方鉛鉱 (galena) 上国鉱山 6号𨫤 #0492

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本標本は上国鉱山6号𨫤の露頭線で採集された、粗粒の含銀方鉛鉱結晶の集合体です。(1枚目のみ背景をソフトウエア処理しています。)

上国(じょうこく)鉱山は鉱脈型の銀・鉛・亜鉛・マンガン鉱山で、1936年(昭和11年)に鉱脈露頭が発見され、1943年(昭和18年)に中外鉱業が本格的に操業を開始しました。終戦に伴い一時休山しましたが、1947年(昭和22年)に再開、その後1975年(昭和50年)頃までは主にマンガン鉱を、それ以降は銀、鉛、亜鉛鉱の採掘に重点が置かれました。方鉛鉱に富む鉱脈(1,6,7号𨫤)は極めて高品位の銀を伴うことで有名で、方鉛鉱精鉱の銀品位は7,040~9,720 g/トンに及んだといわれます。1986年(昭和61年)に円高による採算不芳を理由に閉山しました。

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