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シングル•マン / RCサクセション
RCがフォークからフォークロックに移行した伝説の一枚。
忌野清志郎も楽曲提供した井上陽水の「氷の世界」が大ヒットしますが、その後、陽水とRCのマネージャーだった奥田義行が陽水と共にホリプロを辞めて独立したことから、造反の矛先はRCに向けられ、ホリプロ内で孤立し、飼い殺し状態となります。
本作もホリプロには秘密裏に1年以上かけて制作が進められますが、結果ホリプロの許可が降りずお蔵入りし、発売されたのは更に1年後の1976年。売り上げもかんばしくなく1年経たずに廃盤となってしまいます。
ようやく奥田義行の事務所りぼんに移籍し、ライブハウスを回り、ロックバンドとなったRCに注目が集まるようになったのは1979年頃で、新譜を出せないRCへの需要が高まり、廃盤となっていた本作の再発売運動が起こります。
結果、本作が評価を得たのは制作から6年後の1980年でした。
なお、本作には西哲也(Dr)、チト河内(Dr)、ミッキー吉野(Key) 、柴田義也 (P)、深町純 -(P)、TOWER OF POWER(Horn)、ピアノ、ニューヨーク•フィルハーモニーが参加していますが、契約上クレジットすることができず、ジャケット裏に「このレコードは世界的ミュージシャンが豊富に使用されておりますので安心してご利用ください」と書かれています。
大人のいざこざに巻き込まれたことで本作のピュアさは輝きを増し、その象徴がラストの「スロー•バラード」に集約されています。
https://youtu.be/1cR8cctKPbk?si=IyFEWCGv8d2utXdN