全日空商事 【1/200】【DH28019】ANA Q300 DHC-8-300 "大島空港ラストフライト" JA804K

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ANA Q300
DHC-8-300
"大島空港ラストフライト"
JA804K

         『花のベール』
2014年3月31日、ANAのBOEING747-400が引退しましたが、実は同日、羽田空港において同じ時間帯にもう一機、引退する飛行機がありました。それこそがボンバルディアDHC-8-300、通称Q3(サン)と呼ばれたANAグループ最小のプロペラ機でした。
2001年7月1日、YS-11の後継機として花柄の飛行機が羽田-大島線にデビューしました。就航初は時のエアーニッポン(ANK)の運航で、体前部には機首にANKのロゴが入り、後部、垂直尾翼には伊豆大島を代表する花・椿がくっきりと画かれていました。
定員こそYS-11の座席数64席から8席減った56席となりましたが、その性能、装備は最新で素晴らしいものでした。
やがて2002年7月1日にエアーニッポンネットワーク(AKX)に機材、路線(羽田~伊豆大島、当時火山活動で運航中止中の三宅島)が移管されるとともに、北海道内路線(札幌丘珠~釧路、函館、稚内、女満別、中標津、紋別、新千歳~稚内、利尻、満別)も順に移管を受け、羽田に1機、札幌丘珠に4機を有する花柄飛行機のネットワークが完成しました。
ファンの方々の間で「FLOWER PROP」と親しまれた機体は、1号機から順に「つばき」「ひまわり」「すずらん」「すもす」「はまなす」のそれぞれの花が胴体、垂直尾翼に描かれており、とても親しみやすい飛行機となりました。
あるパイロットはそれらの花の持つ「花言葉」を「花柄飛行機言葉」と受け止め、その日のフライトのエッセンスとしていたようです。
一度FLOWER PROPが札幌丘珠空港に勢揃いし、照明の中に五つの大輪が咲き揃ったことがありますが、それは見事な花園でした。
やがて経年による塗装の塗り替えで順々にトリトンブルーに変更されるとともに、北海道から大阪・伊丹へ引っ越すこととなりました。
社名もANA WINGSに変わり、それまでは道内で独壇場だった彼女達も、とてもパワフルな弟のDHC-8400、通称Q4(ヨン)に棲家を任せ、順番に国外へと嫁いで行くことになりました。
そして、最後に東京・羽田の棲家を守っていた四女「こすもす」のJA804Kも北欧に行くことになり、最後には就航地である伊豆大島、三宅島関連の特別デカールを紅の様にまとい健気に飛んでいましたが、2014年3月31日、羽田格納庫でANKロゴが入ったJA801K「つばき」のお披露目から13年でANA路線から退役しました。
渡航前「こすもす」の塗装はトリトンブルーとなっていましたが、最後の試験飛行を終え、伊豆大島、三宅島関連特別デカールはそのままに、北欧に向かいました。おそらく関係した全ての人々には、翔びたって行く姿を見て、あるいは遠くその姿を思い浮かべた時、彼女の背にしっかりと花のベールが見えたことでしょう。
最後に五人の花娘達、お疲れ様でした。そして、花言葉を有り難うございました。

       〜Q3運航に関わった者より
        (BOEING737NG機長 市野文啓)〜

2014年3月31日の羽田-三宅島便を最後にDHC-8-300型が退役をむかえることを記念して最後の1機となったJA804Kに3月から特別デカールが貼られた。
退役を記念したThank you Q3デザインロゴ、大島のアンコ娘と三宅島のアカコッコを描いたデカールをエントランスドア横に、かつてQ3がまとった「花のベール」5柄にトリトンカラーを加えた機体デザインイラストをエンジンナセルの内側に貼ってお出迎えした。
モデルはディスプレイベース、横断幕パーツ2点、プラスチック小スタンドが付属。

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