel”はこれまでの録音の中で最も殺気立っているように聴こえます。特にSummerのVo❗️A6 “Hairwaves”はいつもよりも重た目の演奏で、不穏な曲調になっていますが、曲は短くなっています。“Outside Africa”も新曲で、意外とバックの演奏はミニマルですが、雰囲気としては、もう混沌の海の中、或いは幻覚を催すような熱帯夜で、Chinaが叫んでいるかのよう。 では、B面にいきましょう。B1 “N.N.End”は壊れた掃除機のようなギターのノイズの中で、Sumnerの引き攣るようなヴォーカリゼーションが悲鳴をあげている様です。とするとMarkがトランペットかな? B2 “Scorn”は、Nancyのドコドコしたトライバルなドラムに象などの野生動物の鳴き声のようなトランペットらしき音が主役になつています。B3 “Monopoly”淡々としたドラムにツインVoが呪文の様にも聴こえてきます。それにしてもNancyのドラムは味があるなぁ。B4 ”Immediate Stages of the Erotic”では、アンプに繋いであるシールドを指で触った時のノイズ音でリフを作り出している実験的(?)な曲。もうGもBもVoも成立させない「アンサンブル」の如しで、Drsだけで辛うじて「楽曲」になっているようです。 A面の今までもレパートリーはどれも短めにアレンジしてしてありますが、B面のリハーサル・テープではもはやバンドと言う概念を覆すかどうかの瀬戸際でせめぎ合っているかのような危ういバランスで演奏されています。バンドが解散することになるのも然もありなんと言うところでしようか? いやーこんなにMarsばっかり聴いてると、頭、おかしくなりそうです。でも、この作品は後期Marsの貴重な記録なので、Marsファン(っているのかな?)は必聴ですよ❗️ Recorded Live On Cassette At Max's Kansas City - July 12, 1978 A1 “Puerto Rican Ghost” (1:26) A2 “RTMT” (1:57) A3 “Cairo” (2:40) A4 “Fractions” (2:17) A5 “Tunnel” (3:18) A6 “Hairwaves” (3:21) A7 “Outside Africa” (2:14) Rehearsal Cassette - December 1978 B1 “N.N. End” (2:55) B2 “Scorn” (3:04) B3 “Monopoly” (3:32) B4 “Immediate Stages of the Erotic” (5:15) https://youtu.be/9dZRKya5xdY?si=Dqf12Wm0hdNTA58_ [full album + bonus tracks https://youtube.com/playlist?list=PL8dshfU__G3W-bZ1vFHb5hBnsN8TGxlAk&si=QY-BU1720jPPloMK [BandcampのURLです] https://marsnowave.bandcamp.com/album/mars-archives-volume-three-n-n-end #Mars #MarsArchivesVolumeThree:N.N.End #N.N.End #NoWave #NoNewYork #SumnerCrane #ChinaBurg #MarkCunningham #NancyArlen #Fractions #OutsideAfrica #Scorn #Monopoly #ImmediateStagesOfTheErotic
No wave Feeding Tube Records / Negative Glam 不明。Dr K2
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Bastard Noise “Self Righteous Suicide” / Bizarre X “…ETHIK?”
米国のVigan Straight-Edge Noise Bandで、Eric Wood率いる(?)Bastard Noiseと独逸Grind Core Band のBizarre Xのスプリット12㌅ミニ・アルバムがこちらになります。Bastard Noiseについては、前回述べたように、グラインド・コア・バンドMan Is The Bastsrdから派生して、その主要メンバーであったEric Woodが始めたノイズユニットとなって、現在に至る訳です。今回もEricがelectronicsとVoでのソロユニットとしての参加になっています。一方、Bizarre Xは、1992~2019年までアクティブであったBert Sergon (B, Vo)とJens (Drs, Vo)による独逸のグラインド・コア・バンドで、ドラムのJensが2019年に他界しており、それで活動停止になった模様。 それで、本作品について紹介したいと思います。先述した通り、Bastard NoiseはVoスタイルこそグラインド・コア系ですが、バックは奇妙で独特な電子音の渦です。恐らくアナログ・オシレーターだと思うのですが、ヴォーカルの迫力と相まって、凄い説得力です。全体にリバーブ処理が施されている為か、音の空間性が冴えており、その分、低音の処理が効果的です。その中をEricのVoが地獄から聞こえてきて、闇を切り裂くが如しです。また電子音の使い方も格段に説得力があります。一方、Bizarre Xですが、こちらはある意味、典型的グランド・コアと言っても良いのではないでしょうか(と言える程、私はこの分野については詳しくはないです。すまん!)。しかし、曲は中々カッコいいです。音的にも、ごっしゃにならず、分離も程々に良く、丁寧に録音されていますね。なお、10曲目の”World Under My Fingernail”はあの欧州初のグランドコア・バンドFear of Godのカバーのようです。やはり、Bizarre Xにとっても、グランド・コア界のカリスマBastard Noiseとのスプリット盤は特別なものだったのでしょうか? そんなことも妄想させてくれるスプリット・ミニ・アルバムです。気になったリスナーさんは是非とも聴いて下さい❗️ ◼️Side A: Bastard Noise A1 “Simulated Kindness” A2 “Her Milk Is Not Yours Asshole” A3 “The Holocaust No One Cares About” A4 “Earth Without Man” ◼️Side B: Bizarre X B1 “Oldschool” B2 “Dead / Alive” B3 “Tagwerk” B4 “Kill The Pain” B5 “Reinkarnation” B6 “Harte Zeiten” B7 “Ethik?” B8 “Picknick Mit Toten” B9!”Six Feet Under” B10 “World Under My Fingernail” B11 “Arbeit” Bastard Noise “Self Righteous Suicide” https://youtu.be/PnQMDvxuCaY?si=t5inAPhpT1Oz0q3J Bizarre X “…ETHIK? https://youtu.be/mbxhPt5ABgg?si=DV0pqDDp7wqhb0s0 #BastardNoise #BizarreX #SelfRighteousSuicide #..ETHIK?…. #ScrotumRecords #SplitAlbum #ExperimentalNoise #EricWood #GrindCore #BertSergon #Jens
Noise / Grind Core Scrotum Records 不明。Dr K2
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Bastard Noise / Xiphoid Dementia ”Human Extinction Engine”
今や、完全にヴィーガン・ストレートエッジになったEric Woodがやっている(が率いている)ベテラン・ノイズ・ユニットBastard Noise (BNと表記)とEgan BuddのソロノイズユニットXiphoid Dementia(以下、XDと表記)のスプリットLP盤。後者は寡聞にして知らず、申し訳ないです。それでBastard Noise (以下BNと表記)についてはバイオグラフィーを書いてみます。BNほ1991年にEric Wood, Henry Barnes, W.T. Nelsonの3人で結成されたことになっていますが、その母体として、Man Is The Bastardというパワーヴァイオレンス・バンドが1990年にEric Wood (Vo, B), Joel Connell (Drs), Henry Barnes (G, Electronics), Aaron Kenyon (Vo, B)に加えて、Shawn Connell (Charred Remains名義の時はGで参加)によって結成されています。ただ、それぞれのメンバーがバンドの掛け持ちをしていましたので、Man Is The Bastardは1997年に消滅しています。その年から、Eric Woodは BNを本格的に始めます。その時からメンバーに名を連ねていたアーティストは、Henry Barnes, Danny Walker, Joel Connell, W.T. Nelson, John Wieseがいましたが、現在ではBNはEricのソロユニットとなっているようです。なお、XDの方は先述しましたように、詳細は不明ですが、Eganが1990年から録音(宅録?)を始めたノイズユニットで、2002年に最初のリリースが確認できます。 そんな訳で、今回、どう言う経緯でこのスプリット盤が出来たのか?よく分かりませんが、取り敢えず、内容を紹介します。 BNは、独特のオシレーターの音と共に、リバーブを効かせた茫漠とした音に、人間の業を呪うようなEricのヴォーカルと女性(?)によるデス・ヴォイスが聴かれ、更にオシレーターが暴れ回る曲はもう「反人間性」を表明しているかのようです。また細かい電子音の操作も堂に入ったもので、テクニック的にも完全にベテランの域ですね。一方、XDは、広い空間性を持った曲を提示しており、ダウンテンポした大胆なリズムを入れたインダストリアルな音作りで、物凄い完成度の音楽を体感することが出来ます。とても米国のパンドとは思えず、独逸のGenocide Organにも匹敵する内容です。この作品が素晴らしいのは、 多分、マスタリングによるものかもしれませんが、クレジットが無いので、それを誰がやったかは不明です。と言う訳で、このスプリット作品は現行の米国インダストリアル界の一面を丸ごと体験できますので、是非とも、ノイズ・リスナーやノイズ・ミュージックに興味のある方には聴いて欲しい作品だと”確信します。是非‼️ A1 Xiphoid Dementia “Malevolence” A2 Xiphoid Dementia “Spirals” A3 Xiphoid Dementia “Fangs” B1 Bastard Noise “Avenge the Global Animal Holocaust By Any Means Necessary” B2 Bastard Noise “Mandatory Human Exit” B3 Bastard Noise “Cries From the Pterosaur Graveyard” B4 Bastard Noise “Extraterrestrial Spring Evening” https://youtu.be/fKUsA6CFNDo?si=O_8ndhddzq9nXpdL #BastardNoise #XiphoidDementia #HumanExtinctionEngine #PhageTapes #Terror #ExistenceEstablishment #ScryRecordings #EricWood #EganBudd #PowerElectronics #Industrial #SplitAlbum
Noise / Industrial Phage Tapes, Terror, Existence Establishment, Scry Recordings 不明。Dr K2
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Naoki Kasugai “Normal Electronics”
Twitterで、DD. Records関係で知り合った名古屋のNaoki Kasugai (春日井 直樹)氏から直接購入した1枚がこのアルバムです。DD. Recordsについては前回の書きましたが、復習として、簡単に書いておきますね。1980年初頭〜中頃の間、鎌田忠さんによって完全「アマチュアリズム」の元に運営されていたカセットレーベルで、当初、鎌田氏は山梨大学に在籍していたので、山梨を拠点に、郵便を利用して、カセット代&A4版コピー4面分コピー代&郵送料だけで購入可能なレーベルとして活動していました。鎌田さんが、大学卒業後、就職の為、名古屋に移りましたが、DD..Recordsとしては最終的には200本以上の作品をリリースしていました。海外でも噂が立ち、一部の作品は米国Aeonが配給していますが、名古屋に移って、暫くして鎌田氏は連絡が出来なくなると言う状態になり、そこら辺でレーベルは終わっています。理由は不明。そんなDD. Recordsは 4本程、”Omni”シリーズと言うオムニバス・カセットをリリースしており、私も2曲で参加したことがあり、そこで、春日井氏の音楽を聴く機会がありました。その時の印象、カッコいいインダストリアル! 結構、私は気に入って何度も聴いていました(この曲は以前、紹介した春日井氏の”DD. Records Works Part One”に収められていますので、聴いてみて下さい)。まあその時は、春日井氏の音楽にその一曲で惚れていました。その後、SNSで、春日井氏を含むDD. Records関係者数人と知り合うことが出来、その関係で、彼の作品を購入する経緯になった訳です。彼は、サイケと電子音楽とインダストリアルとを縦横無尽に移動していますが、その中ても、本作品はインダストリアル・ノイズ(宅録パワエレ?)寄りの作品で、2010年録音ですので、新録だと思います。Esplendor Geometrico を思わせるリズムボックス(多分、Roland TR-606?)、ナチの演説テープ、(時にはM.B.をも思わせるような)シンセやオルガンによる電子音と曲によっては本人のVoがガッツリ組み合わさって、1980年代のインダストリアルや欧州パワエレをも想起させる様な内容になっています。ノイズかと言うと、2000年代の「ノイズ」では無いんで、1990年代以降のJapanoiseとは断絶しているとは思いますし、また、歌モノ的な要素もあって、T.G.やSPKの初期インダストリアルとの共通点があります。また、The Residents的風味もあり。2010年代に、地方で、インダストリアルな音楽をやっている人はいるかもしれませんが、彼は矢張りアタマ一つ、いや三つ、四つ位、抜きん出てますね。そう言う意味で、楽しめました。また所々にサイケ要素の音も使っていますので、そこは流石ですね。もし、1980年前後のインダストリアル・ミュージックを未体験で、かつ興味があれば、ピッタリですので、是非❗️ また現在、彼は毎日の散歩の音をフィールド・レコーディングした内容に、一点物のコラージュをつけたカセット作品を毎日作り続けており、その意味でも興味深い活動をしていますので、要チェック❗️ “Normal Electronics” https://youtu.be/5OZTLtKT7Ng #NaokiKasugai #NormalElectronics #DaytripRecords #春日井直樹 #IndustrialMusic #1980年代 #CollageBooklet #DD.Records
International underground music Daytrip Records 2500円Dr K2
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Juma “Selected Works”
Juma (樹魔)とは、当時、山口にいた吉松幸四郎氏を中心としたパンドで、主に1980年代に山梨の完全自主制作カセットレーベルDD.Recordsより、バンドの参加人数は不定であったものの、作品をバンバンリリースしていました。実質的には吉松氏のソロから大人数までを含むプロジェクトと言った方がより正確かと思われます(因みに吉松幸四郎氏はJumaの他にもソロ名義でも多くの作品をDD. Recordsに残しています)。Jumaの音楽性も多彩で、実験音楽めいたところから今で言うシティポップ或いはトラッド調のポップスまで振り幅が大きく、聴く作品によっては「これ、本当にJuma?」とも思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。そんなバンドであったJumaの多様性を詰め込んだのが、この”Selected Works”です。各曲について紹介していきますね。まずA面は長尺の”Enigma”1曲のみですが、これまた強烈な音楽で、噂では黒板を爪で引っ掻いた音が20分にわたって収録されていルと言う問題曲です。私のイメージはこの音楽性でした。B1 “Pulse Dance” (DT24; 1981年作)も、シーケンサーにシンセやギターそれに、安村嬢のエフェクトを掛けたヴォーカルを乗せた小君良い曲です。B2 “Natural” (DT16; 1981年作)はシーケンサーに粘り気のある低音シンセにメロウなギターと時々聴こえる安村嬢のフィーメール・ヴォイスから成る一種のアンビエントな曲、B3 “Hong Kong Dancing” (DT07; 1981年作)は生ドラムも入れた完全バンドヴァージョンで、安村嬢のロリータ・ヴォーカルが前面にプッシュされたシティポップ調の曲です。この曲では、盟友の磯谷氏のサックスも聴くことができます。C面は、C1 “Aqua Cosmos”(DT16; 1981年作)は、繊細なシーケンサーとエフェクト音が交差するリリカルて美しいな小曲。C2 “化石になる日” (DT07; 1981年作)は、盟友磯谷氏のサックスと吉松氏のヴォーカルがたっぷり聴けるポップな曲。C3 “Ammonite Legend” (DT28; 1981年作)は海底に住む海洋生物(アンモナイト?)の生態を覗き見ているような実験的なインスト・シンセ曲。C4 “Lizard Asteroid” (DT24; 1981年作)はシンセとシーケンサーで作られたバックの音源に、かなり変調させられた安村嬢と思われるヴォーカルが乗るテクノポップ風の曲。D面は1曲のみで”Jurassic Cycle” (DF11; 1981年)から成ります。ミニマムだけど控えめなシーケンスを通奏低音代わりにして、変調ディレイが掛かったギターがかベースが暴れるとい音楽から簡素なリズムボックスと曖昧模糊としたシンセが流れる展開になり、長大な組曲風に構成されていますね。Jumaはこのように作品によって、顔が違うので、困惑するリスナーさんもいるとは思いますが、それこそがJumaの魅力とも言えるでしょう(このような高水準の音楽が、大学生の部屋から聞こえてきたら、びっくりするのでは?)。因みにレーベルのBitter Lake Recordingsは他にも1980年前後の日本の音楽(ロック?)のリイシューに取り組んでいますので、隠れた名作を探すには要チェックですよ。 “Ocean Zero” https://youtu.be/g_ZsAoJBpaI #Juma #SelectedWorks #BitterLakeRecordings #DD.Records #ExperimentalPop #AvantPop #KoshiroYoshimatsu #F.Yasumura #T.Isotani
Experimental Pop / Alternative Bitter Lake Recordings 不明Dr K2