カシュー
ブラジル 1981年
Wikipediaより引用
学名: Anacardium occidentale
ウルシ科の常緑高木。その種子はカシューナッツと呼ばれ、食用とされる。
南アメリカ大陸北部ないし北東部地域、ならびに西インド諸島各域を主な原産地とする。
耐寒性はなく多雨過湿を嫌う性質で、植生環境としては、適度な降雨量のある熱帯地域ないし亜熱帯地域を好む。樹幹下部からよく分枝し、成木は樹高8-15メートルほどに達する。葉は、長径20センチメートルほど・幅径2-15センチメートルほどの倒卵形、やや硬く光沢のある全辺縁平滑で、互生する。花は、約20-25センチメートルの花枝の先端に散房群生した花序に、単性花と両性花を混在で1花あたり5-15ミリメートルほどのものを付ける。花色は、赤味あるいは黄白色を帯びた淡緑色で、花冠には花弁ごとにピンク色の縞模様が見られることが多い。開花時期は、早咲きのもので11月から翌1月、遅咲きのもので1月から3月である。
開花後、およそ2ヶ月から3ヶ月で結実・完熟する。果実は、花托(花柄部分)が肥大して約5-12cm程度の洋ナシ形の赤色ないし黄色の果托(果柄部分)を形成し、その先端に灰褐色の殻に覆われた勾玉型の堅果(種子)を付ける。種子は果托の外部先端に付き、果托そのものには果肉のみで種子を含まないため、この部分のことを俗に「偽果」と呼ぶこともある。
世界では年間200万トン以上が生産され、2005年の生産量順では、ベトナム(83万トン)、インド(46万トン)、ブラジル(25万トン)、ナイジェリア(21万トン)となっている。また、西アフリカにあるギニアビサウ共和国はカシューナッツ生産が国家のほぼ唯一の産業となっており、2015年には同国総輸出額の78.7%を占めた。