ノスタルジック鉄道コレクション 【第一弾】 国鉄キワ90タイプ

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国鉄キワ90タイプ
この機関車の登場当時、国鉄ではローカル線で蒸気機関車牽引の客車列車に代わり気動車で牽引させるとコストが大幅に削減できることに成果をあげていた。
そこで、国鉄が「貨物列車も同等に牽引できないか?」と考えて開発した試作機関車である。
形式が90なのはこのため(国鉄・JRでは試作車および試験車などの非営業車の形式に9を付ける。例・ドクターイエロー923形 など)。
しかしいざ蓋を開けてみると、この機関車が運行する貨物列車は思った以上に手間がかかり、貨物を積載しなければ軸重が軽くなり空転の恐れがあるなどしたため量産はされなかった。
落成後は宮崎機関区に配置され、国鉄妻線※で活躍。
登場時茶一色で、のちにクリームとのツートンに変更された。

※国鉄妻線
かつて宮崎県の佐土原駅から同県西都市にあった杉安駅を1913年から1984年まで結んでいた路線である。
この路線は、吉都線に合流する路線であったが計画は頓挫し、熊本県の湯前駅まで結ぶ計画であったが建設途中にこれも計画中止となる。
この際に熊本県側の人吉ー湯前間に路線が建設され、この路線が湯前線、すなわち現在の第三セクターくま川鉄道となった。
くま川鉄道の前身である湯前線の始発駅が、人吉駅といった所など妻線の路線が吉都線に合流するバイパス路線だった名残が見られる。
このように計画された路線が両方面から始発駅同士より路線を建設していたが、何らかの理由により中止され路線が分断された状態で営業を始める路線は多い。
例をあげると、高森線(現在の南阿蘇鉄道と高千穂鉄道(現在廃線))や越美線(現在のJR越美北線と長良川鉄道(越美南線))などがある。
国鉄妻線ではキワ90形気動車の試験路線でもあった。

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    Railwayfan

    2021/09/08

    Googleマップより。
    マーカーのある場所が妻線の終点駅であった杉安駅。
    湯前町と表示されている場所が、湯前線(現在のくま川鉄道)の湯前駅。
    計画時に両駅を繋ぐ予定であったが、峠が難所となり中止となった。

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