Seward, William Henry　（ウィリアム・ヘンリー・スワード）

セイシェル　1976年

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ウィリアム・ヘンリー・スワード（William Henry Seward、1801年5月16日 - 1872年10月10日）は、アメリカ合衆国の政治家であり、ニューヨーク州知事、アメリカ合衆国上院議員、そしてエイブラハム・リンカーンおよびアンドリュー・ジョンソン政権下の国務長官を務めました。彼は特に1867年のアラスカ購入で有名です。

スワードはニューヨーク州フロリダで生まれ、ユニオン・カレッジを卒業しました。彼は法曹界でキャリアをスタートし、その後ニューヨーク州上院議員に選出されました。1838年にはニューヨーク州知事に選ばれ、2期務めました。彼の知事時代には、刑務所改革、インフラ整備、教育制度の改善に力を注ぎました。また、奴隷制度廃止を強く支持し、逃亡奴隷を保護するための法律を制定しました。

1849年、スワードはアメリカ合衆国上院議員に選出され、奴隷制度廃止運動の先頭に立ちました。彼は1855年に再選され、新たに設立された共和党の主要メンバーとなりました。彼は1860年の大統領選挙で共和党の候補として有力視されましたが、最終的にエイブラハム・リンカーンに敗れました。その後、リンカーンから国務長官に任命されました​。

スワードは南北戦争中、ヨーロッパ諸国が南部連邦を認めないよう外交努力を続けました。彼の外交手腕により、イギリスやフランスからの援助を阻止することができました。また、1867年にはアラスカをロシアから購入し、この取引は「スワードの愚行」とも呼ばれましたが、後にその価値が認められました​。

スワードは1865年のリンカーン暗殺未遂事件の標的にもなり、重傷を負いました。1869年に国務長官を退任し、晩年は旅行を楽しみました。1870年7月から1871年9月にかけて、世界一周旅行を行い、途中横浜港（9月26日）、兵庫港（10月10日）、長崎（10月13日）にも寄港し、10月4日（旧暦9月10日）には沢宣嘉外務卿と会談し、10月9日に明治天皇に謁見しました。