1910’s Coca-Cola SS Bottle "Hbg"

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1915年の1stコンツァーボトル登場前の、コカコーラSS(ストレートサイド)ボトル。
なかなか珍しい仕様で謎多き特徴が多々あります。

本品は生産場所は不明、過去に見たどの資料にも記載がありません。
最初は20年代以降のボトルかと思いました。しかしいくつか気になる点もあり、改めて調べてみました。

まずはガラス瓶の特徴から、、、ガラス瓶にあるモールド跡は底部から口部まで全体にあります。
そしてシワや気泡、歪みが半人力製造のボトルに比べそれほど多くないことから、1907年に登場した、
オーエンス自動製瓶機(完全自動成形)で作られた可能性が高いです。

次にエンボス表記にROOTとあることから、ROOT glass company 製であることがわかります。
同社は数多くのコカコーラSSボトル製造を請負い、1915年には有名なコカコーラコンツァーボトルを生み出した会社で、
1901年からOwen Illinois社に買収される1932年の間に操業しています。従って、この期間に年代を絞ることができますね。

そして最後にボトルのデザインについて、このボトルには"ARROW"(矢)マークのエンボスが底部と首部に3箇所確認できます。コカコーラが"Whenever you see an arrow think of coca cola"というキャッチコピーと矢のイラストを展開したのがまさに1906年~15年頃の短い期間です。

以上3点を踏まえると、本品を1907年~15年頃に作られたコカコーラボトルと推察することができます。

実はARROWのエンボスはテネシーやオハイオなど、ROOTボトル社の限られたボトルにしかなく、
本品のようなボトルの存在は知りませんでした。(しかも殆どがアンバーカラー)

このボトルにはまだまだ謎(首のHlgかHeig?のエンボスの意味など)があり、ボトラーの名前か、地名か、私にも分かりませんでした。その後、いろいろ調べてみると、ペンシルバニアのハリスバーグ(Hbgでした)のことであることがわかりました。

まるで探偵になったような気分を味わえる、とっても面白いボトルの紹介でした^^

【詳細】
仕様:王冠栓タイプ 、ライトグリーンカラー
年式:1907年~1915年頃
エンボス:①Hbg+ARROWエンボス COCA-COLA BOTTLING WORKS
②7FULID OZS. 2581ROOT PROPERTY OF COCA COLA BOTTLING WORKS
底:ARROWエンボス
サイズ:H 約195mm W 約60mm

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