大百怪 第五巻 No.5 火車

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《物語》
田舎の道。遠くから葬式の列がやってくる。経を唱える僧侶。 棺桶を担ぐ男たちと、それに続く老人や女。ヒュウ──。突然、あたりは黒雲に包まれ、 突風に葬列は倒された。短い悲鳴があがる。風は一瞬でおさまった。と、棺桶が転がって、 蓋が取れている。あわてて親族が駆け寄ったが、そこには空の棺桶があるだけだった。

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