『死都日本 / 石黒耀』《講談社》

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『死都日本』石黒耀/著。講談社刊。2002年初刷。A5版ハードカバー520頁。ISBN4-06-211366-X。講談社文庫版もあります。
本作『死都日本』は著者・石黒耀氏の処女作です。
霧島山の地下にある加久藤火山(加久藤カルデラ)が現代に巨大噴火を起こしたらどうなるか。本作はそのような巨大噴火が現代の日本で起きたらというIFをシミュレーションを行った小説です。作者が作中で考案した「破局噴火」という言葉が、現実の研究者に使われ定着しました。
“日向大学工学部助教授の黒木伸夫は、独特の話芸で、学生たちの中でも親しまれていた。彼は地方新聞の連載記事で、加久藤火山の存在や火山災害の恐ろしさを県民に広め、その防災工学の講義は、いつも火山の話に脱線する、名物助教だった。彼は国家プロジェクト"K作戦"の一員としての活動を、妻の真理や後輩の岩切に話せずに苦悩する。後輩の地元紙記者・岩切と共に4WD車でのフィールドワークの際、黒木は彼自身の予測よりも早い加久藤火山復活のその場に立会い、決死の脱出を試みることになった…。"
「ラハール」や「破局噴火」など、作中での専門用語に慣れ親しんでいくうちに、現在でも他人事ではない火山災害について啓発されていく、スケールの大きな災害スペクタクル小説です。なお、年少向けにリファインされた漫画版「カグツチ」という作品があるらしいですが、まだ未読です。
#災害小説 #SF #石黒耀 #講談社 #破局噴火

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