近鉄モ2205

0

■モデルについて
昭和48年頃の製品で、初めて買った鉄道模型車輌です。私鉄のモデルが少なかった時代ですが、名古屋の大きな老舗百貨店でク3100と2輛セットで販売されていました。当時は近鉄といえば2200系とビスタカーでしたので、人気の高い形式だったようです。
実車は同じ形式のほとんどが3扉化されていましたが、2205と2206などはマルーン色2扉のカラー写真がありましたので、実在した車輌のモデルであることがわかりました。
床下器具は小高模型のパーツ、パンタグラフはカツミ製のPS-16、駆動装置はカツミのDV18Aとインサイドギアです。
まだ技術的にプレスが甘かった金属製に比べて、紙で貼り重ねたドアやウインドゥシル・ヘッダーはメリハリがあり、0.5ミリの細さに抜かれた窓桟や艶ナシ塗装と相まってとても実感的です。
■実車について
今なお日本の電車史に名を残す名車です。昭和5年に近鉄の前身である参宮急行電鉄が大阪上本町と伊勢宇治山田間を直通運転するために投入した車輌です。
両運転台の電動車はパンタグラフのない側にトイレを設けていたため正面右窓がありません。今では考えられませんが、このトイレ側が先頭で運行される姿も写真で残されています。
戦後も重厚なダークグリーン色を纏って最大6輛編成で急行運転されていました。昭和35年頃からマルーンに塗り替え3扉化され、名古屋線にも入線して活躍しましたが昭和49年に廃車されました。

Default