-
Be-Bop Deluxe “Drastic Plastic”
またまた出ましたよ!Be-Bop Deluxeの5枚目にして最後のスタジオ・アルバム”Drastic Plastic”です。今回の参加メンバーも、Bill Nelson (Vo [A1-B3, B5, B6], G), Charles Tumahai (B [A1 to B3, B5, B6], Back-Vo [A1-A3, B3]), Andy Clark (Mini-Moog [A1; A3, A4, B1, B5], Poly-Moog [A1-B1, B5]), Simon Fox (Drs [A5-B3, B5, B6])で、プロデュースもBill NelsonとJohn Leckieです。なお、ジャケのデザインはHipgnosis(ヒプノシス)が担当しています。と言う訳で、この次に、Bill Nelsonは、Andy Clarkを誘って、Bill Nelson’s Red Noiseへとシフトしていきますが、Nelson自身が語っているように、このアルバム収録曲とRed Noiseのアルバム収録曲は、同じような時期に作られていますので、それ程の断絶は無く、一連の流れとなっています。Red Noiseへの移行のことは、以前にも書きましたので、そちらをご参照下さい。あと、Clarkは、本作品では、シンセだけを弾いており、恐らく当時のエレ・ポップの走りを意識したのではないかと思われます。それでは、本作品の各曲を紹介していきたいと思います。 ★A1 “Electrical Language” (4:48)では、エフェクトを掛けたVoやポリシンセを前面に押し出したアレンジは明らかにニューウェーブ路線ですね。間奏もMini-Moogだし。ただもう少しVoをハッキリさせて欲しかった! ★A2 “New Precision” (4:29)は、Fischer-Zにも少し似た曲調ですが、まだこちらの方が間奏のGソロなんかはプログレ的/ギターロック的ですね。しかし、ビートのパタンがモダーンですし、泡ブクブクの音も。 ★A3 “New Mysteries” (4:44)は、ややファンク調のリズムですが、それ程「黒い」訳ではなく、やはりポストパンク的なノリに近いかも知れません。またこの曲ではGのリフがやや目立ちます。 ★A4 “Surreal Estate” (5:00)は、リリカルなピアノで始まる可愛らしい曲で、Percが楽しげです。まだ、Red Noise程ではないですが、シンセ音が散りばめられています。 ★A5 “Love In Flames” (4:08)は、いきなりアップテンポのDrsで始まる疾走感のあるニューウェーブな曲で、切迫感のある曲調も含めてカッコ良く、オルガンらしき音のリフやGソロも最高です! ★B1 “Panic In The World” (5:03)は、古めかしいブギ的曲調なんですが、シーケンサーやシンセ音も加わわり、全体としては「ニュー」な印象となっています。 ★B2 “Dangerous Stranger” (3:05)は、アコギを使っていますが、パンク/ニューウェーブな曲で、少しだけブギの要素も入っていて、カッコ良いです。 ★B3 “Superenigmatix (Lethal Appliances For The Home With Everything)” (2:10)は、B2から連続しており、この曲もニューウェーブ的な曲で、ピアノと共にシンセも使われており、Voスタイルも新鮮です。 ★B4 “Japan” (2:34)は、それ程東洋趣味な曲ではありませんが、Percの音色が多少そんな感じでしようか?それっぽくしようとしているのは分かります。 ★B5 “Possession” (2:33)も、Voスタイルと歌詞及び曲調もニューウェーブ的な曲ですね。サビはややプログレ的な印象も多少あるかな?後半のシンセはグー! ★B6 “Islands Of The Dead” (3:44)は、アコギの弾き語りから始まるしっとり、まったりした曲で、この曲で締めるかあ!と思わず叫びたくなりますね。 前回、紹介したアルバム”Sunburn Finish”よりも、ずっとニューウェーブな曲調が感じられますが、後のRed Noise程ではないので、1978年当時の流行り(パンク〜ニューウェーブ)を取り込もうとしていることや、プロデューサーにJohn Leckieも加わっていることも含めて、随分モダンなアルバムに仕上がっているとおもいます。この傾向は特にB面で顕著ですね。なので、1970年初期から出てきたバンドが、1970年代後半当時の音楽からどんな影響を受けたかを知る上で、重要なアルバムです❗️皆さんも聴いてみましょう! B5 “Possession” https://youtu.be/jGPUBoVN_Wk?si=M3Hoazeljv1nEPq8 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nSvLfqKEpLrjmtlEvNUP3q7iEh1qChYQI&si=9wcisImcccUa_uH4 #Be-BopDeluxe #DrasticPlastic #HarvestRecords #5ThStudioAlbum #GlamRock #NewWave #BillNelson #CharlesTumahai #AndyClark #SimonFox #Producer #JohnLeckie #Hipgnosis #Synthesizers
Glam Rock Harvest Records 不明Dr K2
-
The Police “Outlandos D’Amour”
また、今更ですか⁈とは言わないで下さい。パンク/ニューウェーブ期に出てきたバンドであった為、最初は、そのような系統の音楽を演るバンドだと思われていたThe Policeのファースト・アルバム”Outlados D’Amour”です。当時、これからシングルカットされた”Roxanne”が、ラジオから流れてきた時、私は結構気に入ってました。でも何故かアルバムば買っておらず、後になって、中古レコード屋で安かったので購入したと言う経緯があります。今や、Vo/BのStingはソロ・シンガーとして不動の位置を築いていますね。なので、私よりも詳しいリスナーの方はいらっしゃるとは思いますが、先ずは簡単に彼等のバイオグラフィーを少し。The Policeは、1977年に英国Londonで結成されたロックバンドで、Sting (Vo, B), Andy Summers (G), Stewart Copeland (Drs)が不動のメンバーで、1970年代後半〜1980年代前半に活動していました。そのキッカケは、1976年9月に英国プログレバンドCurved Airのツアー中に、その米国人ドラマーStewart Copelandが、Last Exitと言うジャズ・ロック・フュージョン・バンドでベースを弾いていたStingことGordon Sumnerと連絡先を交換したことから、始まりました。それで、1977年1月に、StingはLondonに移り、Copelandとジャムセッションをしています。その内、Curved Airは解散し、Copelandは当時のパンクムーブメントに乗っていこうと考え、伊人ギタリストHenry Padovaniを誘って、1977年3月にライブデビューを飾っています。1977年5月に、彼等はIllegal Recordsより、デビューシングル”Fall Out”をリリース。その頃、1977年5月にGongのMike HowlettがStingを新バンドStrontium 90に誘いますが、その時に、HowlettはドラムはChris Cutlerを想定していました。しかしながら、StingはCopelandの方を選んで、更に、自分達よりも10歳も年上のAndy Summers (彼はEric Burdon & The AnimalsやKevin Ayers等とも共演しており、何より音楽産業界にも詳しかった)を4人目のメンバーとしてリクルートしています。Summersは音楽的にStingとも気が合いましたが、段々とPadovaniの稚拙さがフラストレーションになってました。そんなこともあって、4人でのライブは2回だけでした。そして、SummersはPadovaniに最後通知を叩きつけ、Padovaniは解雇されます。こうして鉄壁のロック・トリオとしてのThe Policeとなり、1977年8月に、このトリオとして初のライブをRebecca’s clubで行いますが、彼等は早々とreggaeやjazzはたまたprogressive rockやpub rockの要素も取り入れていきます。また、ブリーチしたブロンド・ヘアーも3人の特徴にしました。それで、Copelandの兄Milesの援助で、£1500を得て、彼等はデビューアルバムである本作”Outlados D’Amour”の作製に取り掛かりますが、中々難航したようです。そんな中で、Milesが”Roxanne”を初めて聴いた時に、これはイケる!と判断して、即座に、A&M Recordsに掛け合い、こうして、彼等のメジャーでのファースト・シングル”Roxanne”が1978年春にリリースされます。ただ、BBCでは放送されていませんが、これは特にバンされた訳ではないようです。そして、1978年10月には、The Policeはファースト・アルバムのプロモーションも兼ねて、BBC 2のThe Old Grey Whistle Testと言うTV番組に出演します。しかしながら、セカンドシングル”Can’t Stand Losing You”に関しては、BBCは放送禁止にしています。また、”Roxanne”は最初、英国ではそれ程受けていませんでしたが、カナダや米国でじわじわと人気が出てきたこともあり、BBC1のTop of the Popで、”Roxanne”を演奏したこともあって、英国でも逆輸入的にチャートインしています。とまあ、ここら辺が初期The Policeの足跡となります。その後については、またの機会にします。 それで内容なんですが、いやー正直言って、プリミティブな演奏ですね。時代が時代だった訳ですが、別に下手って言う訳ではなく、寧ろ上手く簡素な演奏にしていると言った具合でしょうか。A面は割と良く知られた曲が中心になっており、MTV世代にもアピールできそうです。に対してB面はやや彼等のルーツミュージック(B3 “Born In The 50’s”はモロだし、B4 “Be My Girl —Sally”とかのジャジーな間奏)と言うか渋い曲が多く、初めて聴くものも多いです。そう言う意味では、レコードの特性(A面とB面がある)を上手く利用しているようにも思えます。A3 “Roxanne”は当時、ラジオで聴いて気に入った曲だったので、これが聴けるだけでも嬉しいですね。あとB1 “Can't Stand Losing You”とかA2 “So Lonely”なんかも良い曲です。まあ、彼等は、段々とメジャーで登り詰めていく訳ですが、最初はこんな簡素な音だったと認識できて良かったです。私のMuuseoを読んでいるリスナーさんは興味がないかも知れませんが、こう言うアルバムも偶には良いんじやないかな? A1 “Next To You” (2:51) A2 “So Lonely” (4:48) A3 “Roxanne” (3:13) A4 “Hole In My Life” (4:48) A5 “Peanuts” (3:54) B1 “Can't Stand Losing You” (3:02) B2 “Truth Hits Everybody” (2:53) B3 “Born In The 50's” (3:42) B4 “Be My Girl” - “Sally” (3:24) B5 “Masoko Tanga” (5:41) https://youtu.be/cCqNffLYX28?si=zwP3Cq-hwgoDFSOJ [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLJfwklRIOOp3cFSZYpXIkIMmuVdmOknLX&si=q9b9buYkMY4YsvME #ThePolice #OutlandosD’Amour #A&MRecords #NewWave #Reggae #Rock #FirstAlbum #Trio #Sting #StewartCopeland #AndySummers #Major
NEW WAVE A&M Records 不明Dr K2
-
Michael Rother “Sterntales”
やっときました❗️独逸人ギタリストにしてマルチ奏者Michael Rotherのセカンド・ソロ・アルバム”Sterntales “の登場です。まあ彼に関しては既にバイオグラフィーニを書いていますので、そちらを参照して下さい。セカンドでも、プロデューサーはConny Plank、Drsは元CanのJaki Liebezeitが協力して、本人は、G, Piano, B, Vibraphone, Hawaiian-G, Synth, Stringsを演奏。このアルバムにはA面3曲、B面3曲が収録されています。やはりと言うか、当然と言うか Jakiによるハンマービートがほぼ全編に聴かれます。しかも、ギターによる、よりメロディアスな曲が多くなっており、クリーントーンのギターは伸び伸びとして、シンセやヴィブラフォンによるメロディも多幸感に溢れています。基本的には、ファースト・アルバムと同様なコンセプトで作られています。因みにファースト・アルバム”Flammende Herzen”も本アルバムもオール・インスト曲です。B1のタイトル曲”Sterntales”の出だしなんかは、今でも通用する程、モダンです。またA1 “Sonnenrad” A2 “Blauer Regen”の緩いミニマルけど情感たっぷりな曲も捨て難いですね。B2 “Fontana Di Luna”のヴィブラフォンによるメロディも秀逸です。そんな訳で、本作品は、ファーストの路線を踏襲をしてはいますが、よりも情緒豊か流れにっており、Rother 氏の魅力が存分に楽しめますね。こんなプログレが欲しかったと思える方或いはNeu!などの音楽が好きな方は買って損はしませんよ!! A1 “Sonnenrad” (6:01) A2 “Blauer Regen” (3:09) A3 “Stromlinien” (8:11) B1 “Sterntaler” (6:46) B2 “Fontana Di Luna” (6:39) B3 “Orchestrion” (3:40) A3 “Stromlinien” (8:11) https://youtu.be/wvDmbjqPfb8?si=kb1o0LRFVxNV9_2y [full Album] https://youtube.com/playlist?list=PLsq37WHm6P3cu_LRr_Un6Y5wtUfJRhOko&si=pIFhsC35ALbECJy4 #MichaelRother #Sterntales #SkyRecords #KrautRock #Repetition #HammerBeats #JakiLiebezeit #Guitar #Synthesizers #Vibraphone #Bass #SecondAlbum #Ex-Neu!
Krautrock, Ambient Sky Records 5300円Dr K2
-
Magazine “Real Life”
前回、サードアルバムを紹介しました、英国のMagazineのファースト・アルバム”Real Life”です。実は、サードよりもこのアルバムの方を良く聴いてましたねぇ。まあ、大体のバンドはファーストが良いこと多いですが、、。Magazineのバイオグラフィーは前回のを参考にして下さい。この時のメンバーは、Howard Devoto (Vo), Barry Adamson (B), Dave Formula (Kbd), Martin Jackson (Drs), John McGeoch (G, Sax)です。やはり勢いはありますね。シングルカットされている”Shot By Both Sides”は、Buzzcocksの曲”LiosticksのメロディにDevotoが歌詞を付けたみたいです。他にも、Buzzcocks時代の曲として”The Light Pours Out Of Me”も収録されてます。Devotoのヴォーカルは、粘着質で、耽美的かつエロティックな歌い方なので、好き嫌いが分かれるとは思いますが、Fomulaのキーボード(主にシンセ)とMcGeochのギターのバランスが程々で良い感じにプレンドされています。なので、1978年の当時としては、既にパンクからは離れ、独自のニューウェーブに進化してます。当時の評論家から「Roxy MusicとVelvet Undergroundの融合」と表されていたのも納得です。また、バンドメンバー個々人の演奏力も充分あり、他の同時代のバンドとは一線を画していました。そんな時代を先取りしていたMagazineのファースト・アルバムを是非聴いてみてください❗️ A1 “Definitive Gaze” (4:25) A2 “My Tulpa” (4:47) A3 “Shot By Both Sides” (4:01) A4 “Recoil” (2:50) A5 “Burst” (5:00) B1 “Motorcade” (5:41) B2 “The Great Beautician In The Sky” (4:56) B3 “The Light Pours Out Of Me” (4:36) B4 “Parade” (5:08) A3 “Shot By Both Sides” (4:01) https://youtu.be/3KhgffZ2YAA?si=jJepBUAfvukEgRyf [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLy4u88AKUauIBMBKOUJ5aHlLLvmirPTYn&si=q3VNGmyvoYYMvhGG #Magazine #RealLife #VirginRecords #FirstAlbum #NewWave #PostPunk #Ex-Buzzcocks #HowardDevoto #BarryAdamson #DaveFormula #MartinJackson #JohnMcGeoch #RoxyMusic #VelvetUnderground
Post Punk / New Wave Virgin Records 不明。Dr K2
-
Public Image Limited “First Issue”
もう既に、このバンドのセカンドとサード・アルバムについては紹介済みですので、バイオグラフィーはそちらを参考にして下さい。そのバンドとは、Public Image Limited (PILと表記)です。それまでパンク・ロックの代名詞であったSex PistolsのVo, Johnny Rottenが本名John Lydonとして、早々にポストパンクを始めてしまった訳です。PILのネーミングは、世間の目から見たJohn LydonやPILのイメージを売り捌く会社だと言う意味でしょうか(Sex Pistolsでの問題点を逆説的に解釈したのかな?如何にもJohnらしい)。そしてリリースされたのが、このファースト・アルバムであります。この時のメンバーはJohn Lydon (Vo), The Clashに短期間在籍していた事もあったKeith Levene (G: 2022年11月に他界), 本名 John Wardleで、John Lydonの古い友人Jah Wobble (B), オーディションで選ばれたカナダ人留学生のJim Walker (Drs)です。彼等は、ダブのようなファットで目立つベースと金属質でフリーキーなギタープレイを武器に、それまでの(パンク)ロックを根底から覆すような、恐らく聴いたこともないような音楽をやり始めた訳です。それとJohnのヴォーカルにもエフェクトをかけた曲があったりとやりたい放題です。兎に角、こんな4ピースバンドで「パンクな死んだ」とばかりに、「世間の目なんて気にしない、俺(達)はやりたいようにやる」と言った態度が潔い。A2 “Religion I”はVoの独唱だし、B3 “Attack”Voにエフェクト掛けすぎて、歌詞が聴き取り不可能だし、B4 “Fodderstompf”の単調で虚なリズムと絞ったVoが対照的で興味深いです。こんな音楽をロックのフィールドでやってしまったことが凄いです。そんな彼等のファーストアルバムを聴いてみて下さい。何か音楽感に響くかも? ❓ (因みに、先ずこれを買った時に私が思ったのは、Jahが座ってベースを弾いていること及びジャケ写のJohnの髪の毛がキッチリ七三分けであったのが、衝撃的でした。) A1 “Theme” (9:05) A2 “Religion I” (1:40) A3 “Religion II” (5:40) A4 “Annalisa” (6:00) B1 “Public Image” (2:58) B2 “Low Life” (3:35) B3 “Attack” (2:55) B4 “Fodderstompf” (7:40) A4 “Annalisa” (6:00) https://youtu.be/Ns3yZ7tnhm8?si=4F_HGtIHIwvHMlxX https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_k5a0ADTvoA8lT2XDoTkDfcpaUxzIlRxRQ&si=ru7o72Fahbq-36TO #PublicImageLimited #FirstIssue #FirstAlbum #VirginRecords #PostPunk #Dub #JohnLydon #KeithLevene #JahWobble #JimWalker
Post Punk Virgin Records 2500円?Dr K2
-
Squeeze “Cool For Cat”
皆さんはこのバンドを知ってますかぁ? Squeeze の登場ですよ。このバンド、日本ではあんまり人気無いんですねぇ。まずはバイオグラフィーを。Sqeezeは英国のロックバンドで1970年代後半からずっと2010年代まで活動しているニューウェーブバンドです。1974年3月に結成メンバーであるChris Difford (G, Vo, lyrics)とGlenn Tibrook (Vo, G, music)がいましたが、Chrisは、母親の財布からくすねたお金で、「ギタリスト求む」とスイーツ屋のガラスにメン募を掲示しただけで、まだバンドはやっていませんでした、それに反応したのが、Glennで、2人は一緒に曲を書き始めます。すると直ぐにJools Holland (Kbd)とPaul Gunn (Drs)が加入し、実際にバンド活動を始めますが、色々な変名(Captain Trudlow’s. Sky CompanyとかSkycoなど)を使っています。その中で彼らが選んだのが、Squeezeであったと言う訳です。これは、 Velvet Undergroundの1973年のアルバム名に由来します。その後、ドラムはPaulからGibson Lavisに交代し、更に1975年には、 Harry Kakoulliが加入します。 バンドはLondonの南東部のAdept Ford周辺で活動したおり、最初はMiles Copeland IIIのBTM Recordsと契約しますが、レーベルが傾きだしたので、Deptford Fun Cityレーベルと契約し、数枚のシングルとデビューEP“Packet of Three”をリリースしています。彼等のEPと1978年のデビューアルバム”Squeeze”はJohn Caleがプロデュースしていますが、アルバムからのシングルカット2枚は彼等自身でプロデュースしています。また、米国やカナダでは似た名前のバンド(Tight Squseze)がいた為に、UK Squeezeと名乗っていました。まだ豪州でも同名とバンドがいた為に、UKをつけていました。1979年には、本作品でもあるセカンドアルバム”Cool For Cats”をリリースし、その中から”Cool For Cats”と”Up The Junction”がシングルカットされ、英国シングルチャートの2位までになっています。またこのアルバムの後にJarry KakoulliがJohn Bentley (B)に代わっています。この後も、彼らは1980年代、1990年代、2000年代と活動を続けていますが、今回はここまでとしておきます。 それで本作品ですが、リリースされた時の英国では、結構、評判は良かったです。確かにシンセを使ったパワーポップ調の曲で聴き易いですし、キャッチーでもあります。シングルカットされた曲も独特の跳ねるリズムで、正にニューウェーブと言う感じで、キャッチーです。ただし、容姿が若いニューウェーブバンドとは違っていたので、恐らく日本ではそれ程人気が出なかったのてめは?と想像します。しかしなから、手だれでもあるので、私なら全曲、推薦しますね。歌詞はChrisが全曲書いており、曲は全てGlennが書いているので、さながらLennon & McCartneyのようですね。そんなSqueeze、聴いてみて下さい。 A1 “Slap & Tickle” (4:01) A2 “Revue” (2:31) A3 “Touching Me, Touching You” (2:26) A4 “It's Not Cricket” (2:34) A5 “It's So Dirty” (3:10) A6 “The Knack” (4:34) B1 “Hop Skip & Jump” (2:46) B2 “Up The Junction” (3:10) B3 “Hard To Find” (3:37) B4 “Slightly Drunk” (2:41) B5 “Goodbye Girl” (2:59) B6 “Cool For Cats” (3:40) B6 “Cool For Cats” (3:40) https://youtu.be/uJ2cEc_TCH8?si=tTp2SN2MgnFVnN_U [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLv5Bb4iZpk_vhx9PNODW7E9zkGRXy9cNX&si=smjAlgM6ddvecK9o #Squeeze #CoolForCats #A&MRecords #SecondAlbum #NewWave #PowerPop #ChrisDifford #GlennTibrook #JoolsHolland #GibsonLavis#HarryKakoulli #UKChart
NEW WAVE A&M Records 不明Dr K2
-
Alternative TV “The Image Has Cracked”
ある意味、ポスト・パンクを最も早い時期に実践していたとも思えるバンドが、Mark Perry率いるAlternative TV (時にATVとも表記される)ではないでしようか?バイオグラフィーを少し書いてみますね。パンク・ファンジンSniffin’ Glueを発行していたMark Perryが、Alex Fergusson (G)と一緒に、1977年3月に結成したのが、ATVです、最初のギグは1977年、Nottingham Punk Festivalです。ATVの名前は、当時、放送されていたAssociated Televisionに由来するみたいです。 また、初期のリハはThrobbing Gristleのスタジオを使っていたようで、Genesis P-Orridgeがドラムを叩いてたとか(この時の録音は後に”Industrial Session”としてCDになっています)。ATVの最初のレコードは、Sniffin’ Glueに付録として付いていたソノシート”Love Lies Limp”で、MarkとAlexに加えて、John Towe (Drs)とThyrone Thomas (B) で、Johnは後にChris Bennettに交代しています。このラインナップが最もストレートな「パンク」をやっていた時期になります。その直ぐに、と同年12月に、彼らは7㌅シングル”How Much Longer”/“ You Bastard”をリリースし、”How Much Longer”では「いつまでナチの服や腕章を身につけて、髪の毛を染めているのか?」とパンクスを批判しています。しかしながらその時期に、Markは共作者であったAlexを解雇します(AlexはやがてPsychic TVに加入することに)。代わりにTyrone Thomasがギターにスウィッチし、さらにその後にはKim Turnerがギタリストとして参加します。またDennis Boursがベースで加入します。この頃になると、ダブを取り入れたシングル”Life After Life”をリリースし、続けてファースト・アルバムである本作品”The Image Has Cracked”をリリース、ピアノでJools Hollandがゲストとして参加しています。その後、1978年末にはMarkとDennisの残して、あとはゲスト・ミュージシャンを起用してライブや録音を続けます。それで完成したのが、問題作セカンド・アルバム”Vibing Up the Senile Man”です。このアルバムは批評家もリスナーも拒絶する程、マジで実験的な作品でした。また、ライブでは暴れた観客がステージに乱入することがままあったらしく、ライブ盤”Live At The Rat Club '77”でもその様子が伺い知れます。コミューンで暮らしていたバンドHere & Nowとツアーをやりますが、パンク/ニューウェーブ・シーンとは隔絶してしまいます。そして、この時期の最後のシングル”The Force. Is Blind”を、Here & NowのAnno (Vo)を迎えてリリースします。ATVは直ぐに前衛バンドGood Missionariesにシフトしていき、1979年にはライブ・アルバム”Fire From Heaven”をリリース、その後、MarkはThe Door and the Windowの実験デュオと一緒に何枚かのEPとスタジオアルバム”Detailed Twang”をリリースします。その後、Markは、DennisとAlexと一時的にATVを再結成する前に、ソロアルバム”Snappy Turns”をリリースしています。そして、再結成したATVもアルバム”Strange Kicks”をリリースしますが、このアルバムは明る目のポップソングから成り、今までと異なる印象です。とまあ、こんな感じで、アルバムによってかなり印象が変わるのですが、ATVは1985年にも再結成しており、現在も現役で活動しています。 それで、本作品ですが、先述のように、ATVとしてのファースト・アルバムで、曲によってはライブ録音らしいテイクも含まれています。彼等のレパートリーの中で最も有名なのが、A2 ”Action Time Vision”ですね(このタイトルは略するとATVになる)。でもこの曲も初め聴いた時はなんてミニマルなんだ!と驚きました。あとB1 “Viva La Rock’N’Roll”も大胆なピアノの間奏を含めても、これ程のインパクトの無いでしょう。多分、MarkどAlexにとっては、パンクは単に音楽ジャンルではなく、その音楽が、今までの産業ロックとは違う!と言う視点で、このATVを結成したのでは?と思われます。なので、ここではまだロックの様式に乗っ取って、パンク風に演奏されていますが、セカンド・アルバム(これはまた紹介します)の突き抜けた実験的作品もショックタクティクスとして有効であったと思われます。因みにこの時のメンバーはMark Perry (Vo), Kim Turner (G), Chris Bennett (Drs), Dennis Burns (B)で、ゲストとしてJoons Holland (Piano)からなります。常にパンクでありながら、パンクを追い求めていたMark Perryの渾身のファースト・アルバム、聴いてみませんか?何らかのヒントが得られるかも。 A1 “Alternatives”; Jools Holland (Moog Synth) A2 “Action Time Vision” A3 “Why Don't You Do Me Right?” A4 “Good Times” A5 “Still-Life” B1 “Viva La Rock N' Roll” Jools Holland (Piano) B2 “Nasty Little Lonely” Kim Turner (Piano) B3 “Red” B4 “Splitting In 2” A2 “Action Time Vision” https://youtu.be/c6ox6gc8K6U?si=rY2RQwvbmyX1LGEk [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLSfI4KlPgYBk16P8zvkSXgbbQcCFsrbVA&si=Pcn3rXAOaGCay7GT #AlternativeTV #TheImageHasCracked #DeptfordFunCityRecords #FirstAlbum #Punk #PostPunk #MarkPerry #Sniffin’Glue #ActionTimeVision #Viva!LaRock’N’Roll #DennisBurns #ChrisBennett #KimTurner #Guest #JoolsHolland
Punk / Post Punk Deptford Fun City Records 不明Dr K2
-
Tubeway Army “s/t”
Gary Numanが率いていたTubeway Armyの本当のファースト・アルバムは本作になります。メンバーはGary Numan (Vo, G, Kbd), Paul Gardiner (B, B-Vo), Jess Lidyard (Dr)。結成は1977年。少しバイオグラフィーを追加しておきます。Gary Webb(後のNumanのこと)は18歳の時にMean Streetと言うパンクバンドをやっていましたが、このバンドを脱退後、The Lasersにリードギタリストとして加入、その時にBのPaul Gardinerと出会い、The LasersはTubeway Armyに改名し、Garyの従兄弟のJess LidyardをDrで引き込みます。そして、パンク・ムーブメントの中でライブ活動やデモテープの作成を行います。それがきっかけで、Beggars Banquetと契約し、ギター重視のシングル”That’s Too Bad”と”Bombers”をリリースしますが、チャートインはできませんでした。またGaryはDrを代えたり、Gを加えたりしますが、パンクロックのライブでの客の暴れ振りに嫌気が指して、ライブをやらないと決めます。暫くして、Tubeway Armyにアルバム作製の話しが舞い込んできて、オリジナルのメンバーですぐさま作製します。この時にニックネームを使うようになります。Gary WebbはGary Numanと言う風に。そして、G/B/Drを元にした曲に、スタジオに置いてあったMinimoogを導入しています。歌詞も、Garyが好きだった J. G. BallardやPhilip K. Dickを想起させるディストピアな内容に変わっていきました。このアルバムはリリースされると、初盤5000枚は即完売となっています。Garyは相変わらずパンクロックとは距離を置いていました。しかしながら、何とかシーンに復帰したいと思っていましたが、レーベルからに却下されています。そして、次のアルバム”Replicas”に繋げていきます。この先は、前回のバイオグラフィーを参考にして下さい。 それで本作品ですが、荒削りながらも、既に完成度の高いエレクトロ・ミュージックをやっています。確かにタイトなベースとドラムに支えられて、Gary Numanの単元止めみたいなヴォーカルが既に確立しています。彼の声質ってプラスティックみたいで、それがまたディストピア的で曲にマッチしてますね。朗々と歌い上げないロックを確立したのではないでしょうか?これこそがNumanのNewたる所以ではないでしようか?まだ、エレピも使ってますね。リズム隊がしっかりしたいるので、ギターやシンセの音が多少弱くても全然聴けますよ。本作品以降のアルバムと比べると、シンセは少な目で、よりロックっぽいアレンジになっています。あと、彼の作る曲はリフとかがシンプルでわかりやすいと言う特徴もありますね。皆さんもパンク生まれで、パンク嫌いなエレクトロ・ミュージックを堪能した下さい。 A1 “Listen To The Sirens” (3:06) A2 “My Shadow In Vain” (2:59) A3 “The Life Machine” (2:46) A4 “Friends” (2:31) A5 “Something's In The House” (4:15) A6 “Everyday I Die” (2:25) B1 “Steel And You” (4:45) B2 “My Love Is A Liquid” (3:33) B3 “Are You Real?” (3:26) B4 “The Dream Police” (3:39) B5 “Jo The Waiter” (2:41) B6 “Zero Bars (Mr. Smith)” (3:11) A2 “My Shadow In Vain” (2:59) https://youtu.be/L1XohGWRQSQ?si=Fvs2h4y-m_K_4AvH [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLijPiy4xM0heo_Srh0dTC4x4Dif_gVmek&si=k6hcRtsbviSYbD7u #TubewayArmy #BeggarsBanquet #ElectroRock #GaryNuman #Synthesizer #PaulGardiner #JessLidyard #Minimoog
Techno pop Beggars Banquet 不明Dr K2
-
Patti Smith Group “Easter”
Patti Smithとしては3作目、Patti Smith Groupとしては2作目になるアルバムが、この”Easter”です❗️メンバーはPatti Smith (Vo, G), Lanny Kaye (G, B), Ivan Kral (B, G), Jay Dee Daugherty (Dr), Richard Sohl (Piano)です。前回、バイオグラフィーはこの頃までは書きましたので、省略しますが、少しだけ追加を。1977年1月23日に”Radio Ethiopia”ツアー中、Floridaで、Pattiがステージから落下、頸椎を骨折。この時のリハビリ期間が、彼女の充電期間にもなり、彼女は自分の人生を見直したみたいです。それで、Patti Smith Groupは1970年代終わりに更に2枚のアルバムをリリースします。それが、本作品”Easter”(1978年)と”Wave”(1979年)です。ただ、後者はCMでも掛かっていましたが、それ程売れませんでした。それに対して、本作品からシングルカットされた”Because The Night”が、Bruce Springsteenとの共作でもあった為か、商業的には最も成功します。それで、本作品について書いてみますね。このアルバムでは、Richard Sohlは彼の病気の為、フルでは参加しておらず、ヘルプでBruce BrodyがKbdで参加しています。また、A2”Space Monkey”ではBlue Öyster CultのKbd奏者Allen Lanierが参加しています。確かに”Because The Night”は良い曲ですし、キャッチーですが、意外に他の曲も良い曲が多く、楽しめますね。ライブでのスポークン・ワーズから成る”Babelogue”からノリの良い”Rock’N’Roll Nigger”(こんなタイトル、付けられるのはPattiだからこそですね)への繋がりはゾクゾクしますね。B1”Privilege (Set Me Free)”もシングルカットされてますが、Pattiのヴォーカルの振幅と言うかメリハリがイカしてます。“25th Floor”〜”High On Rebellion”の繋ぎもノリの良いロックンロールとPattiのヴォーカルがバッチリで、かっこいいです。最後に”Easter”でしっとりと決めています。そんなカッコいいチューンが詰まったアルバム、どうですがか?聴きたくなったでしよう。聴いてみて下さい❗️ A1 “Till Victory” (2:45) A2 “Space Monkey” (4:04) A3 “Because The Night” (3:32) A4 “Ghost Dance” (4:40) A5 “Babelogue” (1:25) A6 “Rock N Roll Nigger” (3:13) B1 “Privilege (Set Me Free)” (3:27) B2 “We Three” (4:19) B3a “25th Floor” (4:01) B3b “High On Rebellion” (2:20) B4 “Easter” (5:58) https://youtu.be/H2TBzDjc-gM?si=P5aMTcOfFLHiyQF1 #PattiSmithGroup #Easter #AristaRecords #Poetry #Rock’N’Roll #BecauseTheNight #LannyKaye #IvanKral #JayDeeDaugherty #RichardSohl #BruceBrody
NY Punk Arista Records 不明Dr K2
-
XTC “White Music”
これぞ、XTCの真骨頂にしてデビューアルバム、”White Music”です❗️当時は、テクノポップ・バンド或いはニューウェーブ・バンドと言う人が多かったと思いますが、私もそのような括りで聴いていました。私自身はこの頃のXTCが一番好きでしたので、精々、4枚目の”Black Sea”までしか買ってはいませんね。それで気付いたのですが、KbdのBarry Andrewsが使っていたのは、ピアノとオルガンだけなのですね。シンセもこのアルバムては使っていないようです。それを「テクノポップ」にしているのは、アレンジ力によるところが大きいと思います。例えば、オルガンのロング・トーンは弾かないとかサスティーンは短く弾く/歌うと言ったことで、このアルバムをテクノポップの経典にしてしまったのです。バイオグラフィーは前回書いていると思いますので、省略させて頂きますが、メンバーだけ。 Partridge (Vo, G), Colin Moulding (B, Vo), Barry Andrews (Kbd), Terry Chambers (Dr)で、Barryは2枚のアルバムを残して1979年に脱退しています。その代わりに Dave Gregory (G, Kbd)が加入し、音楽的にはそれまでのテクノポップ路線からBrit Pop路線に変わります。また、1980年代初頭にAndyかステージ恐怖症になり、バンドはライブ活動が出来なくなり、1983年にはTerryが脱退。レコーディング・バンドになります。2005年には長年の相方Colinも離れて、バンドとしては成立しなくなり、Andyも「もはやXTCが新作を出すことはないだろう。」と宣言して、事実上、XTCは消滅します。彼等の略歴を簡単に書くとこんな感じですね。 それで本作品ですが、A1”Radios In Motion”から始まり、Bob Dylanのカバー曲”All Along The Watch Tower”で折り返し、またB1”Atom Age”から なだれ込んで、B6の名曲”Neon Shuffle”で締めますが、まあ、目立ちたがり屋が2人(誰かはわかりますよね?)もいるの為か、曲のテンションは全体的に高目ですね。しなもシンセ無しでも充分テクノポップな音になっています。Andyが殆どの曲を書いていますが、特に個人的なお気に入りは”This Is Pop”の皮肉たっぷりの曲とオルガンが特徴的な”Neon Shuffle”とかですね。あとはコーラスワークも冴える”Status of Liberty” や”New Town Animal”辺りもでしようか。まあ全曲、私の好みなんですが。私は、ホント、このアルバムとセカンドの”Go 2”は良く聴いていましたね。しかし、シンセも使わず、テクノポップ路線でやってきたのは、彼等のソングライティングとアレンジの能力が高かったことの証左でしよう。なので、テクノポップを語るには、このアルバムは必聴でしょう!ねっ?皆さん! A1 “Radios In Motion” (2:52) A2 “Cross Wires” (2:03) A3 “This Is Pop” (2:38) A4 “Do What You Do” (1:14) A5 “Statue Of Liberty” (2:52) A6 “All Along The Watchtower” (5:40) B1 “Into The Atom Age” (2:32) B2 “I'll Set Myself On Fire” (3:00) B3 “I'm Bugged” (3:59) B4 “New Town Animal In A Furnished Cage” (1:51) B5 “Spinning Top” (2:38) B6 “Neon Shuffle” (4:25) https://youtu.be/px-E3Fw253o?si=4osiQn7GOcT-9ZAX [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLSRJpU0bVVncK2NfvkdvxbyIUExDVkOMs&si=gSG2e02g8B_3e39x #XTC #WhiteMusic #VirginRecords #FirstAlbum #TechnoPop #NewWave #Organ #AndyPartridge #ColinMoulding #BarryAndrews #TerryChambers
Techno Pop / New Wave Virgin Records 不明Dr K2
-
Pere Ubu “Datapanik In The Year Zero”
出ましたよぉ〜‼️大好きなPere Ubuの初期の12㌅EP”Detapanik In The Year Zero”です。最初に聴いたのが、高校生の時、夏季休暇講習で知り合った大阪の先輩からダビングしてもらった音源で、もうテープが捩れる位、聴いてましたね。それで大学の関係で東京に出て行ってた訳ですが、そこでエサ箱から、このブツを探し出した時は大喜びでしたねぇ。ホント、デブでもフロントに立てると勇気付けられました(正直な感想)。このマキシ・シングルは、丁度、Pere Ubuがファーストや ・アルバムを出していた時期のもので、かなり初期のメンバーでの録音となります。まあ、それまでシングル出していた曲をコンパイルしたものになりますが。恐らく、英国でのプロモも兼ねてリリースされたのではと思います。曲はA1: “Heart of Darkness”, A2: “30 Seconds Over Tokyo”、B1: “Cloud 149”, B2: “Untitled” B3: “Heaven”で録音が、1975年から1977年になります。メンバーはTom Herman (G, B), David Thomas (Vo), Tony Maimone (B), Scott Krauss (Dr), Allen Ravenstine (Synth), Alan Greenblatt (G), Peter Laughner (G), Dave Taylor (Synth, Organ), Tim Wright (B, G)となっています(これは曲によって色んな組み合わせがあるのであって、一曲にBが3人いた訳では無い)。また、このEPのタイトルがイカしてるじゃないですか❗️(まるで2000年問題を先取りしているかのような。しかもpanicじゃなくてpanikですよ!)。ここに収められてる”30 Seconds Over Tokyo”はPere Ubuの前身バンドRocket From The Thombsの持ち歌でもありましたが、より過激で実験的なアレンジが施されています。何度聴いても名曲ですね。勿論、太平洋戦争の時の米国空軍爆撃機の乗り手の心情を歌ったものですから。またB2 “Untitled”とされている曲は、後の”Modern Dance”のことです。まあ、5曲とも名曲なので、Pere Ubu初心者の方も、上級者の方も、是非聴いてみて下さい。カッコいいっす! A1 “Heart Of Darkness” (3:47) A2 “30 Seconds Over Tokyo” (6:21) B1 “Cloud 149” (2:37) B2 “Untitled” (3:28) B3 “Heaven” (3:05) [side A] https://youtu.be/OMXcc8alc00?si=duhH6AGYH12YQ0pk [side B] https://youtu.be/wawaAdPhdsk?si=EukgrSTcqqQscLdl #PereUbu #DatapanikInTheYearZero #RadarRecords #Cleveland #HeartOfDarkness #30SecondsOverTokyo #Heaven #AvantRock #ArtRock #TomHerman #DavidThomas #TonyMaimone #ScottKrauss #AllenRavenstine #AlanGreenblatt #PeterLaughner #DaveTaylor #TimWright
Avant-Rock / Art Rock Radar Records 不明Dr K2
-
The Rezillos “Can’t Stand The Rezillos”
皆んな!The Rezillosを覚えているかい?ポップ・パンクなナンバーを男女ツイン・ヴォーカルで演奏していたThe Rezillosだよ❗️今回、紹介するのは彼等のファースト・アルバム”Can’t Stand The Rezillos”です。先ずは彼等のバイオグラフィーを。元々は、1975年に、エジンバラ芸術大学の生徒だったJo CallisとAlan ForbesがThe Knutsford Deminatorsと言うパーティーバンドを組んでおり、1950-1960年代のロックンロールのカバーを演奏していました。このバンドは直ぐに消滅しましたが、JoとAlan (彼は2人いたDrの一方でした)は好みが同じだったこともあり、Dave Smythe (B)と在学中のMark Sinclair Harris (G)をリクルートしてきて、結成されたのが1976年3月で、それがThe Rezillosでした。バンド名はアメコミの”The Shadow”に出てくるクラブの名前Revilosを文字って付けられました。初めはAlan, JoとMarkがヴォーカルをやっていましたが、3人とも楽器を弾きながら歌うのが難しくて、AlanはVoだけを演ることになり、代わりにDrとしてAlasdair Patersonが加入しました。1976年8月には、Sax奏者Alastair Donaldsonを隣の大学の建築学科からリクルートしてきて、更に、大学のファッションデザイン学科の学生Sheilagh HyndとGail Jamieson (別名Gayle Warning)をバックVoとしてリクルートしてきます。そこで、メンバーは各々ステージネームを考えることになり、Alan ForbesはEugene Paynolds (Vo)と、Mark Sinclair HarrisはHi-Fi Harris (G)と、Dave SmytheはDr. D.K. Smythe (B)と、Alastair DonaldsonはWilliam Mysterious (Sax)と、Alasdair PatersonはAngel (Dr)と、Sheilagh HyndはFay Fife (Vo)と、Jo Callis (G)とGail Jamieson (Vo)はLuke WarmとGail Warningと言う風に変えています。それで、彼等のファーストギグが、エジンバラ大学の学生会館に決まり、それに向けて、1950-1960年代のカバー曲をやり始めます。例えば”I like it”とか”Somebody's Gonna Get Their Head Kicked in Tonite”とかもやっています。ここで人気が出て、1977年には一年間で200回以上のギグをやったそうです。因みに、この最初のギグを録音したブートレッグがあるそうです。1977年前半にFayとEugeneは良い仲になり、その為か、Gail Warningは自分の居場所がないように感じて、バンドを脱退します。その年の6月にはデビューシングル”Can’t Stand My Baby”の録音が始まります。プロデューサーはTony Pilleyがやっています。このシングルはエジンバラのインディーレーベルSensible Recordからリリースされましたが、ラジオでかかるようになると、大手のレーベルからも引く手数多でした。その中で、バンド自身もプロを意識し出して、結局、バンドは米国のメジャーレーベルSire Recordsと契約します。ただ、プロとしてはやっていけないと言う理由で、Dr. D.K. SmytheとHi-Fi Harrisはバンドを脱退し、大学に戻ります。それで、William MysteriousはBにシフトします。それで、5人組にスリムアップします。Sire Recordsは彼等にアルバムを作ってどうかと提案し、彼等はデビューアルバム”Can’t Stand The Rezillos”をプロデューサーのTony Bongioviが所有するNYCにあるPower Station Studioで録音しています。ただ、レコード会社の扱いが酷くて、バンドはSire Recordsとの間に溝ができてしまい、計画していたツアーも2回もキャンセルされてことから、William Mysterious (Sax)が脱退し、代わりにSimon Templar (本名Simon Bloomfield)を加入させます。その前後で彼等はデビューアルバム”Can’t Stand The Rezillos”を1978年7月にリリース。英国アルバムチャートでは16位に食い込んでいます。1978年11月には、The Undertonesと英国ツアーに行っていましたが、Fayの喉に声帯ポリープができてしまい、ツアーの残りは延期になってしまいました。そのようなこともあって、レコード会社からのプレッシャーは相当なものでした。そして、1978年11月22日にThe Rezillosは解散すると宣言します。しかし、何故か、同年12月23日に、The Rezillosとしての最後のギグをグラスゴーのApolloで行い、その時には辞めた元メンバーのWilliam MysteriousやGail Warningも参加してちゃんとスポットが二人にも当たってました。この時にはライブは”Mission Accomplished ... But the Beat Goes On”と言うライブアルバムとして1979年にリリースされています。それで解散後なんですが、Jo Callis (G)と Simon Templar (B)及びAlasdair Paterson (Dr)は、The Teardrop ExplodesのTroy Tateと一緒にEPをリリース。この後、1979年から1996年までEugeneとFayは彼等との活動とは別であると言う意味で、“The Rezillos”と言うグループ名は使わないとし、Hi-Fi HarrisとEugeneの兄弟のRocky Rhythm (本名Nicky Forbes)とでThe Revillosと言うグループ名で活動するとして、Sireと契約します。そして、2001年に漸くThe Rezillosは再結成され、現役で活動したいるみたいです。 前置きが長くなってしまいましたが、彼等のデビューアルバムが本作品になります。兎に角、ポップで弾ける感じが強いです。同年代のパンクバンドとは根っこが違いますね。パンクはニヒリズムとか社会への問題提起とかを前面に押し出していましたが、彼等はそんなこととは無縁に、1950年代のロックンロール、1960年代の英国ビートミュージックやガレージ、1970年代のグラムロックの遺伝子を紡ぎ出したポップ・ロックで、歌詞もサイエンス・フィクションやB級映画から着想を得た「陽」なものが多いです。特にFayとEugeneのツイン・ヴォーカルはハッピーで、左利きのギタリストJo CallisのギターテクやWilliam Mysteriousのリズム感はちょっと普通のパンクバンドでは演奏できないとも呼ばれる程、上手いです。まあ、パーティバンドと言えばそうなんですが、兎に角、何か元気の出る音楽、聴きたいなと思ったら、このアルバムはお勧めですよ!音楽ってこんなに楽しいんだと感じるでしょう。偶にはこんな元気な曲もいいですよ。是非お試しあれ!(私が初めて聴いたのは高校生の時で、それから後にCDも買ったのですが、どうしてもLPが欲しかったので、ヤフオクで買ってしまいました。) A1 “Flying Saucer Attack“ (2:50) A2 “No” (2:20) A3 “Somebody's Gonna Get Their Head” (1:53) A4 “Top Of The Pops” (2:54) A5 “2000 A.D.” (2:59) A6 “It Gets Me” (2:10) A7 “I Can't Stand My Baby” (2:21) B1 “Glad All Over” (2:07) B2 “(My Baby Does) Good Sculptures” (3:10) B3 “I Like It” (1:46) B4 “Getting Me Down” (2:07) B5 “Cold Wars” (2:55) B6 “Bad Guy Reaction” (2:13) A4 “Top Of The Pops” (2:54) https://youtu.be/qk7DHo5vqU4?si=0NUansrywPbjil5B [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLzme3Bv_b1B_oNsR553gLM3jSyxkW8-RX&si=FVlhLRuPx8Rll0JQ #TheRezillos #Can’tStandTheRezillos #SireRecords #Pop’n’Punk #NewWaveBeatMusic #FayFife #EugeneReynolds #JoCallis #WilliamMysterious #AngelPaterson #TheRevillos
Punk, New Wave Sire Records 3680円Dr K2
-
Blondie “Parallel Lines (恋の平行線)”
Blondie、今更?と言わないでください。私、結構好きなんです(しかし、Murder CooperationとBlondieを一緒に聴くと言う振り幅も凄いけど)。1980年代の代表的ディスコ・ナンバー”Call Me”で一気に有名になった彼等ですが、実は結構古株なんですよ。では、彼等のバイオグラフィーを。元々は、ウエイトレスやPlayboyのバニーガールをやりながら、VoをやっていたDoborah Harry (通称Debbie)が所属していたガールズバンドStilettoesのバックバンドに、1973年にChris Stein(G)が加入したことから始まります(何と1960年代後半にはDebbieはフォーク・ロック・グループThe Wind In The Windowsのメンバーでした!)。二人はStilettoesをより新しい方向へ持って行こうと、創設メンバーでもあるElda Gentile、元StilettoesのBilly O'Connor (Dr)及びFred Smith (B)と新バンドを始めますが、1974年8月に2回のライブの為にAngel and the Snakeとして出演しますが、10月にバンド名をBlondieに変えます。それは、通りがかりのトラック運転手がDebbieに「よう!ブロンドのおねえちゃん! (Hey, Blondie!)」に声をかけたことに由来します。それで、1975年春にIvan Kral (G)及びTishとSnooky Bellomo姉妹 (Back-Vo)を含むメンバーチェンジをして、ChrisとDebbieはClem Burke (Dr)とGary Lachman (B)と共に、Max’s Kansas CityやCBGBに定期的出演するようになります。それで1975年6月にバンドは最初のデモ録音をAkan Betrockのプロデュースで作ろうとしますが、煮詰まってしまい、そこで、KbdプレーヤーのJimmy Destriを同年11月にリクルートしてきます。そして、彼等はPrivate Stock Recordsと契約、1976年11月に、彼等のデビューアルバム”Blondie (邦題「妖女ブロンディ」)”をリリースします。しかし最初は商業的成功は得られませんでした。そこで、1977年9月にはPrivate Stock Recordsとの契約を蹴って、英国Chrysalis Recordsと契約します。そして、1977年10月には彼等のファースト・アルバムが、Chrysalisから、再リリースされます。当時のRolling Stone誌は、Phil SpectorやThe Whoを引き合いに出して、彼等の音楽に電子的特徴を見い出し、2つの得意点についてコメントしています。その2つとは、1つは Richard Gottehrerのプロデュース力、そしてもう1つはDebbieの(セックス・シンボルとしての)ペルソナであると。ここら辺はまた別のところで書きます。David BowieとIggy PopはBlondieのデビューアルバムを聴いて、気に入り、1977年初頭にIggyは自身の”The Idiot”ツアーにサポートとしてBlondieを登用し、彼等の商業的成功に繋がります。そして、1978年2月にセカンド・アルバム”Plastic Letters (邦題「囁きのブロンディ」)”がリリースされますが、このアルバムは Gary Valentine (B)が1977年中盤に脱退していますので、4人で作製されました。また、このアルバムの為に、かなりハードな国際ツアーが行われています。このツアーではFrank InfanteがBで加入しますが、直ぐに英国人Nigel HarrisonがBで加入し、その為、FrankはGにスイッチします。この6人編成が最も安定したラインナップとなります。英国ロンドンのRroundhouseでのライブの成功で、「米国のニューウェーブ・バンドの中で、最も英国のメインストリームで成功した初のバンド」と言われる程でした。そして、1978年9月に、Blondieはサードアルバム”Parallel Lines (邦題「恋の平行線」)をMike Chapmanのプロデュースでリリースします。これが本作品となりますが、このアルバムが最も成功したアルバムで、世界で2000万枚が売れたとのこと。特にそれまでは今ひとつだった米国でも、ヒットシングル”Heart of Glass”でブレイクしたことが大きかったみたいです(因みに、英国では1位、豪州では2位であり、米国でも6位にまでなっています)。シングルカットされた”Picture This”と”Hanging On The Telephone (これはThe Nervesの曲では?)”は、英国ではチャートインしており、Chrysalisは米国向けにヒットするようなカバー曲としてBuddy Hollyの"I'm Gonna Love You Too (邦題「好きになりそう」)”を米国での最初のシングルとしてリリースしますが、大誤算でチャートインはしませんでした。この中では一番皆んなが知っている曲"Heart of Glass"が、1979年初頭にリリースされましたが、これが当時、流行っていたディスコでかかりまくって、英国チャートだも米国チャートでも1位になっています。後にClem Burkeが語ったのには、この曲は、Kraftwerkからの影響とBee Geesの”Stayin’ Alive”からの影響が少しあったとのこと。お陰で、Jimmy DestriのKbdセクションにシンセを導入し、大掛かりな配置換えがされた模様です。またNYCではビデオ作品も作られ、この中では、Debbieの気の強さやワガママさと同様に、ハードでかつ性的な自由奔放さが強調され、彼女は他のメンバーからとは異なり、一種のセレブ的な状況に身を置くようになります。また、米国での次のシングルカットは”One way Or Another (邦題「どうせ恋だから」)”はハードなロック調の曲で、これは米国でも24位となり、成功しています。英国では”Sunday Girl”がシングルカットされており、これも英国では1位になってヒットしました。まあ、ここら辺にしておきましょう。 もう、余り感想を書くことも無いのですが、個人的にはこのアルバムを買うキッカケになったのは、矢張り当時、良くディスコでかかっていた”Heart of Glass”(この後にイタリア人プロデューサーGiorgio Moroderとの共作”Call Me”)があったことと、彼等のファーストアルバムからシングルカットされてた”X-Offender“が気に入っていたことによると思います。その当時はBlondieって、パンク/ニューウェーブの線の上で認識していたのですが、何かちょっとメジャー志向があり、何かパンクとかとは違うなあと思ってました。もうA1 “Hanging On The Telephone”からカッコ良くて、ポップなチューンが続きますが、”Picture This (邦題「恋のピクチャー」)”のハードなVoや”Sunday Girl”の甘いVoなど、Debbieのヴォーカルが楽しめますね。それと矢張り”Heart of Glass”のシンセが大活躍するディスコティックな曲もお気に入りです。まあ私もまだ青かったんでしょうね。そんなことを思い出させる一枚です。メジャー指向ですが、Debbie自身はいつでもセックス・シンボルでありましたし、そんな彼等が、一度は解散しているものの、まだ再結成して活動していることを嬉しく思いますね。これは私の個人的な思い入れのあるアルバムなので、皆んなが皆んな好きになる訳ではないですが、もし、興味のある方は是非聴いてみて下さい(それにしても、当時の邦題の付け方は今となっては爆笑もの的に酷いと思いますよ)。 A1 “Hanging On The Telephone” (2:17) A2 “One Way Or Another” (3:31) A3 “Picture This” (2:53) A4 “Fade Away And Radiate” (3:57); Robert Fripp (G) A5 “Pretty Baby” (3:16) A6 “I Know But I Don't Know” (3:53) B1 “11:59” (3:19) B2 “Will Anything Happen?” (2:55) B3 “Sunday Girl” (3:01) B4 “Heart Of Glass” (3:54) B5 “I'm Gonna Love You Too” (2:03) B6 “Just Go Away” (3:21) https://youtu.be/vmCCRHVwzt0?si=udwVRku8UOPKkqIv #Blondie #ParallelLines” #ChrysalisRecords #ThirdAlbum #NewWave #DeborahHarry #ChrisStein #JimmyDestri #ClemBurke #NigelHarrison #FrankInfante #HeartOfGlass #HangingOnTheTelephone #OneWayOrAnother #PictureThis #NewYork #Guest #RobertFripp
NEW WAVE Chrysalis Records (東芝EMI) 不明。Dr K2
-
Can “Cannibalism”
正直に言います。私はCanに対しては食わず嫌いなのでしようが、余り興味をで持っていませんでした。なので、今までも数作は買って聴いてみましたが、イマいちピーンと来たことは無かったです。それが前回紹介した”Live In Stuttgart 1975”を聴いた時に、ガーンとヤられてしまいました。それで、聴き直そうと思い、まあ、初心者向けでもある本作品”Cannibalism”をヤフオクで購入した訳です。Canのバイオグラフィーは前回書きましたので、省略させて頂きます。それで、数あるアルバムから何故、これを選んだかと言うと、一つはセルフ・コンピで色んな曲が聴けるだろうと。もう一つはCanの曲の中で唯一好きだった曲”Mother Sky”が入っていることからです。しかし聴いてみると、意外に”Farther Cannot Yell”や”Soul Desert”、”Dizzy Dizzy”など聴いたことのある曲やLP2のB面片面を全部使った、長尺の曲”Yoo Doo Right”などの如何にもと言う曲が収められており、案外楽しめました。前回のバイオグラフィーでは書かなかったのですが、Canのメンバーは古いお城(ネルフェニッヒ城館)に自分達のスタジオInner Space Studioを持っており、その頃の機材は2トラックのテープレコーダーだけだったとか(後にこのスタジオはケルン郊外の映画館跡地に移転する)。そこで、彼等はジャム・セッションを毎回毎回、他を気にせず演り、その中から曲になりそうな骨格を抽出していたようです。なので、初代ヴォーカルのMalcolm Mooneyは、閉鎖空間で延々と続く轟音のジャム・セッションの為か、神経衰弱となり、バンドを抜けて米国に帰国したとのことです。その後に加入したDamo Suzukiは、意外と、このジャム・セッションが気に入り、彼の言葉で言うと「即興、ノイズ、マントラ、ファンクのリズムから成る狂気の混合物」へと昇華して、バンドとしてもかなり完成度の高い作品をリリースしています。このジャム・セッションによる作曲の為か、一部の曲は途中でフェイド・アウトしてしまうものもあるように感じました。また、これはベースのHolger Czukayの手腕なのか、延々と同じリズムパターンを繰り返すミニマル・ミュージックの要素が多く、また、ドラムのJaki Liebezeitがバンド結成当初、シンバルの弓弾きをやっていたら、メンバーから延々と続くハンマービート(当然、これは後にそのように形容されたのですが)を叩けと言われたとか、当初より反復する曲が多かったことと関係があるのかもです。今回、聴いてみて、そんな逸話を思い出しました。それにしても、時間も音量も気にせずにジャム・セッションを出来たと言うのは、ホント羨ましい限りです。そんな中から生み出された珠玉の曲が収められており、案外、Can初心者にもお勧め出来ると思いました。これは聴かなきゃ❗️ですね。因みにアルバム・タイトル”Cannibalism”とは「共食い」の意味で、なんか意味深ですね。 ◼️LP1: GXC-81 A1 “Father Cannot Yell” (7:05) A2 “Soul Desert” (3:46) A3 “Soup” (3:03) A4 “Mother Sky” (6:41) B1 “She Brings The Rain” (4:07) B2 “Mushroom” (4:31) B3 “One More Night” (5:37) B4 “Spray” (2:55) B5 “Outside My Door” (4:11) ◼️LP: GXC-80 C1 “Chain Reaction” (5:38) C2 “Halleluwah” (5:39) C3 “Aumgn” (7:18) C4 “Dizzy Dizzy” (3:30) D1 “Yoo Doo Right” (20:20) https://youtu.be/Gx0l_4WgDi4?si=ud47sdC1H88Cacjz [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL01910EB8AD5E8ED3&si=k14KLOINV8gDcNQG #Can #Cannibalism #UnitedArtistsRecords #Krautrock #SelfCompilation #ProgressiveRock #JamSession #IrminSchmidt #HolgerCzukay #MichaelKaroli #Jakiebezeit #MalcolmMooney #DamoSuzuki
Krautrock, progressive rock UNITED ARTISTS Records 6260円Dr K2
-
Gloria Mundi “I, Individual”
Gloria Mundiと聞いて、何人が反応するであろうか?私が、このバンドに興味を持ったのは高校生位の頃、あるラジオ番組でこのアルバムの曲が掛かったんです。それで初めて聴いた時の「違和感」みたいなものが、ずっと引っかかっていました。それと当時の音楽雑誌でみたジャケ写が少し不気味で、それも引っかかっていた要因の一つです。その後、出会いは無かったのですが、 ヤクオクで漁っていた時、ついに見つけたんです❗️このアルバム❗️そして競り落とし、今、初めてフルで聴いています。そんな彼等をことを調べようとしても、Wikiにもフルでは掲載はなく、情報の切れ端の集めて、取り敢えず、バイオグラフィーをば。メンバーはEddie Maelov (Vo: 本名Eddie Francis), Sunshine Patterson (Vo & Kbd: 後にSunshine Grayと名乗る), cc (tenor Sax), ICE(B: 本名Roland Oxland)で、ICEは、Ultravox!とFaith GlobalのStevie Shearと、Daddio Clarke & The Macon WailersのJohn Clarkeと共にやっていたYoursと言うパンドがあるのですが、このバンドでハンドメイド品を勉強していた生粋のDagenham出身者であったようです。その後、彼はStevieとバンドを結成する為に脱退します。代わりにNigel Ross Scott (B)が加入します。まだ、”Beethoven”と呼ばれていたThe RaincoatsのギタリストPete Vasも加入し、DrはMike Nicholas に代わります。ただ、Peteが脱退後は、元StretchのKirbyが参加して、セカンドアルバム”The Word Is Out”をリリースする事になります。Peteはソロで活動に専念し、Bete Noireとして知られていたAlasdair Milurray Collective ともコラボして、1981年には”Langham Street”と言うEPを作りますが、リリースはされませんでした。とまあ名前は全てニックネームで正体が分かりにくいパンドですが、音楽の方も難解ですね、と言うのも、丁度、パンク勃興期に出てきたので、そう言う路線で捉えようとする方がいますが、彼等の音楽はネジを捲ったポップミュージックと言うか既にポストパンクと言うのか、兎に角、曲の展開は複雑で、ワルツのリズムやリリカルなピアノまたはサックスのフリーキー・トーンなどからは所謂スタイルとしてのパンクではなく、No New Yorkのバンドが上手くなったかのような、メンバー各人がそれ相当のテクを持っているんですね。或いはレコメン系に近いかな?(それ程レコメン臭さはないですが)。なので、個人的には、高校生の時の「違和感」は当たってましたと言えるでしょう。個人的には凄い好きな音楽です。全然古びてないし、寧ろ曲の展開やそれぞれのメロディも含めて未だに新鮮です。もし、ポストパンクの闇を聴きたければ、このアルバム聴いてみてください!是非❗️因みに、彼等はUltravox!とも仲が良かったみたいで、お互いのライブやレコーディングでも融通し合ってました。 A1 “The Pack” (6:41) A2 “Condemned To Be Free” (6:13) A3 “Daughters Of Rich Men” (6:03) A4 “I Like Some Men” (3:30) B1 “I, Individual” (4:25) B2 “You Talk” (3:32) B3 “Park Lane” (4:53) B4 “Split Personality” (4:00) B5 “Victim” (4:20) B5 “Victim” (4:20) https://youtu.be/qaZ2RtZwvc4?si=6VAQcSwEKbzV6iOC [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLVmKEIRuTmGmbk2RqDEhkHPclJhjymDYm&si=Vs4W60dYRZ3BS63Z #GloriaMundi #I,Individual #RCA #PostPunk #Avant-Pop #EddieMaelov #SunshinePatterson #cc #Ice #Beethoven
Post Punk / Avant-Rock RCA 1383円Dr K2
