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Human Flesh “Second-Hand Emotions And Half-Forgotten Feelings”
出ました!ベルギーで1980年初頭から活動しているAlain Neffeのユニットの一つであるHuman Fleshをご紹介します。Neffe自身は、Pseudo CodeやBene Gesseritと言ったユニットを数多くやっているだけはなく、Insane Musicと言うレーベルも運営していました。Human Fleshは、1984年前から活動を始めたNeffeのソロユニットで、カセット作品では逆回転を使ったり、ミニマルな実験ポップをやっていたりしています。私が初めて知ったのは、1980年代初頭のカセット・コンピなんかに収録されていたのが、キッカケです。特に、日本のStratosphere Musicの出したコンピに入っていた曲が良くて、何度も聴き返してしました。 それで、調べてみると、実は、1981年にはNeffeはもう Human Fleshを始めているみたいで、彼自身もグループと言うより、個人的なプロジェクトの一つとして立ち上げたようです。彼は、アルバムに作成に当たって、気心知れた友人であるXavier S (Pseudo Code), Debbie Jaffe (Master/Slave Relationship), Nadine Bal (Bene GesseritのBenedict G), Guy De Bièvre, Daniel Malempré, Mirella Brunelloらに声をかけていました。それで、1985年に、Human Fleshのファースト・アルバム”The 35th Human Attempt”を自身のレーベルInsane Musicよりリリースしています。Human Fleshのキッカケとなったのは、1981年にセコハンの8トラック・レコーダーを購入したからだそうで、機材に焦点を当てた曲を作ろうと思ったこのことです。それまでは、即興で1時間にも及ぶ演奏をしていたみたいです。それて、先述のように、仲間に楽器や声を録音してもらい、数ヶ月〜数年掛けて、音源を集めていたそうです。この場合、友人たちは、他の人がどんな演奏をしているかは知らされていませんでした。彼等の音源を全て知っているのは、Human FleshをやっているAlain Neffeだけです。また、音源を録音する時にエフェクトをかけてもらい、ミックスの時にはエフェクトは掛けないとしています。それらの音源を集めて、ミックスをNeffeがやるのですが、最終的なミックスは、最初のミックスから約1年経った頃に行うようにしていたそうです。このミキシングは即興的であり、彼のクリエイティビティにとっては最も重要な作業だと言うことです。時には、最終的なミックスが終わらない場合もあったとか。この作業自体は、実は私もK2名義で曲を作る時にやっていることで、正にAlain NeffeがHuman Fleshでやっているやり方と似たような手法です。 それで、本作品の内容についてなのですが、録音及びミックスはベルギーのNivellesで、1980年代中半に行われています。A面はSlightly Disturbed Sideとされて4曲、B面はRather Dark Sideとされて5曲収録されています。 A1 “Petite Fille De Marseille”では、Masaki Eguti (Electronic Drums), Alain Neffe (Synth, Prepared-G, Bells, Strings Organ, Casio SK1, Perc), Xavier S (Vo, Ocarina)が参加、複雑なリズムパタンのドラムマシン(因みに、このリズム音源は日本のMasakiこと江口昌記氏のこと)にXavierの粘着質な語りのようなヴォーカルが絡む曲で、結構、複雑な構成から成ります。まるで、ひっくり返ったオモチャ箱のような感じですね。A2 “Déjà Vu”では、Daniel Malempré (G, B), Alain Neffe (Synth, Rhythm Box, Strings Organ]が参加。逆回転のドラムマシンとシンセなどによる短い曲ですが、終わり方はカッコ良い。A3 “The V.A.T.”では、Cor Gout (Vo)とAlain Neffe (Zither, G, Flute, Subliminal Effects)が参加。リズムレスで、ギターとかフルートなどのバックにGoutの芝居掛かった、怪しげな語りが被ってくる曲で、催眠術に掛かったかのような感じがします。A4 “Rock And Roll Stars Are Getting Old And My Favourite Guitar Player Is Selling Ice Cream At The South Coast”では、Alain Neffe (Synth, Rhythm Box, Strings, Ring Oscillator, Bulbul Tarang)とDaniel Malempré (12弦G, B)が参加して、金属質な打楽器とシンセの急降下音からテンポの早いドラムマシンへ。やがて12弦ギターのカッティングからアルペジオへと移り、リズムもフェイドインしてきたと思ったら、パルスのようなシンセ音と歪んだギターと共にノリの良いドラムマシンにまたまた移ってしまいます。中々、ドラマチックな展開です。 B1 “ Louie Louie, Un Au-Revoir”では、Alain Neffe (Synth, Vocoder)とXavier S (Vo)が参加しており、悲しげなワルツのリズムに乗って、Xavierが語り出したり、歌い出したり。しかしながら、メロディは好みです。B2 “What Happened ?”では、Alain Neffe (Flute, Synth, Rhythm Box, Bulbul Tarang, G, Casio SK1, Subliminal Vo)とDanica Marzidovšek (ユーゴスラビア語のVo)が参加。またまた逆回転のバックにDanicaのしっかりした感じのユーゴ語での語りが❗️バックにも暗澹たるシンセが流れてきます。B3 “Un Matin De Plus…”では、Alain Neffe (Rhythm Box, Vo, Synth, Strings Organ)とPatrick Parent (G)が参加。ドラムマシンの凝ったミックスにNeffeのフラマン語(?仏語?)の柔和な語りと緩やかなストリング・オルガンが映える、如何にも欧州的なシャレ乙な曲。B4 “No One But A Shadow”では、Alain Neffe (Text), Nadine Bal (Vo), Deborah Jaffe (Vo)が参加したいますが、2人の女性ヴォーカルの対比が面白い。B5 “Swimming And Dying Around The Sinking Titanic (While Some Sirens Are Singing Their Strange Songs)”では、Daniel Malempré (Synth, Rhythm Box), Alain Neffe (Tape, Noises, Reel To Reel Tape Scratch, Vo), Nadine Bal (Vo)が参加。この曲も優雅なワルツのリズムで、効果的なシンセの音色とテープ・スクラッチのノイズがマッチしています。ミックスも凝っています。本作品の最後の曲として最適で大好きです。ここら辺のセンスは時代的なものを感じます。 総合的には、Neffeのセンスが光る秀逸な作品であると思えます。特にミックスを重要視しているのも高得点です。なので、少し変わったポップ・ミュージックを探している方は一度トライしてみては‼️ https://youtu.be/RlTPcP0UUtE #HumanFlesh #Second-HandEmotionsAndHalf-ForgottenFeelings #OnderStroomRecords #InsaneMusicForInsanePeople #ExperimentalPop #Electronics #Synthesizers #StringOrgan #Belgian #AlainNeffe #SoloProject
Experimental Pop / Electronic OnderStroom Records 不明Dr K2
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Strange Men In Sheds With Spanners “s/t”
Strange Men In Sheds With Spannersと聴いても、皆さん知らないですよね?じゃあ、英国のパンクバンドBuzzcocksは知ってますか?じゃあ、そのVo/GのPete Shellyは知ってますよね? そのPete Shellyが当時、実験音楽にも興味を持っていたことも知ってますよね? と言う訳で、今回、紹介するのは、Peter McNeish ことPete Shellyが、Bob Warlock, Francis Cookson, Wayne Wormと一緒になって、1980年〜1984年に録音されていた音源です。その中で、リリースされなかったものを集めた未発表曲集が、この度、米国Drag Cityから今回、リリースされました。それが、本作品となります。Pete Shellyは当時から独逸のクラウトロックからの影響を公言しており、彼自身の実験音楽レーベルGroovy Recordsからもソロアルバム”Sky Yen” (1974年作、1980年リリース)で強烈な電子実験音楽を披露したり、ソロで”Homosapien” (1981年)と言うエレ・ポップなアルバムも出しています。なので、割と、彼は電子音楽にフィットしていたと思われます。それで本作品ですが、上記のメンバーで、シンセ或いは自作オシレーターなどを駆使して、更にベースやドラム、ドラムマシン或いはギターも交えた、実験色の強いインスト主体のエレ・ポップ風音楽を披露しています。曲名自体は数字だけで、かつ、アルバム・タイトルもバンド名(これ自体もShellyがガムラン・オーケストラの公演を聴いた時の感想に由来するらしい)のセルフタイトルですし。まあ一種の発掘音源なので、そう言う扱いになっているのかもしれませんね。曲調はミニマル・ウェーブ的(曲によってはニュー・ウェーブ的なのもあります)で、その意味でも同時代性を感じさせられます。まあしかし、これをやっているのが、バリバリのパンクバンドのVo/Gと言うのも特異なことですが、Public Image LimitedのJohn Lydonがクラウトロックのファンであったことからも、英国には、そう言う地盤が元々あったのかも知れませんね。と言う訳で、漸く日の目を見たバンクな電子音楽に興味のある方は是非とも聴いてみて下さい❗️面白いですよー。 A1 “1” A2 “2” A3 “3” A4 “4” A5 “5” A6 “6” A7 “7” A8 “8” B1 “9” B2 “10” B3 “11” B4 “12” B5 “13” A4 “4” https://youtu.be/1ir76dVHItI?si=5xdLoKho8SyVQ_KR [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL4sM12m_4hSfU28tm6BR9s0ZvONpiWqld&si=2pVeZzpYvvebjHTh #StrangeMenInShedsWithSpanners #DragCity #PreviouslyUnreleased #GroovyRecords #PeteShelly #Electronic #ExperimentalPop #1980-1984 #BobWarlock #FrancisCookson #WayneWorm #Synthesizers #NewWave
Experimental Pop / Electronic Drag City (Groovy Records) 3597円Dr K2
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Mars “Live At Artists Space”
私の大好きなNo Wave Band、それがMarsです。これは、No Waveの教科書的コンピ”No New York”を聴いた時に、訳が分からず、本当に頭で理解することが最も困難であったバンドだからです。確かにJames Chance & The Contortionsはカッコいいんですが、Marsは最後まで理解出来なかったけれども、どこか頭の中にこびりついていたサウンドを奏でるバンドだからです。メンバーはSummer Crane (Vo, G), China Burg (G, Vo), Mark Cunningham (B, Vo), Nancy Arlen (Dr)と言う当たり前のような4ピースのバンドにも関わらず、出してる音楽は殆ど「音楽」とは言えないものであった訳で、後々になって、彼等はVelvet Undergroundに近い立ち位置にいたのだなと思えるようになりましたが、Marsはそれを無意識的に演っていたんだと思います。まあ、ここら辺のことは、語り出すと止まらなくなるので、ここら辺にしておきますが、本作品は1978年5月6日に、NYCのArtist’s Spaceで行われたライブを、2種類のカセットレコーダーで録音したものをそれぞれSet OneとSet Twoとして収められているアルバムです。Set OneはNakamichi 550で、Set Twoはバイノーラル録音機の模造品で録音されています(それ程変わらないようにも思えますが、Set Twoの方が生々しいかな?)。曲は名曲”3E”のような初期の曲から”Tunnel”や”Puerto Rican Ghost”のNo New York期までの持ち歌が収められています。珍しくノリの良い”3E”で始まり、激しいぶつかり合いの”Cats”〜ややダウナーな11000 Volts”へ。更には緊張感マックスの有名曲”Helen Fordsdale”へ。未発表曲(?)で彼等の独特のアンサンブルが聴ける”Cairo”から、これまたギターとは思えない”Tunnel”。そして鬱々たる雰囲気の強い”Hairwaves”からのツインヴォーカルが特徴的で皆んなバラバラなアンサンブル”Puerto Rican Ghostで締めています。やっぱり、最高のAnti-ensembleですね。よだれが出てきます。曲目は良いのですが、Set oneとSet twoが録音違いだけなので、少し、マニア向けかもしれませんね!それでも聴きたい方は是非! Set One A1 “3e (Fragment)” A2 “Cats” A3 “11000 Volts” A4 “Helen Fordsdale” A5 “Cairo” A6 “Tunnel” A7 “Hairwaves” A8 “Puerto Rican Ghost” Set Two B1 “3e” B2 “Cats” B3 “11000 Volts” B4 “Helen Fordsdale” B5 “Cairo” B6 “Tunnel” B7 “Hairwaves” B8 “Puerto Rican Ghos https://youtu.be/AupQ2LHbmWs?si=EHWzPEY06Z6M1e1k #Mars #LiveAtArtistsSpace #FeedingTubeRecords #NegativeGram #LiveRecording #LiveAlbum #SumnerCrane #ChinaBark #MarkCunningham #NacyArlen
No wave Feeding Tube Records / Negative Glam 不明。Dr K2
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Pyrolator “Neuland”
やっと入手しました。独逸Der Planの頭脳Pyrolator(本名Kult Dahlke)の幻の作品です!Neuland”です!と言うのも、どうも、この作品は1980年代にリリースの噂があってようですが、実際にリリースされたのは2011年と言うもので、かつリリースはATA TAKではなく、独レーベルのBureau Bからと言う変則振りです。バイオグラフィーは、以前にも書きましたので、ここでは省略します。この一連の”なんちゃらLand”シリーズは、これの次に出た”Niemandsland”が今(2022年)のところ、最新作となっています。なので、本作は第5作と言うことです。内容は所謂「電子音楽」なんですが、どうにもテクノとかエレクトロニカの流れを意識させる出来栄えとなっています。なので、好みにより、本作品の評価は分かれるかもしれませんね。全編、シンセとドラムマシンを使ったミニマルなインスト曲集で、かつ、低音の四つ打ちキックとかが強調されています。シンセは、恐らくデジタル・シンセではないかと思われる、やや冷んやりした感触の音色に統一されています。しかしながら、それでいてPyrolatorらしいシニカルなユーモアを感じる音色やフレーズなども隠し味のように配合されています。またA5 “Merapi”のようなチルな曲も混ざっていますので、飽きずに聴き通せます。そんなアルバムですが、電子音楽に興味のある方は、一度、聴いてみた方が良いです。どうぞ召し上がれ❗️ https://youtu.be/QfWFVl7S4vo #Pyrolator #Neuland #BureauB #ElectronicMusic #Electronica #Techno #Instrumental #KurtDahlke #1980年代作 #2011年リリース
Electronic Music / Techno Bureau B 3500円位、Dr K2
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Francisco López & G.X. Jupitter-Larsen “s/t”
この組み合わせは思いつかないなあ。スペインの生態学者でありながら、人間の可聴範囲を拡大していくFrancisco Lópezとエントロピーをひたすら推し進め続けるThe HatersことG.X. Jupitter-Larsenよコラボ作品です。これは、お互いの音素材を交換して、それらを加工し、変調し、新たな音を加えて、最終的にお互いがミックスしたと言う作品だと考えて良いと思います。盤面のラベルに記載がないので、はっきりと断定はできませんが、多分、そう言う相互コラボ作品だと思います。GXサイドは大音量で不明瞭な音塊をループのようでループでないようなノイズを無意味な領域までぶつけてくる曲”9 Minute Glitch”。対して、Lopezサイドは更に曖昧模糊としたノイズを組み合わせ、繊細と言う形容すら出来る組曲風に仕上げた”Untitled No282”。どちらも楽しめる出来栄えだと思います。このような異種格闘技戦は、ノイズ・アーティストならではのやり方ではないなかな。しかしながら、音響工作教授Francisco Lópezと雑音虚無主義者GX Jupitter-Larsenの組み合わせは意外と言えば意外。Phage Tapesの偉業ですね。また、10インチでのリリースもナイスです A Francisco López “Untitled #282” (9:59) B GX Jupitter-Larsen “9 Minute Glitch”’(8:55) [本作品はYouTubeに上がってなかったので、それぞれのソロ曲のURLを貼っておきます] Francisco Lopez “Untitled No281” https://youtu.be/lWZ9GhsP_Gk?si=CUmbqllybKvUeh0o G.X. Jupitter-Larsen “Xylowave” https://youtu.be/OLRezDsazwo?si=rqivOSo-fVVOxLxJ #FranciscoLópez #G.X.Jupitter-Larsen #PhageTapes #Collaboration #Untitled282 #9MinutesGlitch #Electro-Acoustic #HarshNoise
Sound Art / Noise Phage Tapes 不明。Dr K2
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Decimus “Decimus 1”
Decimus??? この名前を聞いて、すぐにピーンと来るリスナーさんは少ないでしょう。私自身も「なんじゃ、これ?」と思った位、地味で、素っ気ないジャケなんで、全然、購入していたことを思い出せませんでした。Decimusは、米国No-Neck Blues Band (NNCKと表記)のメンバーであるPat Muranoのサイドユニットのことです。ここで、NNCKについて少し書いておきます(と言うか、Decimusについては情報が極めて少ないので)。NNCKは、1992年、米国NYCで結成されたフリーフォームな即興音楽集団であり、メンバーはDave Nuss, Keith Connolly, Dave Shuford, Jason Meagher, Pat Murano, Matt Heyner, Micoからなっています。そして彼等は毎週、HarlemのSpaceで演奏しています。あと、John Fell Ryanもメンバーでしたが、彼はExcepterと言うノイズバンドに移っています。各メンバーは色んなバンドのサブメンバーに属しており、例えば、Angelblood, Eye Contact, Izititiz, K. Salvatore, Malkuth, Enos Slaughter, Suntanamaなどなどが知られています。Pat MuranoによるDecimusもその一つと言えましょう。2001年に、彼等のファースト・スタジオ・アルバム”Sticks and Stones May Break My Bones but Names Will Never Hurt Me”は、John FaheyのRevenant Recordsからリリースされています。それ以外にも彼等の作品は彼等自身のレーベルSound Oneからも多数リリースされています。さらに独逸のプログレバンドEmbryoとのコラボ・アルバム”Embryonnck”もリリースしています。このような自由度の高いバンド活動の一つが、Decimusであると言う訳です。ここでは”Decimus 1”を紹介しますが、既に11作まで出ています! そこで、本作品の 内容ですが、 A面B面1曲づつで、タイトルも表記がありません。そこで鳴っている音楽は、不明瞭なヴォイス、竹で出来ているであろうパーカッション、マグマが流れ出すかのようなバックトラックから成るアブストラクトな音風景。しかしながらパーカッション様の連打がメリハリをつけています。音自体はアブストラクトですが、展開があり、またテープの摩擦音或いは鋭いシンセ音のようなアクセントもあるので、すんなり聴き通すことができます。もう片面は秋の虫の音に低音電子パルスが重なり、更にシンセのリフが入ってくると言うアンビエント調の曲から成ります。あと、ジャケは紙ではなく、壁紙仕様なので、その点も評価したいと思います。これを聴いて、他のDecimusシリーズも聴きたくなってきました。皆さん、こう言うアプストラクトは聴きますか?聴くでしょう! A “Untitled” B “Untitled” YouTubeに無かったので、ライブ音源を貼っておきます。ライブはかなりインダストリアル寄り? https://youtu.be/Da1KkVvoUwQ?si=nnoMfgWLq__neGqG #Decimus #Decimus1 #Kelippah #No-NeckBluesBand #PatMurano #Abstract #AbstractNoise #SoloWork #Electro
Experimental Kelippah 不明Dr K2
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Rocket From The Tombs “Barfly”
今までもちょくちょく名前が出てきた、Pere Ubuの前身に当たるバンドRocket From The Tombs (以下RFTTと表記)のトータル3枚目のあるアルバム”Barfly”です。実は、このアルバム、サブスクで良く聞いていましたが、どうしても盤が欲しくて、海外通販で入手しました。メンバーは、David Thomas (Vo), Cheetah Chrome (G, Piano), Richard Lloyd (G), Craig Bell (B), Steve Nehlman (Drs, Organ)で、ゲストで、Andy Diagram (Trumpet)とThe Snot-ettes (Back-Vo)が参加しています。以前に書いたように、Richard LloydはTelevisionに加入する為に、直ぐに脱退しています。RFTTは、Pere Ubuに比べて、ドライブする曲が多く、正にアヴァン・ガレージな音ですね。しかしながら、録音に際して、それ程ギミックを使っておらず、ストレートに楽しめます。とは言いながら、A1の曲名が”I Sell Soul”とパンク的かつストレートですね。またB1 “Love Train Express”では曲途中にちょっとした仕掛けがあります。しかしながら、Davidの歌い方はPere Ubeと変わりありませんか、割と素直な歌い方だと思います。しかしながら、米国中部の閉鎖的な「何か=狂気」を感じさせますね。そんなルーツとも言えるこのRFTTの音源を聴いてみてはどうですか? A1 “I Sell Soul” (3:03) A2 “Birth Day” (3:44) A3 “Anna” (2:29) A4 “Butcherhouse 4” (3:36) A5 “Romeo & Juliet” (4:47) B1 “Sister Love Train” (3:38) B2 “Love Train Express” (3:08) B3 “Good Times Never Roll” (2:37) B4 “Six And Two” (4:54) B5 “Maelstrom” (2:16) B6 “Pretty” (3:01) B1 “Sister Love Train” (3:38) https://youtu.be/oCUytRM3uvM?si=twf-9aqq4MojTH_v [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nq2dgdBUfhXdPCODj52Llbslp1Nu8luDk&si=-fIQSbxs2MDF-HmD #RocketFromTheTombs #BarFly #SmogVeilRecords #ThirdAlbum #Garage #ArtRock #DavidThomas #RichardLloyd #CheethaChrome #CraigBell #SteveNehlman #Guests #AndyDiagram #TheSnot-ettes
Art Rock / Garage Smog Veil Records 不明。Dr K2
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Študentsko Delavski Rock Teater V Opoziciji / Mariborski Trdi Toni “Zvoki Maribora”
これは全くの謎レコードです。先ず参加ユニットの名前からして読めない。そして、なぜ買ったのか?も不明。どこの琴線に触れたのだろうか!全く思い出せない。と言って仕方がないから、分かる範囲で、情報を書いてみます。Študentsko Delavski Rock Teater V Opoziciji (何と読むのかも不明)はDušan HedlとRadko Bračkoのデュオです、多分スロヴェニアと思います。1982年に結成されたユニットで、哲学的或いは社会的な朗読をとそのバックにテープ音などを用いたスポークン・ワードでパフォーマンスをやる2人組らしいですが、英語の苦手な日本人にはちと辛い片面4曲に収録しています。どうやら、音楽産業のことを批判しているみたいです。そんなことを除いても、2回目聴くと。中々面白く聴けますね。自分の見せ方、話し方や喋り方を熟知しているようですね。バックの雑踏の音も気が効いていますね。一方、Mariborski Trdi Toni (MTT)はBojan Tomažičのソロユニットで、割と早目のロー・ファイなバンドサウンドを聴かせてくれます。こちらもスロヴェニアでしょうか?どちらもこのアルバムか、もつ一作か位しかリリースしておらず、謎は謎を呼びます。宅録なんでしょうか?チープなリズムボックスとベースの簡素と言うかドコドコした歪な演奏で、割と短い曲が多いです。まあ渋いと言えば渋いんですけどね。あと、気が付いたんですが、歌詞は色んな人に書いてもらってますね。だから、作曲と演奏だけ、Bojan Tomažičがやっているみたいです。 こんなスプリット、何で買ったのか?聴いてもわからないです。そんな謎音楽はどうですか? “To Ostane” by MTT https://youtu.be/o4XGyEpS_uE “Poj Vun” by MTT https://youtu.be/A0IVGT2my-Y #ŠtudentskoDelavskiRockTeaterVOpoziciji #MariborskiTrdiToni #ZvokiMaribora #Slovenia #SplitAlbum #SpokeWords #Lo-Fi
Spoken Words & Lo-Fi Monofonika 2000円位?Dr K2
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Conrad Schnitzler, Borngräber & Strüver “Con-Struct”
こんな人生を送りたかった❗️と言う程にどんどん作品を作り続けていたConrad Schnitzlerが独逸ベルリンのChristian BorngräberとJens StrüverのデュオBorngräber & Strüverと共に作り上げた作品が、この”Con-Struct”です。一緒に作ったと言っても、実際に作曲・演奏したのはConradで、Borngräber & Strüverはアレンジとミックスをやっているだけなので、ほぼほぼConradの作品と言っていいかもしれません。それで、本作品の内容は、一言で言えば、アブストラクトな電子音が深みを持って立ち上がってくるような音楽でしょうか。それ程までにバチバチな音はなく、不明瞭なリズムはあるものの、寧ろ,全体の音像は、アンビエント風ではありますが、恐らくこれはBorngräber & Strüverによるアレンジとミックスのせいだと思います。ただ,元の音と思われる部分も、いつものConrad節ではなく,やや落ち着いた曲になっているようで、ここら辺を擦り合わせたのかなあと想像してしまいますね。しかも、明確な曲名も無く,”Con-Struct 1”, Con-Struct 2”などと素っ気ないものです。これは電子音楽が元々持っているAbstractnessに関係するのでしょう。全8曲で、各面4曲ずつを収録。このアルバムは「構築」ては無く,”Con”と”Struct”と分けられているように、「Con”Rad”が成し遂げた脱構築」であったのかもしれませんね(深読みかな?)。または,電子音楽とは元々抽象的なものであると言う確信を突き詰めたのかもしれませんね。いずれにせよ、ここにまた、新境地があるように思います。皆さんも如何でしようか?一度,聴いてみてね。因みにリリース元のM=MinimalはBorngräber & Strüverのレーベルです。 A1 “Con-Struct 1” (4:23) A2 “Con-Struct 2” (4:50) A3 “Con-Struct 3” (4:42) A4 “Con-Struct 4” (4:03) B1 “Con-Struct 5” (4:40) B2 “Con-Struct 6” (3:11) B3 “Con-Struct 7” (4:45) B4 “Con-Struct 8” (5:08) A2 “Con-Struct 2” (4:50) https://youtu.be/WKjuQPHkA5o?si=3eceDWfyb40ws0zY A4 “Con-Struct 4” [live version] https://youtu.be/JoVKQXBEQ2A?si=pT_k8gPMJDZbj8Fa #ConradSchnitzler #Borngräber&Strüver #Con-Struct #M=Minimal #ElectronicMusic #Synthesizers #Collaboration #Remix #Remake #ChristianBorngräber #JensStrüver #Berlin
Electronic music M=Minimal 2500円位?Dr K2
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Bene Gesserit “Half-Unreleased Madness”
やっとこさ来ました、ベルギーの地下ポップの至宝Bene Gesserit (「ベネ・ジェセリ」と呼ぶ)の登場です。メンバーは、ベルギー地下音楽界のドンAlain Neffeとその妻Nadine Balからなるエレクトロ・ポップ・ユニットです。彼等はB. GholaとBenedict G.と言う偽名も使っていますね。それで、彼等は1980年にこのユニットを結成。Alain自身がPseudocodeやHuman Flesh, I ScreamやCortexなどの多数のユニットをやっており、更に自身のレーベルInsane Musicも運営していますが、それらの内の一つで、かつ長い間、継続しているのが、このBene Gesseritなんです。基本的には実験色の余り無いエレクトロ・ポップと言え、他のユニットと違って、生楽器や逆回転は殆ど使われ無い,割と「正統な」ポップミュージックをやっています。1980年前後と言うとT.G.などのインダストリアル・ミュージックが,世間を席巻していましたが、Alainは、そう言った流れを必ずしも良くは思っておらず、ノイズミュージックやインダストリアル・ミュージックとは一線を画して活動をしており、あくまでも「新しい」ポップ・ミュージックを狙っていたのだと思います。それで、このBene Gesseritの本作品ですが、A面は未発表曲7曲を、B面にはコンピなどに発表した曲5曲を集めて編集しています。基本的には、シンセとリズムマシンを用いた宅録的ポップ・ミュージックで、Nadineはベルギー語或いはフランス語で歌っています。如何にもヨーロッパ的と言うよりもInsane Music的と言いますか、独特のミニマル・ウェーブな音楽を奏でています。A-2はダブ処理していて興味深いですね。本作品は未発表曲とコンピでの既発表曲のコンパイルしたものですが、それ程違和感なく、一つの作品になっています。そこら辺は流石Alainの一押しユニットだと思いますね。皆さんもベルギーの地下ポップを体験してみて下さい。 https://youtu.be/UTSIBvK51Cc #BeneGesserit #Half-UnreleasedMadness #OrderStroomRecords #UnreleasedTrack #CompilationTrack #B.Ghola #BenedictG. #AlainNeffe #Electro-Pop #Bergium
Avant-pop OnderStroom Records 3000円位?Dr K2
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Sympathy Nervous “Automaticism”
私がSympathy Nervousを知ったのは、Out Put Recordsの7インチの”Out Put vol.2”と言う3Way Split EPでした(他はYxymalooとDrone No.1でした)。それから、気にはなって時々作品を買っていたのですが、よもや、東日本大震災で彼の経歴等を知ることになろうとは❗️Sympathy Nervousこと新沼好文さんは、大震災の時の津波で、自宅はおろか機材全てと録音物の多くや工房を無くしてしまいました。その時の彼の落胆さは痛い程分かりますし、悔い切れない想いもあったかと思います。ただ,本作品のマスターテープは既にレーベル側に送ってあったので、今回、リリースが出来たとのことです。その後、彼は東京に引っ越しますが、2014年に死去。震災前までは、彼はプログラマーの仕事をしながら、90年代にはテクノ・シーンへ参入したり、2000年に入ってからは岩手県宮古市で国産テルミンの工房を設立したりしていました。ここら辺は前回も書いたと思いますが、ほんと惜しい才能を無くしたと思います。その追悼盤として、本作はSynth WaveレーベルであるアメリカのMinimal Waveからリリースされました。本作でも、独自に開発したU.C.G.のコンピュータ・システムを駆使し、精密なビート・プログラミングと音響デザインによるシンセ・ウェーブ或いはプロト・テクノを聴くことが出来ます。電子音の感触はクールなのですが、曲自体の構造は有機的であり、丁度、AI制御の人型アンドロイドの奏でる音楽のようです。皆さんも、追悼の意味でも興味本意でも良いので、是非聴いてみて下さい。 A1 “Accident” (7:03) A2 “Cold Weather” (5:49) A3 “His Forte” (6:38) B1 “Polaroid” (3:44) B2 “Cabaret Voltaire” (7:18): Tatsuya Sensazi (G) B3 “Extended Time” (3:42) B4 “Quickshot Robeat” (4:32) B2 “Cabaret Voltaire” (7:18) https://youtu.be/gZE_vmmMyA4?si=pcsuyyMqymz__84r [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lcWEWM8b1cCbi1e6AE895R4Mh7Ot5GzRk&si=yejXXbKCJOTHuHb5 #SympathyNervous #Automaticisim #Proto-Techno #1979-1981年 #Recordings #SynthWave #Minimal #Synthesizers #Hand-MadeSynthesizers #U.C.G.system #YoshihumiNiinuma #BenefitAlbum #MinimalWave #GuestGuitarist #TatsuyaSensazi
Techno / Synth Wave / Minimal Minimal Wave 3000円位?Dr K2
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Frieder Butzmann “…wie Zeit vergeht..”
これも、いつ購入したか分からないで(最初、これを手に取った時、フリージャズ界のサックス奏者Peter Brotzmannと勘違いしてました 笑)。多分、入手は、通販で2005年以降だとは思うのですが、よく覚えていないです。Frierder Butzmannは丁度、Neue Deutsche Welle (German New Wave)が盛り上がった時期に出てきたアーティストですが、その実験精神に富んだ音楽から、NDWの中でも特異な存在として人気がありました。本作はLPではなく、12㌅EPの体裁を取ってはいますが、彼の破茶滅茶な雑食的音楽志向を端的に現していると思います。不明瞭に加工された声或いは歌やシンセの斬新な使い方或いはコラージュ的な音の配置や逆回転など、ビートがある訳ではありませんが、彼の天然な天才振りが十二分に発揮されています。本作は、かの有名な現代音楽の作曲家Karlheinz Stockhausenが1950-1960年代に作曲したスコアを元にしているからか、オモチャ箱をひっくり返したような音楽になっているようです。また、本作品の電子音は、1995年に、蘭アムステルダムのSTEIMにあったBlack Boxesと言われていたアナログ・モデュラーシンセで作られており、2010年にNI Kontakt 4でデジタル化されており、また、B2では、Digitech V-400使って音にエフェクトをかけています。また、VoもSherman Filternank 2を掛け、更にStuder PR99 2トラックテープマシンで操作しています。ミックスダウンは、ProTools 8とWaves TrueVerbリバーブを用いて、BerlinのKosmische Musik Studioで行っています。彼は多分、ノイズとかがやりたい訳でもなく、かと言って、ポップスをやりたい訳でもなく、単に自分が面白ければ良いやって言うスタンスなのかもしれませんね。皆さんも、機会があったら、是非、彼の音楽に触れてみて下さい。ヴァイナルだと困難かもしれませんが、DLコードでも手に入れることができます。 A “... Wie Zeit Vergeht ...” (17:38) B1 “Blauwelle (7:04) B2 “In Einem Netzwerk” (11:38) A “... Wie Zeit Vergeht ...” (17:38) https://youtu.be/SkbA26YzmO8?si=_zQxbXz-vExpIc2h B1 “Blauwelle (7:04) https://youtu.be/vUVktQfnbMM?si=kR2OxWoIpqnP7ri8 B2 “In Einem Netzwerk” (11:38) https://youtu.be/VOtYzqlBI8Q?si=X9LgXBsehc-c9VLW [BandcampのURLも貼っておきます] https://friederbutzmann.bandcamp.com/album/wie-zeit-vergeht #FriederButzmann #WieZeitVergeht #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Pan #LimitedEditions #500部 #12inchEP #Experimental #SoundSculpture #SoundCollage #GermanUnderground #ModularSynthesizers #ShermanFilterbank2 #ProTool8
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Experimental Pan 不明Dr K2
